<時間とルート>
Day1(8/13)[晴れ]:C0(5:00)野球場(13:00)=C1
Co350二股手前のC0から歩き出す。Co390-2段25mFは右岸捲く。その後の釜地形は頑張って突破。Co700-15mFは村井空身で右岸直登し後続クレイムハイスト。ザックつり上げでマイクロトラクション活躍。その後巨岩帯を重荷にうめきながら登っていくとCo860に直登不能F。左岸捲くがトップの宮下がルンゼ状を登っている際、電子レンジ大の落石。これが村井と山下に当たる。村井は肩にかすり傷程度だが、太ももに当たった山下が痛そうなので鎮痛剤飲ませ少し休む。しばらくすると動けるとのことなので、荷物を軽くして進む。ここは左岸岩壁沿いにさらに登っていき、岩壁が終わったところから捲くのが正しかった。Co1120付近で急に視界が開け野球場出現。南岳側の水が流れているところで快適C1。
Day2(8/14)[晴れ/ガス]:C1(5:00)知円別分岐(7:40-8:00)東岳北ポコ(9:40-10:00)ショウジ川Co1200カール風地形(12:15)ポンルシャCo640(16:30)=C2
勝負の日。のはずがまさかの大寝坊。めちゃ寒い中超特急で準備して出発。沢型を詰めていくと知円別岳西コル。ここは快適テンバだが人臭い。硫黄岳直下のコルから稜線に上がり、夏道や踏み跡使って東岳北ポコまで。稜上の視界は概ね∞時々100くらい。北ポコから東に延びる尾根をCo1300くらいまで下った後、ショウジ川に入る。Co1200付近およびCo1080付近のカール風地形はいずれも快適そうな雰囲気だが水が微妙か。沢の向きを慎重に確認しながら降りていくと、突然目の前に行く手を遮るように人工物が垂れ下がっている。しばらく進んで沢の向きが確実に変わっていることを確認し、尾根を乗越す。ポンルシャはCo750付近から水が出る。Co640の左岸台地でC2。大乗越しに乾杯。
Day3(8/15)[ガス/下部は快晴]:C2(7:15)ルシャ出合い(11:15-11:50)コタキ川Co100(15:15)=C3
焚火に当たってゆっくり出る。歩き出してすぐ、行く手にクマ出現。こちらに気付いて逃げて行った。Co500-2段30mFは左岸捲き。Co280-函Fは右岸捲き。ルシャ出合いで釣り休憩。あとは河原を歩いてルシャ河口へ。河口には人影もクマ影も無く、なんとも平和。テッパンベツ川の右岸林道使いコタキ川に入る。Co80付近は土砂崩れで荒れておりダムが形成されていた。Co100でC3。
Day4(8/16)[快晴]:C3(7:00)Co680三股(12:30)=C4
Co180くらいから函地形多くなる。胸まで浸かったりしながら通過。Co330-370函地形は右岸捲く。その後は函や小滝がいくつか。一か所お助け出してゴボウ。完璧な青空の元、Co680三股でC4。
Day5(8/17)[晴れ]:C4(5:00)知床岳At(11:00-11:30)・1182南西Co1050付近の池(14:30)=C5
そろそろ休養が欲しいところだが、好天が見込まれるので出る。テンバ前のFは左岸リッジ状を捲く。直後の5mFは右岸捲き。Co850-15mFはノーザイルで慎重に直登。できるだけ沢型を詰め、暑い中ハイマツの海でもがいて稜上の踏み跡に出る。ピークAt後、稜上の踏み跡を辿るが、しばらく行ってロストしたところで見えている池を知床池だと勝手に解釈して下り始めてしまう。パーティで確認すればすぐ気付けたはずのミス。若干時間押しており、焦りもあったか。たどり着いた池で周りの地形を冷静に確認して現在地は把握できたが、パーティの様子から、今日はここで泊まり、翌日知床沼を目指すことにする。しょげててもしょうがないので花火した。
Day6(8/18)[高曇り/雨風強し]:C5(4:30)知床池(6:00-6:30)知床沼(10:30)=C6
悪化傾向の読みなので早めに出る。知床池目指して藪漕ぎ。意外とすんなり着いた。そこから先は、踏み跡というにはあまりに無理がある痕跡を目を凝らして探しながら知床沼まで。村井が足首を痛めた。這ってないハイマツとテントを使ってタープを張るが、午後から雨風強く、タープ組は悪夢の夜を迎える。
Day7(8/19)[雨風強し]:C6=C7
休養停滞のつもりだったがひどい天気だ。午後から一段と雨風強まり、もはや沼の一部と化したタープ下はスーパー極い。雑炊食べ終わったところでさすがに身の危険を感じ、2人用テントに7人で押し入る。雨が止んだら出ようと決めるも全然止まず、結局身を寄せ合って夜を明かす。M1のパー食に助けられた。
