ヤマレコAACH - 切り抜き一覧
発行日時 | 見出し |
---|---|
2023-6-26 2:02 |
発寒川
発寒川(沢登り/札幌近郊)日程:2023-06-24(日帰り)メンバー: shibabemaru Sugiyama_2022 kaneko23コースタイム:写真:660の7mF Co520くらい?の滝。お助け出したがいらなかったらしい。Co500手前くらいの函滝。泳ぐ一年目感想:良い天気で楽しかった。簡単だと言われているけれど捲きがけっこう怖いし滝もいっぱいあって良い。
|
2023-6-24 11:37 |
【読書備忘】アグルーカの行方 角幡唯介 2012
アグルーカの行方 角幡唯介 20121845年に英国を出発したフランクリンの北西航路探検隊の海氷遭難、129人全員死亡の北極海の同ルートを徒歩で100日、直線でも1000キロあまりの記録。やってみたい探検行だ。実体験で無人境をトレースして彼らが何を見、何を感じたかを探検家の著者が考察する。2011年3月12日スタートの日付も良い。
飢餓、カロリー、肉食スコット隊と同じ、日に1kg、5000kcalを補食してもこの低温環境でこの長期間だと我慢ならない飢餓感が募る(p142)。キングウイリアム島で麝香牛を仕留めて肉を食べる、子牛を殺すシーンはやった者でなくては書けない迫真さだ。死を覚悟した野生動物との睨み合いを書く下りは心に残る。
地図の意味について地図を持つことの本当の意味は、見通しが立てられることであり、アグルーカたちにはそれがなかった(p163)。私達の親しんできた通常の登山手法は、地形図を手に「未知」の山域を踏査することだが、そもそも北西カナダヌナブット準州の「不毛地帯」の高低のあまりないツンドラにその日の射程内では地形図などあまり意味がない。それでも大縮尺の地形図があれば〇百キロ先には湖がある、川の方向がやがて西に曲がる、といった見通しは立つが、アグルーカたちにはそれさえもなかった。その絶望感と希望を著者は想像する。
「地図がない世界を旅していた人たちを私は純粋に尊敬する。地図がなければ、その先の地形の状態が分からず、先に見通しが立たない。(略)それは今という時間が未来から分断された世界を旅するということに他ならないのだ。土地が未踏であるということは、彼らの隔絶感をさらに高め、旅を不安なものにしていた。しかしだからこそ、いっそう魅力的なものに変えていたともいえる。」(p336)
なぜ何度も極地に向かう?遭難したフランクリンや、その後も捜索に出かけた数々の極地探検家たちは、なぜこんなに厳しく危険な旅を何度も行ったのだろうか?その探検家の動機を問うことは、野暮で簡単で難しいのだが、探検家としての著者は爽やかな考察を試みる。
「彼らは北極の自然に囚われていた。人が命を懸けて何かをすることを説明するのに必要なものは、もしかして囚われてしまったという、心の片隅に突き刺さった小骨のような心情のひだを持ち出すだけで十分なのかもしれない。」(p396)。
彼らが体験した生還への旅を追うことで、彼らが感じただろう絶望や、絶景や、その感慨を追想する。170年経っても、地球温暖化以外は条件が変わらない無垢の土地なのだ。私はこんな山旅が好きだ。
※ ※ ※ ※
今月、日本絵本大賞を受賞した北極探検家の荻田泰栄氏がこの10年前の探検行のパートナー。荻田氏の本も読みすすめたい。
最近私は、イグルーを使った長期長距離山行の可能性を考えていて、彼らの使うソリや、フィールドとしての北極圏に興味を持って読んだ。積雪季のサハリン、カムチャツカ、アイスランド、グリンランドなどはどうだろうかと。やはり先人の探検記を読んだ上で臨んでみたい。
(Pは単行本版)
|
2023-6-14 1:32 |
札幌岳空沼岳縦走
札幌岳空沼岳縦走(無雪期ピークハント/縦走/札幌近郊)日程:2023-06-10〜2023-06-11メンバー: onodera22 Sugiyama_2022 kaneko23 watanabekaコースタイム:コース状況/その他周辺情報:踏み跡は非常に不明瞭。しっかりとした藪こぎ経験が必要。早朝に出て長時間行動するか、ビバーク前提で行く必要がある。GPSで地図読みする方であれば夏道ロストせずにもう少し早く歩けると思う。写真:真簾沼岩ばかりで久しぶりの山だったのでワクワクのスタートこのくらいの藪がずっと続く。冷水小屋から稜線にのった後の夏道はくるぶしまで水。沢みたいだった。1年目、初めての藪こぎ。感想:反省。こんなにも自分が地図読みできないことに気付かされた。頑張ってくれたMに感謝。また、小屋管理にいらっしゃっていたOBの方々には、大幅な小屋着遅れでご心配おかけしました。申し訳ございません。
|
2023-6-11 1:52 |
小樽赤岩/ミナズキ&ハチハニーリッジ
小樽赤岩/ミナズキ&ハチハニーリッジ(アルパインクライミング/札幌近郊)日程:2023-06-11(日帰り)メンバー: saito1987 Iida_2017写真:ハチハニーリッジ1p目鋸フランケ2p目東大壁aカンテ1p目 快適!ミナズキリッジ1p目4p目上から感想:久々に若手と。ルームらしい強い登りだ!・不動岩稜西面/鋸フランケ 2p・ミナズキリッジ 4p・ハチハニーリッジ 3p・東大壁/aカンテ 2p肩もほぼ完治\(^_^)/今シーズン初赤岩、久しぶりに真面目なクライミングやっぱり楽しい!けどウルシまみれで既に痒いぞ〜
|
2023-5-20 12:29 |
小樽赤岩/エビス岩&大黒岩
小樽赤岩/エビス岩&大黒岩(アルパインクライミング/札幌近郊)日程:2023-05-20(日帰り)メンバー: saito1987 zeniya1990写真:不動岩稜とテーブルリッジエビス岩のてっぺんで感想:30年振り?に両岩塔のてっぺんに立つ。ほぼナチュプロで。大黒岩北面のイチゴジャムが快適。
|
2023-5-13 11:13 |
【読書備忘】エスキモーになった日本人
