2012/3/2-9(6-2)
春メインin北日高
山小屋芽室岳~芽室岳~ルベシベ分岐⊃ルベシベ西~
・1712~ピパイロ分岐⊃1940峰~美生ダム
L田中省(5 AL鹿島(4 M佐藤 吉澤(1
<時間とルート>
1日目 3/2 除雪終点(11:00)-山小屋芽室岳(15:00)=C1
2万5000図の・338付近最終人家まで除雪が入っていた。小屋まで時折腿ラッセルの厳しさでビーコンを試す。
全装でくたくたになり山小屋芽室岳まで。薪ストーブのある快適な小屋。
2日目 3/3 C1(6:00)-夏道尾根頭(10:30)-芽室岳(11:00)-二つ池のコル(12:00)=Ω2
小屋から丸太の橋を渡り夏道尾根にとりつく。始め腿ラッセルになり前日の悪夢がよみがえるがやがて快調なのぼりになった
あっという間に頭まで。頭までカンバ生えていた。稜線上で視界500。
芽室岳は岩に看板が撃ち込まれている。
芽室は南西側斜面にカンバが生えており沢型も深くなく悪天でもねぐれそうな印象を受けた。二つ池のコルでΩ2。
3日目 3/4 Ω2(6:20)-雪盛山(9:20)-ルベシベ分岐(11:45)-分岐南東ポコ北東Co1600(12:00)=Ω3
曇りのち晴れ。雪盛山(ルベシベ分岐北2つ目のポコ)まで部分的に十勝川に雪庇。雪盛山周辺は固く急。
その先十勝側に大雪庇が発達しまた日高側ブッシュ濃いため非常に不快調。おおむね日高側を行くが西から常に気にならない風が吹き続け寒い。
ルベシベ分岐付近は雪が飛ばされハイマツが出ていてとても掘れない。南東ポコ北東尾根上が吹きだまっていたためCo1600付近でΩ3。
ポコ南の稜上も掘れそうだが斜面が切れていていかにも削られそうな地形。
ゾンデで積雪量確認!
Ω3はアタックベースということで多きめに半イグルーを作ったが完成さて入るかというところでMが天井を踏み抜く。
ブロックで補修。
地図にはない雪盛山だが、南から見えると
芽室岳よりも山らしい
4日目 3/5 Ω3(6:20)-ルベシベ山西(8:00)-Ω3(9:00-9:30)-・1696(11:30)-・1712(14:00)-・1712東尾根Co1660(14:15)=Ω4
快晴のち曇り。ルベシベ手前のポコは白い。
ルベシベでEPに変える。
その先、雪稜と岩の連続でところによってバックステップを交える。
少し行くと地図上の北側崖マーク終わり付近に岩棚がありいやらしく雪が乗っている。岩棚の両側は沢型が入り白い斜面。
北側(写真右)の急斜をLがかに歩きで通過してみるがどうにもいやらしいためここで引き返すことにした。
(南斜面(写真左側)も見えないが北側よりも傾斜があり白い)
戻るときに上を行ってみたがワンポイント2年班級。埋まってるでもなく岩が出ているでもなく、状態悪かった。
デンバに戻り時間あるので進めることにする。稜上はカリカリのバリズボが続くためスノーシューが適している。十勝側に雪庇発達し所々でかい。
・1696まで何もないがそこから部分的に岩稜が続く。日高側のハイマツバリズボを捲くが不快調。
スノーシューで途中までいくがここは始めからEPで上を行った方が楽だった。
・1712との中間あたりに岩とナイフリッジがありEPに変えて日高側を捲く。
・1712東尾根上の吹き溜まりでΩ4。翌日の南岸低気圧に備えて2重の大イグルー。
5日目 3/6 Ω4=Ω5
南岸の通過と次の低気圧の接近で終日停滞。
朝飯の蕎麦にかつおぶし醤油を使った。冬メインに続き非常に好評。
6日目 3/7 Ω5=Ω6
冬型で完全停滞。M自作のトランプでブラックジャックにふける。