Day8(8/20)[快晴]:C7=C8
明け方、ようやく雨止んだのでLsはタープの下に戻ってとりあえず横になって寝る。ひと眠りするとガスが晴れ、念願の太陽が顔を出す。もしかしてあの世に行ってしまったんではないかと思うくらいの超絶快適空間で爆睡。我々は大地に忠実なのだ。
Day9(8/21)[快晴]:C8(5:00)ポロモイ岳南コル(7:00)オキッチウシ川河口(13:30)=C9
まだ足首に不安の残る村井の荷物を分配する。沼からポロモイ岳南コルに向けて藪漕ぎ。コルの中にある小ポコの手前から沢に降りる。上部から刈分けなどあり、降りやすい。Co450-20mFは右岸尾根乗越して支沢から捲く。古いfixがあった。すぐ下の8mFもまとめて捲く。この滝より下は基本どこでも泊まれる。あとは何もない河原なのだが、Lが風邪を引いたらしく、水に触れるようになってから寒気に襲われペースが上がらない。熱もあるように感じたので荷物を分配してもらい、休みつつ進む。あまり水に触れないように左右の獣道を使い下降していき、最後は左岸台地の踏み跡辿って河口に飛び出る。河口にはクマ一頭。各自思い思いの午後を過ごし、夜は高火力焚火で豪華天丼パーティ。海に沈む夕日が沁みる。
Day10(8/22)[晴れ]:C9(6:15)文吉湾(13:30)岬(14:30-14:50)アカイワ川河口(16:00)=C10
決着の日。Lの体調回復と気温の上昇待って出発。歩き出すと巨岩奇岩のオンパレードで大地を感じる。イタシュベワタラ付近で2回5mほど泳ぐ。一つ目はへつりも可。1hほど歩いたところで村井の足首の状態が悪くなったので、鎮痛剤飲んで様子見る。荷物をさらに分配しほぼ空身にして、杖つきながらであれば歩けるとのことなので進める。以後休み休みゆっくり進んだ。ウニの沢で10m程泳ぐ。今回は大潮の干潮というグッドタイミングだったが、場合によってはもっと長い泳ぎが必要になりそう。獅子岩手前でも1回5m程泳いだ。文吉湾から台地に這い上がり、草原を歩いて岬へ。青い海、青い空、爆風。大地が海に消えている。感動というより解放といった感じ。さあ帰ろう。灯台のあたりから海岸に降りる。親子クマに遭ったりしながらアカイワ川河口付近のビーチでC10。勝利の焚火。アツい。熱すぎて鍋底が抜けた。
Day11(8/23)[曇り/雨]:C10(6:45)滝ノ下番屋(11:00)=C11
昼頃から雨降る予報なので滝ノ下あたりで雨風凌げる場所探す方針で出る。カブト岩の捲きはボロさと高さで緊張感ある。下部は古くゴツイfix、fix途切れる中間部はワンポイント微妙なのでお助け垂らして腰がらみでゴボウ、上部は謎にお金のかかったピカピカ細すぎfixがあった。下降は踏み跡あり。念仏岩はfix使って捲く。男滝女滝は壮観だ。期待していた岩屋や洞窟など全く見当たらないので、滝ノ下番屋の脇に置いてある廃漁船2隻の船首を拝借してタープを張る。着いた頃から少し雨風強まるが、沼の夜を乗り越えた我々にとっては問題ない。
Day12(8/24)[霧ション・海は時化]:C11(7:00)モイレウシ川河口(10:00)=C12
今日はモイレウシ河口までの方針にする。番屋の前で焚火できないし、ガス缶は昨日で切れてしまったのでネーベン食って出発。ペキンの鼻は捲き道使う。メガネ岩は今回は潮が引いておりメガネの中を行けた。モイレウシ河口でC12。最後の夜。全部、燃やし尽くせ。
Day13(8/25)[曇り]:C12(6:00)相泊(10:15)
すっかり小さくなったザックを背に、引き続き海岸歩き。観音岩はfix使って捲く。あとはエピローグにふさわしい砂利浜を歩き、相泊で固い握手。翌日はげ天へ。長い長い旅が終わった。
<C0などについて>
8/11に10hかけて知床に移動。到着が17時くらいで時間的にも精神的にも余裕がなかったため、この日は国営野営場で前夜祭(C-1)。翌8/12は、まず知床五湖のゲートで人と荷物降ろし、ドライバー二人で車デポへ。一台は相泊の港に、一台は岩尾別温泉近くの道路脇に置いた。この作業で4h。合流後、林道を1h弱歩きイダシュベツ橋着。林道上はバスの往来があり、なんかめんどくさいことになりそうなので河原を30minほど歩いたCo350二股手前でC0した。
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