日大山岳部員の北極探検隊員として犬ぞり習得のためにグリンランド最北の村に一年住み込みに行ったら、その暮らしに魅力を感じて、そのままエスキモーになった男の半生を書いた自叙伝。1972年から猟師になって、1989年の本。現在も80歳近くで続けていると思われる。 内容が稀な話である以上に、とにかく文章が上手く面白く、最後まで引き込まれた。自分の経験だけを書いていてこの面白さ。山野井泰史の自伝にも通じる、やっていること、生きる姿勢の凄さ自体が文体をおもしろくする典型か。表紙やグラビア写真がやけにキマってると思ったら和泉雅子氏だった。 現地の娘と結婚までして、なぜまたそんな人生を選んだのか。
「その日暮らしではあるが、生活していく上で人に命令されることもなければ、命令することもない。いっさいが自分の責任において自由に生きられる。とてつもないスケールの自然の中で猟をして、自分の手でとったその獲物を主食とし、衣類とする。生活の機構が単純で、自分の働きがそのまま生活に直結する。良くも悪くも、完全に自分が人生の主人公だ。」(p61)
山登りなんかより面白くなってしまったのだ。
エスキモーのいる北極圏は日本で言えば樹林限界以上の風雪地帯、夏でも高山植物かコケくらいしか生えない。ソリや住居に使う材木はどれも流木だ。そこを住処にする理由は、厳しい環境でも人は工夫をすれば慣れてしまうということ、それから何をおいても「極上のごちそう」があるからだと、本を読んでわかった。おカネがない世界では、ごちそうが獲れることの意味がとても大きい。この環境は苦界では無く、欲とか隠しあいの煩わしさを持たない真の喜びを知る世界なのだ。彼はそれをいち早く見抜いたのだ。
猟の方法の詳述が具体的で面白い。アザラシのフリをして「だるまさんごっこ」みたいにして近づいたり、アザラシのフリを演じてみたり。地上で最高の「ごちそう」海獣たちはこの厳しい環境なら捕食者が来ないと進化したが、「地上で最高にススんでる」エスキモーが、あの手この手で捕まえる。
見かけは最悪、味は極上の、鳥の発酵食品キビヤ。食に対する人の偏見と順応性についても知る話が多い。エスキモーは「生肉を食べる人」というお隣の先住民(森林系)による差別的な意味が語源というが、実はほとんどは生ではなく半解凍の生、ルイベのような状態で、ナイフで削いで口に運ぶらしい。なるほどと思う。ちなみに別の本で読んだけど18世紀にフォークができる前は欧州の王様でも右手にナイフ、左手は素手で肉塊を切って口に運んで食事していたそうだ。つい最近のこと。
海獣やトナカイのバラし方、分配法、各臓器の効能についても詳しく、おもしろい。シロクマの肝臓はビタミンAが豊富すぎて食べると具合が悪くなる話(p153)、とれたての海獣の胃袋には食べたてのおいしい海産物がたくさん入っていてこれも余禄になる話、更に村の古老が話す伝説やおとぎ話、不思議な霊的な話なども。伝聞や翻訳ではなくエスキモーの暮らしを日本語で直に読める最良の書だと思う。
大島氏が最初に最北の村シオラパルクに着いた日、数ヶ月前からやはり犬ゾリ習得のために住み込んでいた植村直己との交流があり、その人柄も書かれていて面白い。エスキモーたちはこの二人を歓迎してくれて嫁さんまで世話してくれた。結婚式の正装に、新品のシロクマのズボンとブーツ(カミック)っていうのがすごくいい。
イグルーに関しての記述は少し。この地域ではイッドゥギアというらしい。冬の旅の猟のベースキャンプでつくるが「極北ではそれを造るのに適した雪はなかなか無いものだ」とのこと。やはり雪の質が鍵になる。「今でも冬の間に定着キャンプを定めてそこから猟に出かけるような場合、イッドゥギアを作ることもある。慣れた人はものの1時間で作り上げてしまう。マイナス三十度四十度でも、中で石油コンロひとつつけていれば充分暖かいのである」(p199)
猟とは人にとってなんだろうと考える。「私は猟が好きで漁師になった。ガイドをして歩くより好きな猟をしていたい。お金がなければ物質的な生活レベルを落とせばよい。」(p221)自分の人生の舵取りを自分で握り続けた満足感を感じる。
いま2023年、大島さんは、シオラパルクのエスキモーたちは、好きな猟を続けることができているのだろうか。温暖化と環境汚染の影響は極地地方に押し寄せる。
エスキモーになった日本人
大島育男 1989 文藝春秋社 |
2023-5-13 9:46 |
小樽赤岩/東大壁
小樽赤岩/東大壁(アルパインクライミング/札幌近郊)日程:2023-05-13(日帰り)メンバー: saito1987 inoue2009写真:東大壁ゼロルート1p目ピナクルリッジ2p目東大壁佐藤ルート1p目感想:今季初の赤岩。新道を経由してピナクルリッジ4p、東大壁ゼロルート2p、佐藤ルート3pを継続。
|
2023-5-7 11:36 |
瑞牆/大ヤスリ岩/夢のカリフォルニア
瑞牆/大ヤスリ岩/夢のカリフォルニア(フリークライミング/奥秩父)日程:2023-05-05(日帰り)メンバー: gt2010 goshima写真:大ヤスリ南面1pめあれを登る壁に寄りかかってるだけの岩が結構ある2pめビレイ点 カムでビレイ大ヤスリ瑞牆頂上大ヤスリ上より2pめ最近彼女ができた近くに通称チムニーロックカンマンボロンアンドロギュヌス 5.11 掃除が必要ジャンプする中央部大チムニーの右隣のクラックシステムを登った。ビレイ点テラスに乗っかっている三角おにぎり形状のフレークが見える。大ヤスリ感想:朝の駐車場は6:30でほぼ満車だったが軽1台分のスペースがあり運良く駐車できた。110minほど歩いて取り付き。大ヤスリ岩南面夢のカリフォルニア 2p 60m,5.10b1p:5.10b 25m GTリード ビレイ点は古いリングボルトと小さめカムで作成。岩棚に乗っかってるだけの大きい岩が幾つかあった。ビレイ点横にも大きい浮きフレークが壁に寄りかかって乗っている。2p:5.10a OW 25m ゴッシーリードで離陸直後にキャメ#5サイズ(フレンズ)のワイヤーが切れてしまい、ノープロでやばそうなのでGTリードに交代する。出だしに#4を決めてから上部のハンドクラックまでかなりのランナウトになった。テラスに出てビレイ。下降は、大ヤスリの台座まで1.5mほどの段差ジャンプを経て行けば懸垂15〜20mほどで登山道側へ降りることができる。大ヤスリを見物し、取り付きに戻ってブライダルクラック11aを登る。綺麗なフィンガークラックだった。下降支点は古いので捨て縄等を持って行った方が良い。アンドロギュヌスというクラックも面白そうだがかなり掃除が必要そうだった。次はユグドラシル5.12cから頂上へ上がりたい!