海の底に沈む貝の中のように閉じこもったイグルーの中で3人の勝負師が誕生した。
翌日の天気図を書き下山ムードが漂い始める。
7日目 3/8 Ω6(8:40)-ピパイロ分岐(10:50)-ピパイロ西峰(11:00)-1940峰(12:40-50)-ピパイロ分岐(13:30)-Ω6(15:00-15:30)-尾根末端(16:30)=C7
ガスのち晴れのち雪。朝起きてとりあえず入り口を開けてみると相変わらずのガスガスだが心なしか明るく無風。
とはいえすることもなく時間つぶしにブラックジャック。合間にLが雉打ちに出るとうっすらと太陽が見える。
これはもしや雲海か!・1716まで上がってみると
矢庭にガスが切れ始め1940峰が突如として出現した。
一目散にΩに戻りアタックに出発する。
・1716先に岩稜あるが問題なし。
ピパイロ分岐直下はCo1800までカンバ密生、その上も急だがハイマツバリズボ。
分岐に上がりEPに変える。1940峰方向はガスが濃いためとりあえずピパイロに向かう。
西峰に上がりピパイロを見ると中間あたりに予定の岩稜が見え面倒そうな雰囲気。
時間も押しているのでカットして1940峰に向かうことにした。
視界500。すぐに雪稜上。
中間地点に岩峰があり
南側を捲く。少しいやらしい。
Co1850付近から視界100以下となりやや悪化傾向だが
積雪少なくまた1940峰まで雪庇がないため進める。
直下30m程が急。
最後の最後の岩を軽く捲いて今メイン最高峰となる1940峰に立った。
日高第3位の標高を誇る無名峰。
2停滞を越えてのピークにメンバーと固い握手、
皆自然と顔もほころぶ。
一瞬日が差し、荒々しい岩稜の1940先を見た。
下りは直下が前を向いて降れるレベルだが一か所だけ固いため3mバックステップ。
ピパイロ分岐でスノーシュー回収して少し行ってからEP解除してΩまで。
・1712に近づくころには雪となり視界200。間隙を突いたアタックであった。
そのまま一気に尾根末端まで天場をおろし末端でC7。
8日目 3/9 C7(5:30)-林道終点(7:30)-清流橋(8:50)-美生ダム管理棟駐車場(9:40)
沢中は何もない。右岸を行き左岸から林道に乗る。林道の途中からモービルのトレースが続き以後はマッハ。
ダム管理棟まで除雪が入っておりALが車を回収して下山。
まずはALおすすめの世界に3か所しかないというモール温泉かんぽの宿で体を清め、伝統のはげ天へ。
Lはこの日のために日々胃を拡張し神(天丼5杯)を目指してきたが、なんとまさかの設備改修休業!
そのため向かいの焼肉平和園へ行きこれでもかとがっつり食う。何気にはげ天(3杯~)より安かった。
<パーティ>
春メイン1年班ほぼ貫徹!
L-s 特になし
AL 風呂マット忘れ
M佐藤 ストックなくしかけた
吉澤 イグルー踏み抜く。スパッツ破れた。
<感想>
L あの時雉打ちに出でなければ逃していたかもしれないチャンス、奇跡を呼んだ一羽の雉に感謝。
AL 1940…雲間から現れたその山容はネパールの山々を彷彿させた.現役の山行はこれで幕を閉じるが,私の山はまだまだ始まったばかりだ.ネパールへ現役トレッキング…夢が現実になるのは近い.
M佐藤
1967峰の一時の不気味なまでの穏やかさは異界じみていました。停滞にめげなかったパーティと、それを認めてくれたかのような山に感謝します。
吉澤
・1696-・1712間、まきまきの捲き。もちろんスノーシューです、ごめんなさい。
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