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- 発行日時
- 2024-5-12 1:10
- 見出し
- 奈良井川本流【茶臼山・将棊頭山】小黒川〜奈良井川
- リンクURL
- http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-6787627.html
- 記事詳細
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奈良井川本流【茶臼山・将棊頭山】小黒川〜奈良井川(沢登り/中央アルプス)日程:2024-05-10〜2024-05-11メンバー: yoneyama macchan90コースタイム:写真:右は小笹、左は苔の樹林結構な傾斜で、下りだと怖い感じ。将棋頭より駒ケ岳孤高の御嶽山 茶臼山より右岸草付きを慎重にヘツリ降りる。10mを超える滝が連発塩尻宗賀のドライブイン水も冷たい避難小屋無事に道に合流稜線に到着伊那谷と、八ヶ岳連峰堰堤クライミング小滝も手頃だ谷の様相、まだまだ巻きは容易だこれも右岸をへつって降りる。太陽に南無阿弥陀仏、ああ寒かった。。何が出るのか、記録は見かけない駒ケ岳北面藪越し駒ケ岳一応evernewの刻印が入っていたどうやら下は快適な滑床のようだ茶臼山に向かうこのヒノキ急斜面を登って尾根に脱出することにするあとあと雪渓登りがあるので足をあまり濡らしたくない試しに履いてみる真北に伸びる谷の空は浅間山更に大きな滝を見下ろす石室内部日向に行きたい行者岩と茶臼山雪渓が連続し始めて、フェルト底をスパイク地下足袋に替える手製かと思うほどの重い簡易鉄アイゼン茶臼山山頂 右手はグンソク将棋頭山近くから下降路を見る浅間山と八ヶ岳。中央は分水嶺山脈両岸が迫るこちらは男一匹現場調達嘉門次ピッケルとスパイク地下足袋で西駒山荘賜り物のヘルメット雪渓が出始める右手はグンソク手袋木曽駒ヶ岳北面ナメ滝。傾斜はそれほどない乗鞍岳と北アルプス 茶臼山より将棋頭山こんなことがあったのかあ、1975年に。花崗岩に黄色い藻で滑るのでフェルト地下足袋奈良井川源流部に日が当たる小黒川源流を下降黒川林道のデポ地にもどるその内部感想:初日は仕事半日で奈良井源流まで来た松と、トリプル峠越えで木曽路山間集落を巡って36000歩あるいた末に合流、更に1時間歩いて(44000歩)河原で焚き火して寝る。あったまる。身軽に支度して奈良井川源流部に突入。堰堤をいくつか越えてスパイク地下足袋をフェルト地下足袋に履き替え今年初の渓流遡行。まだちょっと寒い。いくつも小滝を越えて標高2080mで雪渓ベッタリになったので底の厚いスパジカに履き替える。標高2300mで最近手に入れた骨董品の忍者道具みたいな土踏まず四本爪アイゼンをつけて登ってみる。雪渓はアイゼンいるほど固くないし、ズルズル滑る柔らかさなのでなくても同じだったが、時折崩壊雪渓を巻く泥壁とか草付きでの威力が強く、結構重宝した。岩の上でも、登りならそれほどじゃまにならない。松は、いつもの嘉門次ピッケルを丹念に作りステップを丁寧に切って登行する。下りに取ったら結構怖い傾斜だ。一歩では滑る。2、3回キックして足場を進める。常識的にはアイゼンピッケル硬い靴でくれば、かなり早い登行路だ。ただし、少し長い林道歩きと、下部の沢登りの心得が要るので誰も来ないルート。あっという間に稜線に着き、ザックを置いて茶臼山を往復。見かけは地味な山だが、世に数多ある茶臼山の最高峰はここだ。展望も文句なし。360ドだよ。最近こんな展望の高山久しぶりだな。何より故郷奈良井川の源流最高峰だ。松本は、経ヶ岳のカゲで見えない。楽しい話をしながら下ってうっかり道を間違える。山ではこれがすごくある。下降時に確認しなければ40年登っていても関係ない。100m登り返し茶臼に二度登る。将棋頭までは夏道。この山もロープウエイ山域と距離を置いて独特の魅力を放つ。天候は穏やかに澄んでいる。富士山も、池口岳も白山も頸木も志賀高原も良く見える。1913年の箕輪の小学校の遭難現場の西駒山荘も初でまみえた。ここからが松の主戦場で、2002年小黒川中途敗退の先を今回は下ってつなげようというもの。https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-21295.htmlいざ雪渓べったりの真っ白な源頭に地下足袋で躍り込む。先の沢より傾斜は優しく、地下足袋の踵のキックも決まる柔らかさなので安心して地下足袋グリセードも決めてあっという間に雪渓の末端まで。沢でもスパジカのまま下り降りる。黄色く藻の生えたすべすべ花崗岩では滑るが草付き泥壁ではフェルトより効く。道具は何でも一長一短なのだ。今回、冷たい雪渓ではフェルト地下足袋では厳しいが少し底の厚いスパイク地下足袋ではネオプレン靴下なら凌げた。フェルトの出番は多くなかった。松はスパジカ+装着型フェルトわらじという組み合わせ。これもこの時期はフェルトの出番が少ないので良い。地下足袋本来のスパイクピンはふたりともほぼ消失していた。鋼鉄カンジキは、あれが必要な場面なら12本爪が必要だ、と思った。やがて10m前後の大きな滝が連発して現れる。側面の草付きや岩岩を立ち木を掴んでクライムダウンなどしていくつか越えていくが、地形図上はこの先もこれが連発しそうだとの判断で、無理に22年前のポイントまで降りるのはあっさり諦める。左岸の急斜面を夏道目指してエスケープする。帰りの行程が長いので時間切れだ。22年前と線は繋がらなかったけれどまあまあ満足した。藪漕ぎもC級で助かった。よく整備された道を分岐まで下り、再び奈良井川源流への地味な夏道をたどる。この道も人気なさそうで整備はあてにしていなかったが、あるだけありがたい。案の定末端部分は地形図の位置と違い、林業作業道に導かれて大幅に上流側に出た。下りならわかるけど、登りでは登山口がわかりにくいと思う。長い林道を歩いて、黒川二俣で泊まり装備を回収し、車止めまで歩く。よく歩く。周囲の林地の仕事ぶりなどを林業家の松に聞きながら。13時間行動、いやあよく歩いた。帰りに贄川のSS食堂といきたかったが、あいにく4/29以降料理人の高齢化引退で休業になっているのはマチのウワサになっている。宗賀の気になる「お風呂入れます」看板のある食堂に飛び込むと、ウチの親といい勝負(90歳前後)のじじばばがやっている店で、とんかつ定食と肉入り野菜炒め定食。お風呂はもうやってないとのこと。木曽路は高速道路が無いため、70年代ドライブイン文化がほそぼそと生き残っているのだが、高齢化でもうあと何年も無いだろうと思う。壁には何十枚もの国粋系団体のステッカーと名刺があり、寄る辺としていた頃があった模様。松本の自宅近所の日帰り温泉で禊をして松と帰宅、ビール一本飲んでクラクラと落眠。翌昼は餌差町の山山食堂で角煮やサバ定食で見送る。長いこと課題だった山行線を伸ばした。