|
2023-5-7 2:39 |
瑞牆/左稜線/山河微笑/Joyful moment
瑞牆/左稜線/山河微笑/Joyful moment(フリークライミング/奥秩父)日程:2023-05-05(日帰り)メンバー: gt2010 fm2012写真:大面岩頂上山河微笑ルートのチムニー内コイワザクラ 日本固有種VU絶減危惧II類踏まないように!左稜線大面岩遠景左の稜線あたりを登る左稜線十一面岩、小ヤスリ、大ヤスリなど山河微笑小ヤスリと富士昨年登った蒼天攀路がよく見える大ヤスリと山頂に月感想:瑞牆合宿。行ったことのない瑞牆3ルートの継続をした。山河微笑ルートで1パーティ下降待ちあり。人気ルートなので下から登って来るパーティをよく確認して降りる必要あり。歩きは小さくパッキングしやすい足袋などを用いた。各岩壁の位置関係が把握できたので次は手強いルートの継続もやって見たい。山河微笑ルートのチムニー内に生えていた綺麗な花はコイワザクラというらしい。(memo)左稜線7p,200m,5.10c 歩きとFix懸垂で小面岩コルへ下降山河微笑5p,145m,5.10a 同ルート下降〜30m懸垂x3回Joyful moment 3p,100m,5.9 歩いて下降
|
2023-5-5 1:06 |
上ホロカ〜下ホロカメットク山(ニコロ山まで)
上ホロカ〜下ホロカメットク山(ニコロ山まで)(山滑走/十勝連峰)日程:2023-05-02〜2023-05-04メンバー: saito1987コースタイム:写真:チカベツ川林道へ尾根を下山雪が消えた作業道をシートラで下りる旭川の夜景Z谷から新Dへスキーで取付く前十勝周辺の噴煙シーソラプチ川一ノ沢の源頭本筋は雪が消えかけている下ホロを滑る新Dで泊まる局地風の為南側へ回り込んでから境山頂上へニコロ山頂上付近半日焚火三昧ニコロ山を捕らえる残雪わずか富良野岳下ホロ頂上これから横断するニコロ山方面太麓山とトウヤウスベ十勝岳下ホロ北東側斜面で泊まるオプタテとトムラウシ久々のD尾根へカミホロから滑降開始シイ十勝川林道に出る朝のカミホロと十勝岳境山へ熊のトレースに沿ってニコロ山への取付きまで林道を経由するやや西側に回り込んだ地点からドロップインザラメ雪が下部まで繋がっていた下ホロ北東側斜面から登るHの登りからアイゼンシートラニコロ山への途中湿原を横断何とかスキーで行けた境山と下ホロカメットク山感想:残り雪を繋いで表十勝から裏十勝へ。今季最後?のシーハイル!例年になく少ない雪だったが、色々な要素で楽しめた3日間。1日目、好天。D尾根に取りつく。Z谷から新Dへは午後の緩み雪を伝ってスキーで楽に登れた。新Dを天場に富良野岳を眺めながらのんびりと日向ぼっこ。D尾根、何年ぶりだろう?2日目、高曇り。局地的に爆風。朝の氷化したD尾根からカミホロへ。カミホロ直下から滑降を開始。境山コルまでの広い雪原はカリカリとスキーで横断。追い風を受けているので平らになっても立っているだけで進んでいく。楽ちんだ。境山の登りでは一転、シーソラプチ川からの強烈な吹き上げが尾根越え乱流となって行手を阻まれる。はじめ正面突破を試みるも、タコ踊りで敗退。後方半回転ひねりで何度か倒される。なんとか頂上東側の斜面に回り込んで頂上を踏むことができたが、耐風姿勢で這いつくばっている時間の方が長く感じた。境山からはシーソラプチ川一ノ沢を滑る。ザラメ雪を飛ばし、原始ヶ原の東の端に出た。南面だが沢筋の雪は繋がっている。原始ヶ原から下ホロへ、境山との広いコルを経由。雪がいくらかでも多く残っていそうな北東側斜面へ回り込む。途中トムラとオプタテが正面に見える素敵な天場を見つけたので泊まることに。原始の森で半日焚火三昧。キンドー氏曰く、GWはこれだよな〜。3日目、高曇り。下ホロは天場から残雪を繋いでアタック。途中からシーデポ。アイゼンでハイ松の薄い部分を突破していく。結局、ルートは頂上から東に切れ込んでいる沢筋が一番良かったようだ。下ホロのシャバ雪を思い思いに滑降後、裾野の原始林と湿原帯をシイ十勝川まで横断。雪面はかろうじて繋がっていたが、笹トラップに苦しんだ。所々雪が切れた林道を経由、根性でニコロ山を踏んでからは完全に雪がなくなった。前途に絶望しながらシートラで背丈以上ある笹薮を漕ぐ。夏場よりは薄いものの必死になって標高を落とす。ようやく下りの尾根筋まで出ると、何と!立派なブル道が尾根末端まで縦横無尽に刻まれていた。ラッキー。延々とぬかるみを伝ってシーズン終わりの兼用靴をドロドロにしながら下山。
|
2023-5-4 16:45 |
イグルー造るときは、シャリバテに注意
??? 閉じ込められるまえにメシを用意イグルーは作り始めると閉じ込められます。1時間で作れる人はいいけど、まだ修行中の人は、ブロックで囲われて出入りができなくなってから行き詰まり、気がつくと腹が減って更にくたびれてしまいます。ブロックを積み始める前に、ノコとスコップ+行動食、水は手元においておきましょう。行き詰まったら、ひとメシ食べて元気をだします。 広口焼酎ペットボトルはお勧めコンビニで売っている100圓台〜200圓台の焼酎広口ボトルは、口が広いのでグラノーラや柿の種などを入れるのに重宝です。だいたい100グラムくらい。私は日帰りなら三種類くらいを用意して?。一種だとあきるので。柿の種は塩味がうれしいです。長期山行のときは日の終りに大袋に容器を入れてがさっと救えば毎日補給できます。 塩味といえばほんのり塩味のアスパラガスビスケットが行動食にお気に入りなのですが、このレトロな袋は山で一回開けるとこぼれやすくて困っていましたが、なんと焼酎ペットボトルにサイズがピッタリで折れていないまま食べられます。 それから、カタクチイワシの丸干しもこれに入れてよい行動食になりました。 焼酎ペットボトルは、ポケットにはいるのでザックも降ろさずに食べられて良いです。それに大きなフタなので冬、手袋もとらずにメシ補給できます。これが重要。冬の猛吹雪の日などは、ザック下ろすのも手袋をとるのも厄介でつい食べずに数時間歩いて、はっと気がつくとシャリバテで体が動かない、低体温に、ってことがあります。一時間に一回位はザラザラっとこういう顆粒を口に入れるだけで、断然違います。長年やっていて気がついたことです。 このボトルは安くていいのですが、耐熱温度が70℃くらいなので、熱湯をいれると穴は開かないけど変形します。70℃いれて象足にいれる湯たんぽにも重宝です。 |
2023-4-29 11:54 |
朝里峠から朝里岳(小樽峠まで)
