2016.2.17-23 (3-4)
ニペソツ東稜敗退
L羽月(4 AL平井(3 M中岡 小田島(2
【時間とルート】
2/17:曇り一時雪
除雪終点(9:00)東稜Co1360=C1(15:45)
幌加ダムの1キロ先まで車で行けた。先日の雨で雪が固まっており、ほとんどラッセルなし。林道が尾根をのっこした先、幌加川の橋で林道を離れ、幌加川沿いに進む。所々左岸の作業道を発見し使っていく。東稜には北側の緩い沢型を詰めるようにして取り付いた。東稜Co1360にてC1。雪洞もほれそう。
2/18:雪→曇り
C1(6:40) ・1523=C2(7:45)
一晩で20~30cm積もった。木は生えているが、所々白く抜けている。顕著な弱層に加え、積雪や斜度もあるので雪崩に警戒していく。今の雪の状態では、今日ののっこしは厳しいと判断し、・1523にてC2とする。斜度に関わらず、歩いていると、足の下の弱層がバリバリーッと不気味な音を立てて、遥か先まで割れる音が、たまに聞こえる。我々はこれをモーゼと呼んで恐れた。弱テをすると、50cmに指~手首の層。シャベルテストでは切れ込みを入れただけで滑り落ちた。こいつが安定するまで粘ることに決める。
2/19:雪
C2=C3
一日中湿雪が降り続く。弱テをするも強度にほとんど変化なし。ネーベンをかけたポーカーに明け暮れる。AL強し。
2/20:雪→快晴
C3=C4
8時ごろから快晴となるも、相変わらず斜面の状態は良くない(80cmに手首)ので今日も動けない。晴れて初めて、色々なものが見える。東壁大迫力。大きな表層雪崩の跡も。LsとM一名で東稜の偵察に出かける。・1523先は、急だが木はそこそこ密に生えており、それをつないで登っていく。Co1750付近まで行き、先を見ると、2つの急なGAP。1つ目はブッシュ密で、2つ目は乏しい。その先の主稜に上がる雪壁は真っ白で、雪がベッタリついており、とてもいけそうにない。この先から細くなるので、ここでテンバに引き返す。せっかくロープもあったので、下りは一応コンテで下りた。
2/21:晴れ→雪
C4=C5
夜から明け方に南岸Lの通過。更に30cmほど積もった。今日も弱テ。安定はしてきているが、いまだに強度は肘で、上に100cm乗っている。まだいける気はしない。午後から再び雪となる。
2/22:雪→晴れ
C5(6:20) 東稜Co1750 (8:20~8:50) C5 (9:50~10:20) 除雪終点(18:20)=C6
スパゆでている間にLsで弱テしに行く。更に新雪は25cm積もってはいるが、霊の弱層はついに肩の強さにまで安定。Hの張り出しにより天気も回復傾向の読みで、逆転のっこしを狙いに行く。偵察時と同様、Co1750まで行くが、視界は2,300で回復しない。更にここでも弱テをすると、肘の強さしかなく、その下の霜ザラメ層も不安定であるため、敗退を決める。下りはシーズリツボストック。テンバまで戻り、来た道を帰る。モーゼ頻発。計画段階では幌加川左岸に延びていると考えていた作業道は、とぎれとぎれの不明瞭であり、結局行きも帰りもよく分からなかった。幌加ダムまで歩くも、今日中にヒッチで帰札できる望みもなく、Mも疲れているためダムの除雪終点で泊まる。
2/23:雪
C6(8:20)国道(9:20)
除雪された林道を国道まで。
3 Comments
神の意志ですね!!
珍しい種類の山行報告であると思います。興味深く読ませてもらいました。
モーゼ、聴いてみたいですね。
ありがとうございます。
モーゼは流行る予感です。