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発行日時
2021-5-5 17:31
見出し
スキマの穴塞ぎワザについてお伝えします
リンクURL
https://igloosky.com/2021/05/05/close-the-hole/ スキマの穴塞ぎワザについてお伝えしますへの外部リンク
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こんにちは!イグルスキー米山です。

5月のイグルー、やったらできた

もう今年は無いだろうと思っていたイグルー、5月連休中に作って泊まりました。新雪が60cmも積もったのでもしや?と思って作りましたが、使えたブロックはその新雪分ではなく、下のザラメ層でした。降って1日や2日の新雪は踏み固めないとブロックにはならないし、長細いのを切れるほどの強度もありませんでした。晴れて日射を浴びたり、3日か4日経ったら固まると思いますが。今後はノコさえ雪面に入るなら、そして、夜気温がプラスになって屋根が落ちないならば、残雪ザラメ雪でも充分作れることがわかりました。いまだに発見の絶えないイグルーです。

最期まで残る穴

テントと違ってイグルーは除雪がいりません。完全に安眠できますが、てっぺんからの吹込みはあります。

今回は、雷鳴混じりの防風雪で、テント泊の人は積もって雪かきが大変だったようです。イグルーは積もって埋まれば埋まるほど、隙間も塞がれて雪洞風に静かになっていきます。しかしそれは風上、風下側と側面だけで、一番高い天井部分の穴はいつも最期まで空いたままです。そしてそこから、風がある限り、一晩中粉雪が吹き込みます。気温が低い季節は払えばよいのですが、今どきは降った雪がとけてすぐに濡れてしまうので、かえって厄介です。

外から塞ぐ・カケラ+メソメソの雪

外側のブロックの角を切り取ってそのかけらでスキマを塞ぎます。優しく。2021.4@栂池講習

基本的には組み立てたあとの仕上げで、イグルーの隙間にはブロクのかけらなどを外側から当てて、隙間を塞ぎます。低温の季節には、すきま風が寒いからです。

まだ壁が安定していない30分以内なので、せっかくのイグルーを壊さないように優しくやってください。ぐいぐい突っ込むと、微妙なバランスで組んだブロックが崩落することもあります。

そして、サラサラの雪ではできないけれど、この季節(残雪期)などはメソメソの少し湿った雪なので、スコップですくって、隙間めがけてザザっとかけておくと、かなりふさがります。

内から塞ぐ・メソメソの雪

少し湿ったメソメソ雪をすくってスキマに押し込みます。残雪期はこれで随分ふさがります。

中に入ると、外の暴風雪が遠くに聞こえます。安堵のひとときです。しかし、荷をほどき、靴を脱ぐ前にもう一度吹き込みが無いかチェックしましょう。風が強い日は、僅かな隙間から地吹雪が吹き込んで寒いです。これを、やはりメソメソの湿った雪で塞ぎます。気温の高い残雪期はこれがやりやすいです。低温の季節は、小さなかけらを作って隙間に埋め込みます。こういう作業に、防寒テムレスはとても助かります。

山行記録: 白馬の乗鞍岳・悪天でイグルー避難・糸魚川まで行けず後退
2021年05月03日(2日間) 白馬・鹿島槍・五竜, 積雪期ピークハント/縦走 / yoneyamaの山行記録

どうしても塞げないスキマ・厳冬期富士山

寝袋に降り積もる雪2013.2@富士山

どうしても吹き込みが多すぎるというときは、ツエルトをみんなでコタツみたいにかぶって眠るか、いっそイグルー内で張るという手もあるかもしれません。

富士山の樹林限界以上の場所では、基本的に強風少雪のためイグルー適地があまりないのですが、僅かな吹き溜まりで作ったことがあります。しかし乾いた低温のサラサラの地吹雪なので、スキマがなかなか塞げず、結果一晩で寝袋の上に5cmくらいは積もりました。何につけても特殊な山です、富士山は。

富士山御殿場口でダブルのイグルー2013.2

きょうはここまで。またね。

 
 
 
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