朝里峠から朝里岳(小樽峠まで)(山滑走/札幌近郊)日程:2023-04-29(日帰り)メンバー: saito1987 zeniya1990コースタイム:写真:林道に上がる前の渡渉毛無峠で道路を横断する重晶石含むプロピライト(変質安山岩)シャバ雪で快調小樽峠から送電線下を滑る小樽峠目指して進む朝里岳から毛無峠へ緩い尾根を滑る朝里岳からのだだっ広い稜線を振り返る朝里岳頂上南西の風やや強し毛無峠とその先の台地余市もまだ充分に白い春香山をバックに松倉鉱山跡でボルダリング送電線下部は雪が消え管理路をシートラで下りる朝里峠トンネル定山渓側よりスキーで入山白井岳はまだ白い松倉岩感想:ようやく静かになった近場の山へ。野鳥のさえずりに耳を傾けながらのんびりと未知の稜線をトレース。
|
2023-4-26 23:47 |
【読書備忘】What’s Next?終わりなき未踏への挑戦 平出和也
山にある自由、自分で宝のルートを見つける1979年生まれの平出和也、2000年ころから名前を聞くようになったけれど、この本を読んで、その軌跡と考えがよくわかった。 競技者として体を作り込んだあと、山を知る。競技にない自由が山登りにはある。ヒマラヤの高山を求めて大学山岳部の登山隊に入る。誰にも登られないルートを求めて、カラコルムに山を見に行く。次々と脱皮していく。地形図や写真を研究して、美しい山の宝のルートを掘り当て、「夢のファイル」を貯めていく。パートナーと出会い、別れて、続けてきた。 幸運もあったけれど、美しいルートを見つけて自分の力との兼ね合いでギリギリ登ってくるセンスが彼には有るのだと思う。登る山がどれも美しく、憧れるような名峰ばかりだ。シブリン、ライラ、カメット、スパンティーク、ナムナニ、シスパーレ、ラカポシ・・・。ピオレドール三回も納得の軌跡だ。カッコいい山ばかりの未踏のルートばかりを。本の構成もうまく、ルート図入の写真もよく、山行記録集としても満腹の本。 アマダブラムの救助ヘリ墜落は痛恨だと思う。こんなつらい経験もしていたのか。 自由化された山岳カメラマンの時代この本は先日、札幌で「山岳TV取材の30年」という演題で、私が講演をした際に、寺沢玲子さんに「ハイ、これ」と手渡されたもの。ちょうど買って読まなきゃと思っていたところだった。なんでレイコさんが平出さんのサイン本を?と思ったのだけど、読んでわかった。平出さんの初パキスタンの船出のときからのご縁だったのだ。若い人たちとの熱気あふれる懇親会で、レイコさんとあまり話せず残念だった。 よく言われるように「TVの登山シーンでは映っている人よりカメラマンのほうが一番大変でしょ」というのは本当だ。自分より登れる相手、自分のレベルからかけ離れたルートの取材番組はできない。私も、山野井泰史のホンキのクライミングを撮れるとは思えなかった。 小型カメラが高性能化し、電池と記録媒体の小型化、高性能化と価格低下が21世紀になり劇的に進んだ。2010年代には私自身もよく取材に使うようになった。猛吹雪で撮るものが無ければ自撮りもして、現場の状況も心象さえも伝えられる。 そして、これによって、山岳映像取材はTV局の独占を離れ、クライマー自らが撮ることができるようになった。平出さんはまさにその時代に現れたエクストリーム山岳カメラマンとなった。トレラン登山取材さえこなす体力も他者の追随を許さない。 シスパーレは、よかったドローンが「夢の映像」を実現するようになってから、実は私自身はあまり山岳番組を見なくなった。低空俯瞰映像は完璧すぎてお手上げで、私の手を離れたな、と感じたせいだと思う。でも講演の前に「シスパーレ」の番組録画をようやく見た。クライマー自身が撮るしかないヤバい雪壁のクライミング。先のことは全く読めない山行ならではの筋書き不明の展開、と、見るものに迫る作品だった。このレベルのクライミングは、彼らにしか撮れない。そう思った。そして、私は一体これまで、何を撮りたかったのだろうか?と今も考えている。 自由について、パートナーについて、失敗について、未知について、準備について、「メモ帳から」とあるページの言葉が、すごく良かった。 人生の最高点は、山と違ってその時はわからないかもしれない、と今は思う。下り始めてから「あれ、おれ今もしかして下ってる?」とわかるのが山と違うところ。下りが難しくて危険が多く事故が多いのは、山と似ているかも。と、友人に言ったら、下ると危ないから、人生では下っちゃダメだね!と言われて、目からウロコだった。全くそのとおり。 平出さんには、この先K2未踏の西壁がある。 テントが雪で埋まり、雪かきをする話、テントが半分、宙に浮いている狭いテラスの話などのところ、イグルーだったらもう少し楽できるな、と思った。 |
2023-4-25 22:00 |
イグルーの本:エスキモーの民族誌
本場のエスキモーやイヌイットはどんなイグルーを作っているのか、本を読んでいます。図書館で見つけたこの本は写真の質もとても高くて、民族誌全般と民族史にも詳述がありました。1991年の訳本です。 エスキモーはU.S.A.領のアラスカ州、イヌイットはカナダ領の呼び名です。この本ではエスキモーで両方を指しています。 エスキモー、イヌイットの住んでいるところは日本の高山の樹林限界以上まず驚きなのは、彼らの生活圏は完全に樹林が無いことです。日本で言えば北アルプスの2500m以上、北海道の1500m以上。つまり、風を防ぐ樹林がなく、家を作る樹木が生えてないところをわざわざ選んで住んでいる。樹林の領域には別の北米先住民クリー族とかアサバスカ族インディアンとかが住んでいて、別の狩猟、居住形態でした。エスキモー、イヌイットの住居は基本は竪穴で、流木やクジラの骨で屋根を組み、芝苔や獣皮、樹皮などを載せたものでした。獲物を追いかける移動生活だったので、この材料での簡易テントでした。 流木が少なく、年中風が強い中部極北地方だけで、イグルーなのです。「雪の家を造るときに材料とされる雪は、特殊なナイフで簡単に切り出され整形することができる。ただし、家を造るのに適した雪があるのは中部極北地方だけであり、ここだけは一般的に冬の住居として使われていた。雪の家を作っていたコッパー(Copper)、ネツリック(Netsilik)、イグルーリック(Iglulik)、カリブー(Calibou)、ケベック(Quebec)、のエスキモーは途方もなく広い地帯にわたって散らばっているが、彼らは全エスキモーの人口の8%に満たなかった」 エスキモーが全員イグルー住居というわけではなかったのですね。ただの雪ではなく、イグルー作りに適した軽くて硬い雪(イグルスキーは「かるかた雪」と読んでいます)のある特に厳しい地方だけです。この雪は日本の山でも低温で強風の3000m地帯にはありますが、もっと標高の低い、気温の上がる場所では無く、そう簡単に整形できません。イグルスキー式は重くて硬い雪でも作れるように改良した登山用なのです。 なぜそんなに厳しいところを住処にしたのか樹林帯で暮せば楽なのになぜ?と今の人は思いますが、エスキモーに言わせれば、そこが宝の山だったから敢えて住んでいたのです。栄養たっぷりなアザラシなどの海獣や、カリブー、トナカイなど、そこにしか居ないごちそうが居たからなんですね。この本には、息を吸いに氷の穴のところに上がってくるアザラシを何時間も待ち伏せしてモリで仕留める猟や、カリブーを湖などに追いこんで仕留めるためのカリブーフェンスとして、石で積んだカカシ(イヌクシュク)を使った猟の方法がたくさん紹介してあって、とてもおもしろかったです。 もちろん、今の住民たちは1950年代以降は急速に大量消費、石油エネルギー社会の影響を受けていて、住居も猟の方法も違います。でもまだ三代前の技術を継承する人は居て、伝統文化の継承も一部で行われています。いづれ交流したいと思います。
