1.日高山脈
狩勝峠から襟裳岬まで南北150kmにわたって連なる道内唯一の山脈。
山岳部内では、幌尻岳などを含む北日高、カムイエクウチカウシ山やペテガリ岳などを含む中部日高、
そしてピリカヌプリや楽古岳などを含む南日高の3つに分類されます。
その険峻さゆえ登山道が整備されている山は少なく、夏は険悪な沢を越える事で、また冬は細く切れ落ちた稜線を進むことでのみ、
数々の名峰の頂上に立つことが出来ます。
特に山脈の中部に位置するペテガリ岳は、その山深さゆえ、遥かなる山と呼ばれるほど。
カール(氷河地形)が見られる日本でも数少ない場所です。
山岳部では主に2年目以上の上級パーティで行くことが多い山域。
特に冬の日高の稜線を初めて歩いた時に見た風景の衝撃と感動は筆舌に尽くしがたいものがあります。
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日高山脈の山行報告
2.大雪山
大雪山と言いますが、一つの山を指すわけではありません。一般に大雪山系と呼ばれる北海道の中央に鎮座する山々は
全面積が神奈川県に匹敵する広大な高原です。
北はニセイカウシュッペ山から始まる北大雪、南に行き旭岳やお鉢などの表大雪、忠別岳から東は石狩岳などの東大雪、
さらに南に行きトムラウシ山などの裏大雪といくつかの区分けがあります。
なかなか晴れない冬の大雪ですがそれゆえに晴れた日の頂上からの景色は格別で、
どこまでも続く白い平原が眼前に広がる風景は圧巻です。
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大雪山の山行報告
3.十勝連峰
大雪山の南、芦別や夕張の山々との間に連なる山々。晴れた日なら富良野や美瑛から全容が一望できます。
高い標高、里への近さ(アプローチが容易)、適度な難易度と、主に冬の日高にむけたトレーニングとして使われることが多い山域。
また富良野側を表として稜線を挟んだ向こう側は裏十勝と呼ばれ、原始が原といわれる針葉樹の林が延々と続いています。
裏十勝は、マイナーな場所ですが表とは違い緩やかな尾根が多く隠れたスキーのメッカであり
特に年末年始の冬メインで訪れた時は、遥か続く雪原の森にただ我々だけ、まるで原始時代に還ったかのような感覚に陥ります。
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十勝連峰の山行報告
4.積丹・ニセコ・羊蹄山
積丹半島は北海道北西部に突き出ている半島です。
ニセコはご存知の方も多いと思いますが、スキー場で有名な山域です。
羊蹄山は別名「蝦夷富士」とも呼ばれ、独立峰ならではの秀麗な山です。
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積丹・ニセコ・羊蹄山の山行報告
5.増毛・樺戸
増毛「山塊」、樺戸「山塊」と表記されることが多いこの山々を、「山塊」と表現するのは本当に言い得て妙であるとこの山域を
稜線から眺めた人は言います。
春山や残雪期、夏の沢登りでよく行かれます。
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6.芦別・夕張
十勝連峰の南西、日高山脈の北西に位置する独立した山域で、最高峰は芦別岳。
道内の岩はもろい岩質が多いのですが、特にここ芦別谷の脆さは格別です。
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芦別・夕張の山行報告
7.道北・利尻
道北には手塩岳などいくつかの立派な山があります。
また海を渡れば利尻島があります。利尻は島全体が一つの山をなしており、特に冬は天候の悪さと相成って道内随一の難易度を誇ります。
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8.道東・知床
道東と言えばこれ
こんな平原に山なんてあるの?と思われるかもしれません。
まず斜里岳。独立峰で北壁とよばれる壁が特徴的。かといって急峻なだけではなく、下部は緩やかな山裾を広げスキーが快調です。
美しく、急で、緩やか。三位一体の素晴らしい山です。
斜里岳から北東に行くと知床連山が始まります。知床とはアイヌ語で「地の果て」を意味する言葉。普通は船から岬を眺めますが、
我々は歩いて岬まで向かいます。
夏は猛烈な藪と熊をかいくぐり、また冬は厳しい風と吹き固められた雪を乗り越え、たどり着いた岬であなたは何を感じるでしょうか。
流氷のオンザロックは格別です。お酒は20歳になってから。
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道東・知床の山行報告
9.道南
ニセコ以南、渡島半島を含む山域です。
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10.札幌近郊
札幌の西~南西に広がる山々。低山が多くスキーに適しています。近場すぎて見逃されがち
気軽に行ける山々のため部員には馴染み深い存在です。
札幌の南に位置する空沼岳の中腹には部で管理する空沼小屋があります。
他に札幌国際スキー場の近くにヘルヴェチアヒュッテと呼ばれる小屋があり、そこも山岳部で管理しています。
また小樽には赤岩という岩場があり、クライミングのゲレンデとして足繁く通う場所です。
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札幌近郊の山行報告
各山域で違った面白さがあり、急峻な山からなだらかな山、細尾根歩きにスキーでのんびり雪原歩きと
様々な山の楽しみ方ができるのが北海道の山の良いところです。
どこもかしこも山深く、特に冬はほとんど誰とも会うことがありません。
まだ見ぬ風景を、まだ感じたことのない高揚を、そしてまだ知らぬあなた自身を、山は教えてくれるかもしれません。