図説・エスキモーの民族誌ー極北に生きる人びとの歴史・生活・文化ー ウェーナー・フォーマン 写真 アーネスト・S・バーチJr. 著 スチュアート・ヘンリ 訳 原書房1991
|
2023-4-23 12:38 |
横山岳(白谷沢〜三高尾根)
横山岳(白谷沢〜三高尾根)(無雪期ピークハント/縦走/霊仙・伊吹・藤原)日程:2023-04-23(日帰り)メンバー: yoneyama macchan90コース状況/その他周辺情報:数日前に整備されたばかりの印象写真:巨大杉の切り株、真ん中からこども岐阜のかつやでロースメンチ路傍の花ニリンソウ岐阜のかつやでロースメンチ横山岳を振り返る山頂路傍の花滝滝金糞山と伊吹山山麓の横山神社にお参り五銚子の滝遠景爽やかな源頭の趣五銚子の滝遠景新緑まぶしい中急降下長い。撮っておいて後で読もうと撮っておいた。山麓の杉野集落がとても丁寧に書いている。余呉湖と賤ヶ岳も見えているじゃん最後の道路傍の花ヤマシャクヤク草付きに階段状に切り込み整備されている路傍の花ヒトリシズカ巻道トラバース部、結構怖い傾斜を増す遠く琵琶湖まで見える路傍の花路傍の花ニリンソウ路傍の花イカリソウ路傍の花路傍の花ヤマシャクヤク路傍の花滝谷の奥の山稜に朝日。脇にはすごい林道が。新緑まぶしい緑天井本殿山頂展望台路傍の花路傍の花カタクリ三高尾根をくだる杉野の集落が谷の中に。路傍の花土蔵岳方面だと思う横山岳を振り返る路傍の花ニリンソウ感想:地味な山名だし知らなかった山だが、すごく良い山だった。山麓集落、花、滝の景観、立地、石灰岩の急な山容、全てよし。登り応えもあり。松が周辺地形図を見ていて、気になるとのことで立案。登山道が四方からあり、山麓の民により、整備されている。このあたりの山間集落はサビレ感も無く、健在に見えた。そこもまたよい。前夜林道脇で泊まり、早朝出発。立派な駐車場が整備されていて、人気のある山のようだ。登ってみてわかったが、草花の宝庫。次々に美しい花がこんにちはと出てくる。石灰岩の山のせいだろうか。花が豊富だ。滝も多く、道は沢沿いのため巻きながら渡渉しながらなので、整備がマメでないとかなり迷うだろうが、きちっと整備されていた。滝を巻いてトラバースするところなどは結構やばい斜面だと思う。五銚子の滝は圧巻だ。二段の滝の上に三条滝が並んで見える。山頂手前まで急斜面に花が続き、山頂部だけが平坦でなにもないブナ林。石灰岩の山はこんな傾向が多い。山頂で昼寝して1時間過ごす。風が強いが陽も温かい。物置小屋の上が展望台になっていて、登れば、2ヶ月前に雪の中進軍した滋賀、岐阜国境の山脈が見えた。下りの三高尾根の始まりは急降下なので、少し降りたところで展望が開ける。琵琶湖、余呉湖と昨日の賤ヶ岳、山間には杉野の集落、昔、金井原から入山した金糞岳と伊吹やまも見えた。満点だ。こちらも花が多い。途中林道が峠まで達して先へ伸びていた。用途はわからない。植林もない山だが。よく整備され、展望もあるよい山だった。八草トンネルを超えて、2月の尾根取り付き点の夜叉龍神社を見て、そのまま揖斐川を下ってとんかつ屋へ。パリパリのサクサク。満足。滋賀の山を満喫の二日間。
|
2023-4-23 12:37 |
三上山(近江富士・御神神社から周回)
三上山(近江富士・御神神社から周回)(ハイキング/近畿)日程:2023-04-22(日帰り)メンバー: yoneyama macchan90写真:割れ目のある岩に寄る展望場所琵琶湖が見える見える しも手新緑と杉山の三上山一番かみ手、野洲川上流方面岩窟あり男整備されている石段。チムニーやってみた姥の懐目指して登り返す狭い石段整備キチッ。最高点は20mくらい先ぶらさがるさっき渡った橋が見える、遠くに大津の街 なか手中は快適木之本 どんぶり屋 かに玉麺680圓山頂の神社チムニー一休み野洲川を挟んで三上山ありました張り付く男子供を連れた家族が目指す山麓の御神神社にお参り狭いぴたっと似合う頭部が乗っている祠周囲は清流流れる風情ある縦板張り建築の村落本殿は鎌倉〜室町の礎あり。頼朝も寄進感想:京都を行き来するとき目に入る近江富士の三上山。もとは御神山か。松提案の名峰リハビリ山行。「栄え、御神にあれ」という歌詞のグローリアを脳内で歌いながら石段を登る。老若男女、トレランも含めたくさんの人が喘ぎながら登る。みなさまざまな事情を抱えて山に登るのだ。琵琶湖とその岸辺の平野から、にょきにょきと急な山が生えている景観はおもしろい。鎌倉時代からの神社の御神体とのこと。中山道も東海道も木の下を通っている。あの人もこの人もこの山を見たのだ。同僚のヤモさんの出身がこの山麓で三上小学校だそうだ。岩のすり抜け、岩窟もあり、小さい山なのに修験向きなポイントもあり。歩いてないけど富士山と同じくお中道もあるようだ。
|
2023-4-23 11:59 |
賤ヶ岳
賤ヶ岳(無雪期ピークハント/縦走/近畿)日程:2023-04-22(日帰り)メンバー: yoneyama macchan90写真:山頂の東側斜面は、明らかに竪堀を切ってある。新緑と花々余呉湖、対岸まで泳いでみたい。周囲は6キロ、全部戦場みたい。マムシ草よろよろと武将たちが登ってきたぞ。山頂では85歳の山麓錦糸問屋末裔の伊藤源一郎さんが30分以上合戦の語り部をしてくれました。明日の山を目指して山麓へ秀吉の家来の七人衆が七本槍といわれているそうだが、加藤清正と福島さんしか知らないぞ。一番角の大きなカブトの武将と松が仲良くなっている。竹生島まで泳いでみたい。美しい背景じゃ。整備された道リフトの先、標高差70mは登る。山麓の集落たたずまい羨ましい写真でござる。やはりこんな尾根上でやり合ったのだ。山上を目指して来るぞ来るぞ1583年の4月20,21日が合戦の日なので、秀吉も山頂でブラブラしていました。明日の山を目指して山麓へ500円のリフトで楽できるが、私達とは無縁琵琶湖が見えた左奥が伊吹山、その手前が浅井長政落城の小谷城山と虎御前山、手前の山嶺が賤ヶ岳から山本山にいたる山城山脈でござる。頭に当たりそうなリフト駐車場で賤ヶ岳合戦の予習。なんでまたこんな山の上で槍や刀を振り回すのだ・・・。山麓の観光案内賤ヶ岳の由来竹生島と北の湖岸この前柳ヶ瀬の映画館で見た、「琴の湖」の話じゃないか。きれいな花。あの右上の遠い山が、柴田勝家の本陣とのこと。駐車場脇の巨大杉の切り株に着目。感想:滋賀県の山めぐりで半日当てて、賤ヶ岳。先月、柳ヶ瀬のロイヤル劇場で松と見た古い映画で、「琴の湖」という映画の舞台がここの山麓の天蚕糸紡ぎの美しすぎる女工の悲劇的運命を描いた作品であった。これは賤ヶ岳登らねばという気運に満ちる。賤ヶ岳山脈は琵琶湖と木之本の平野を分かつ屏風のような山脈だ。1583年の秀吉と柴田勝家の内戦の決着を付けた現場で、勝ったもんだからまあ都合の良い伝説がたくさんある。しかし、こんな急な斜面で武具を用いて戦うなんてすごい体力だと思うな。大きな交戦はもちろん山麓が中心だろうけど、この山頂部分の砦付近でもやっぱり戦ったらしいのだ。余呉湖を初めて見る。映画の中では、涙を集めた水だというナレーションあり。最後はここに身を投げるという悲劇なので、思い入れを以て見つめる。山頂ではボランティア語り部の古老が、合戦の成り行きを30分近く語り続けてくれたが、風強くぶるぶる震え始めたのでお礼を言って下る。下る途上でヒデヨシ君と出会い、甲冑カブトの戦国武者たちが苦労しながら登ってくるのとすれ違う。こういう格好で戦績をめぐるツアーとのこと。記念撮影にも快く応じてくれた。よく整備された杉林を下り、今日の宿りを探す。木之本の宿場町はとても風情が残るストリートだったが、旅籠に投宿、とは行かなかった。
|
2023-4-22 12:53 |
積丹/トーマル峠から泥ノ木山(別内沢滑降)
積丹/トーマル峠から泥ノ木山(別内沢滑降)(山滑走/積丹・ニセコ・羊蹄山)日程:2023-04-22(日帰り)メンバー: saito1987 zeniya1990コースタイム:写真:両古美山から泥ノ木山へ別内沢Co500付近で雪が切れて滝が現れた雪面を捲いて降りる以降シートラで沢を下るスノーブリッジや転石渡渉を繰り返す泥ノ木山北斜面から滑降開始当丸山をバックに泥ノ木山頂上ザラメの斜面を別内沢へ通行止めゲートまで1km程歩く美国川の流れ泥ノ木山かろうじて雪面がつながっているトーマル峠から両古美山へ快調な木立斜面が続く無事に美国川合流点の林道に出る余別と積丹はまだまだ白い感想:例年より雪融けがだいぶ早いようだが峠から泥ノ木山まではかろうじて雪面が繋がっていて助かった。想像通り泥ノ木山の北面は別内沢の両岸が狭まるあたりまで疎林のザラメ斜面が広がっており滑降が楽しめた。別内沢はCo500付近で1カ所滝身が顔を出していて高捲いて降りたほか下部はスキーを担いでスノーブリッジや転石伝いの渡渉を繰り返したが、増水して進退窮まるようなスケールの沢ではない。おそらく2、3週間前であれば美国川合流点まで一気にスキーで下りることができたと思う。
|
2023-4-12 22:11 |
北大山岳部の山スキー番組で現役がイグルー作って?
NHKの海外放送(英語放送)で、日本の魅力を紹介する内容なのですが、北大山岳部の100年近い山スキーの歴史を紹介する番組が今日放送でした。北海道の山岳部は、雪山では山スキーなのです。そして、イグルーも1時間で作ってしまいますよ。 番組では、 1、北大構内の北18条西12丁目くらいにある山岳史料を集めた北大山岳館 2、札幌近郊の山中のヘルヴェチアヒュッテ(1927年築のスイス小屋)とカレー雑炊 3、山スキーを使って地図を読み、山を行く現役部員たち。立ち木だらけの粉雪斜面を華麗に滑降。 4、1時間足らずで3、4人用タテ穴イグルーを作ってしまう現役部員。10分25秒あたりです。 などなど、北大山岳部の冬の魅力の真髄をリポーターのスロベニア人ガイドのツヴェートさんが紹介します。ディレクターは一野さん。カメラマンは毛利さんです。結構立木の多い斜面なのに華麗に滑って楽しそうです。現役が骨董スキーと骨董シールで、登山靴で滑っているのが実力の高さを誇ります。 日本語版はもう放送してしまったけど、英語版は以下のリンクでしばらく見られるとのこと。ぜひぜひご覧ください。ナレーションは英語だけど、会話は日本語だからわかりますよ。 Sapporo: Ski Mountaineering Tradition - Journeys in Japan - TV | NHK WORLD-JAPAN Live & Programs In Hokkaido Prefecture, the sport of ski mountaineering has a long history. Making your way up into the mountains is possible when you have skis. Climbing throu... www3.nhk.or.jp |
2023-4-12 8:52 |
【読書備忘】天災か人災か?松本雪崩裁判の真実 泉康子
きょうはイグルスキーの読書備忘です30年以上前の雪崩事故裁判について、この3月、その一部始終をまとめたノンフィクションが出版された。私の登山人生の初期の頃と時代も人々もとてもかぶっている事件だったのに、この本を読むまでその裁判の詳細を知らなかった。そのことが読後感として大きなショックだ。登場人物のほとんどの人を知っていて、そのとき札幌から長野市にも転勤で住んでいて、報道にも携わっており、山にも登り込んでいたのに。
著者は泉康子氏、やはりそのころ「いまだ下山せず!」という自らの山岳会の遭難のノンフィクション作品で読んだ覚えがある。取材は判決後十数年経ってからで、出版は更に十数年経ってからという。なぜ今?とも思うが、私にとってはこの時間に大きな意味があった。今回、当事者の高校教諭そして同級生の、西牧岳哉氏から送ってもらった。 1989年3月、北アルプス遠見尾根のスキー場トップ近くの雪山登山講習会で雪山初心者の高校教諭酒井耕氏が亡くなる雪崩死亡事故があった。講習は長野県教育委員会主催で初心者の高校山岳部顧問と生徒が対象だった。「雪崩は天災」とする県に対し「 雪崩は予見できた人災」で、県はその責任を認めるよう1990年に犠牲者母の酒井三重子氏が訴訟を起こした。5年間の裁判の末1995年11月原告側が勝訴。山のベテランの認識不足と準備不足を登山の素人の原告側が雪崩の学習をして論破していく経緯が書かれている。非常に画期的な判決だった。 県や組織の対応はお決まりで、訴訟しなければ泣き寝入りするしかない、これは今も同じだ。だがそういう話に加えて、当時の登山界のベテランたちでも、雪崩の最新の誘因などの知識に無知で、経験と勘だけに頼っていた。死亡事故は運が悪く、山での事故は共同責任であり、訴えるなんてとんでもないという時代だったことを思い出す。法廷で「経験者としてできることはやった」「そんなことを言ったら山なんか一歩も登れなくなる」という被告側の発言は、当時の私と大して変わらないし、今でも私の中にあるのではないか? 当時1980年代終わりくらいから雪崩は科学的な知識で見なければならないという新田隆三氏、中山建生氏の雪崩講習会を私自身取材した。北大の阿部幹雄、樋口和生、福沢拓也もそれ以前からの山仲間であり札幌で何度か講習会を取材した。雪崩学が急速に登山者の間に広がりはじめた境の時代だった。それほど雪崩事故防止の取り組みに関わっていたのに、なぜ私はこの裁判にあまり関わらなかったのだろう。 それは今から思うと、係争ごとに抵抗を感じ「山の素人たちに、安全管理のためとして、自由な山登り、リスクを受け入れた魅力ある山登りを制限されてしまうのでは無いか」と心のどこかで警戒していたのではないだろうか。もちろん、自主的な登山と、講習会での新人の安全確保とでは話は全く違うのだが。その点を今ほど区別して考えていなかったと思う。つまり当時の感覚として私は、雪崩の誘因に関しては最新知識を持っていたのに、責任論に関しては被告側と大差なかったのだと思う。今になってこの読書をしてそれを思い出し、恥ずべき過去の感覚を思い起こす。 亡くなった酒井耕さんも、ずっと裁判を支えてきた西牧さんも、私とは高校で同学年の仲だった。物静かで粘り強い彼は、ずっと母の酒井三重子さんの訴訟を支えた。10代20代を通じた親友を失った西牧さんや、女手ひとつで育てた息子を理不尽に失った母親の気持ちなど、以前の私には正直わからなかった。私も山で多くの友人を亡くしていたけれど、それはいわば同志の死への思いであり、一緒にしてはいけない感覚なのだ。私は死んだ友人たちの両親に、不用意なことを口にしたりしなかっただろうか。今になってそんなことを思い出す。 西牧さんは今、我々のいた松本深志高校の山岳部顧問をしていて、毎年3月18日前後に、その雪崩現場前で現役高校生たちにその話を語り続けている。私は何年か前から西牧さんの講習会に、イグルー講師として参加している。今年は私の娘が山岳部員となって参加した。そんなふうに、自分の子供が大きくなってみて初めて、酒井三重子さんの苦しんだ気持ちをようやく想像することができるようになったと言っていい。 ずいぶん長いこと鈍感だったことを、気づかせる読書だった。 判決のあった1995年は阪神淡路の震災と地下鉄サリンの年だ。世の中のリスク管理や組織の安全管理責任などは、この頃から変わっていったと思う。山や冒険の危機管理は、私が密かに「恐れていた」社会になったのだろうか。わからない。だが一方でその後も危機管理されるべき初心者講習の事故は続いた。2005年大日岳雪庇崩落事故、2017年那須の雪崩事故。 裁判も傍聴していない、当時の取材も随分後からというのに臨場感あふれる裁判シーンなどノンフィクションの書き手としての力がすごい。三重子氏や中島弁護士の若い頃からの育ちが詳しく書かれ、遠回りのようで意外にも重要だった。なぜこのような裁判を続けることができたのかという点に納得がいく。 新田隆三先生も亡くなってしまったけれど、本が世に出てよかったと思う。 天才か人災か?松本雪崩裁判の真実 明らかな間違いあり。 |
2023-4-10 18:58 |
北海道海外登山研究会でイグルー講演@札幌
週末、飛行機で札幌へ行き、北海道海外登山研究会の講演講師をしました。「海外登山TV番組の30年」という題と「イグルスキー式イグルー」の紹介、二本立てです。「海外」のほうは、イグルスキーも10年ご無沙汰の上に初めての演題なので、ちょっと緊張しましたが、聞きに来てくれた人の半分以上が、イグルーに挑戦したことがあるとのことで、後半のイグルー講演もかなり突っ込んで聞いてもらいました。ありがとうございました。2時間→40分に腕を磨きましょう。 ペルーアンデス、細い雪稜のイグルーイグルスキーのあと、この一年の道内登山家の海外登山の発表会もあり、北大山岳部若手OB・成田啓&竹中源弥さんの、ペルーアンデス、タウイラフ南西壁登攀の飯抜きアタックの息を飲む発表を聞きました。山頂近くの細い雪稜にイグルー作って泊まったんですよね。そもそも「お座りビバーク」しかできない覚悟の急傾斜ルートだからテント無しで行っていますし。テントのスペースが無くても、イグルーなら作れること、あるのです。イグルスキーも以前利尻南稜で幅1.5mの雪稜で三人イグルー作りました。 メシは持たずとも、ノコとスコップでもメシほとんど持たないのに、ノコギリとスコップは持っていったのが偉いです。イグルー愛好家の鏡です。セマーい雪稜にイグルーは作れても、イグルー込みの画角でかっこいい写真が撮れる数歩後ろには下がる場所なしだったのでしょう、写真はイグルー半分ですが、タウイラフでイグルーを作ったのは人類初でしょう。成田さんは日高山脈でもテントフリーでイグルー山行を続けています。今月のうちにまたペルーアンデス・ビルカノータへ。夏にはパキスタン・ヒンドゥーラジへの山行を計画しています。また人類初のイグルーをぶっ建ててもらいたいです。 山行記録: 南米ペルーアンデス遠征③, Taulliraju(5830m), SW buttress 2022年06月25日(15日間) 南アメリカ, アルパインクライミング / Takenaka2017の山行記録 www.yamareco.com 懇親会では北海道内の若手、年配の登山愛好家のみなさんとたくさん話ができました。久しぶりに会う顔もたくさん。来シーズンは北海道でもイグルー講習の嵐をおこしたいですね。 きょうはここまで、またね。 |
2023-4-5 1:40 |
増毛スキー春メイン
増毛スキー春メイン(積雪期ピークハント/縦走/増毛・樺戸)日程:2023-03-08〜2023-03-13メンバー: yumepporo Nakagawa2019 TnkYutaro2019コースタイム:コース状況/その他周辺情報:この時期にしては硬めか写真:1年班にしてはテクニカル雨竜沼湿原はいいところ御殿Atしてスキーを楽しむ群馬岳の登りで日が昇る朝日をバックに浜益へここに泊まれと言われた気がしたんだたそがれるM天国的なテンバ貫、そして完。南暑寒へスキーを走らせる満月をうまく使って動いたなかなか厳つい面構えお前はスキーなんかするなってことでしょう、、西の稜線はやばそうであるみんな満足気狭いピークでぎゅうぎゅう御殿へ海に向かって滑り降りていく南暑寒暑寒への登りもうちょっと嬉しそうにしろや帰るべ最後のピークは雄冬暑寒をバックに群別へ出発じゃおそらくもう一生来ないであろう群馬岳感想:ドンパは貴重ですね。一緒にルーム生活を締めくくれて楽しかったです。おれたちは別に仲良しじゃないけど、なんやかんやこの代でよかったと思う。4年間楽しかった。
|
2023-4-3 19:22 |
志賀高原・笠ヶ岳でイグルー大会でした
イグルー中毒のメンバー含む、イグルー集会でした。今年はもうGWの雰囲気の雪解けですが、北信はさすが豪雪地帯です。まだまだできます。現場は積雪130センチ前後。人によっては1m切るところもあったけど、イグルーはできます。 トレンチ!トレンチ!残雪期はトレンチです。はじめての人に講習するのと、何度もやってみた人とでは、随分反応が違うというのが今回の感想です。ねぎさんとトモエさん二人のイグルー愛好家が、今回はイグルスキーの実演を見てかなり学んだと言ってくれました。トレンチ切り出し法は、この時期の重くてしっかりした雪ならではの長細いブロック供給法です。床下二段目からはもう長細ブロックを量産します。 ブロックを無駄なく切り出すにはそして、今回とても参考にしてもらえたのはブロックを切るノコ目をちゃんと入れて、スコップでこじらない。ひとかけらの雪くずも出さないくらい、キチキチに切り取る、という点です。こちらは当たり前と思って実演しても、やはり行き詰まっている人が見ると、ポイントが明らかになってくれて、こちらも皆がどこでつまずくのかに気が付きます。 積雪が1m無くて、床二段目が笹だったら、隣から取ります場所によっては雪が浅くても、隣に供給エリアを作って床一段目をどんどん運べばよいです。もし傾斜地ならば、下から運ぶとつかれるので、斜面の上側に供給エリアを作りましょう。シゲさんは、大きなブロックを安定的に切り出し、着実に城塞を築きました。あっぱれです。積雪が少なくてもこうすればOKです。でも、足元から3段取れる積雪(90cm)があるならイグルー内部からだけでできます。雪かきも不要、中身だけで十分です。 自主練で1時間切ったトモエさんは毎週イグルー作りに励んでいますが、これまで1時間半くらいかかっていたとのこと。でも今回は2つめを作って、1時間を切りました。雪かき時間ナシ、ブロック破損ナシが勝因かな。うれしいです。とても喜んでくれました。免許皆伝です。 イグルー宴会は個室でのんびり山の宴会は普通は冬は寒くて外にいるのは辛いのですが今回は完全に春。そよ風、星空でした。酔うより満腹になりました。寒くて宴会イグルーに避難する理由もなく、最後はそれぞれ築城したマイホームへ。雪天井の下で思い思いの夜を過ごしました。 イグルー愛好家のねぎさんが、講習の様子を動画でまとめてくれました。 イグルスキー米山のトレンチ工法 www.youtube.com 山行記録、ヤマレコの記録です。みんなの感想もよんでくださいね。 山行記録: 笠ヶ岳+志賀高原イグルー大会 2023年04月01日(2日間) 志賀・草津・四阿山・浅間, 積雪期ピークハント/縦走 / yoneyamaの山行記録 www.yamareco.com きょうはここまで、またね。
|
2023-4-3 1:38 |
道南/オコツナイ岳
道南/オコツナイ岳(積雪期ピークハント/縦走/道南)日程:2023-04-02(日帰り)メンバー: Yanke1987コースタイム:写真:いい天気Co586狩場は遠い狩場本峰、迫力ある、ビィッグオコツナイのほうが低い前山方面山頂をあとにする登山口に雪は全くない登ってきたプラトーオコツナイへの細い稜線1084でシーデポCo380で雪がつながり始める独り占め、スキー持ってきてよかったブナの森狩場本峰オコツナイ山頂からフモンナイ方面オコツナイが頭を出す大雪原を海に向かって滑降前山から奥尻が見えたそこから見る狩場本峰感想:・登山口付近には雪は全くない、586までスキー背負ったり履いたり、スキーできたことを若干後悔する・586からは雪がつながる。尾根から斜面状になるといい雰囲気のブナの森・台地に上がると真っ白、オコツナイが頭を出す・1084でアイゼンピッケルに換装、オコツナイへの稜線は一か所細いギャップあったが、ブッシュつかめば問題ない・ついでに前山も、狩場本峰は遅くなりそうなのでやめ・広大なザラメ・シャバ雪斜面の滑降を堪能、スキー持ってきてよかった。
|
2023-4-2 11:49 |
札幌近郊/中山峠からフレ岳(美笛峠まで)
札幌近郊/中山峠からフレ岳(美笛峠まで)(積雪期ピークハント/縦走/札幌近郊)日程:2023-04-02(日帰り)メンバー: saito1987 zeniya1990写真:緩い尾根をひたすら歩き滑る羊蹄と尻別漁岳白老三山晴れてきた白老岳フレ岳東面の地滑り地形(滑落崖)フップシとタルマエフレ岳を滑るフレ岳頂上から支笏湖と恵庭岳幌滝山(△996.8)到着蓬莱山から幌滝山(△996.8)へ樺林の登りフレ岳近づく丹鳴岳と樽前幌滝山(△996.8)から△1032.7ポコへ向かうホロホロトクシュンゴールは遠い恵庭岳西面無意根と余市蓬莱山の前傾壁ボルダー頂上の怪しい人感想:山スキーの機動力を活かしてこの時期しか楽しめない1-dayルート。視界が利かないとルートファインディング厳しい。
|
2023-3-29 18:54 |
中日新聞夕刊にイグルー出ました
今月、遠見尾根で松本深志高校山岳部と行なったイグルー講習会、中日新聞の取材がありまして、きょうの夕刊で一面に載せていただきました。記者&カメラマンに、イグルー製作も体験してもらって、おもしろさも味わってもらいました。 新聞は、中部地方全域なのですが、長野県は夕刊が無いとのことで残念ですが、おいおい載る可能性もあります。 web版のURLもどうぞ。動画の記事です。 <ユースク> 雪山遭難に備える「イグルー」 1時間で完成、広く暖か:中日新聞Web アウトドア人気が高まった新型コロナウイルス禍で、雪山登山デビューした人もいるかもしれない。だが自然界は危険と常に隣り合わせ。そこで、登... www.chunichi.co.jp
|
2023-3-25 11:40 |
札幌近郊/無意根山スキー縦走
札幌近郊/無意根山スキー縦走(山滑走/札幌近郊)日程:2023-03-25(日帰り)メンバー: saito1987 zeniya1990コースタイム:写真:余市岳喜茂別岳手前から無意根山中岳から無意根山へ中岳と無意根山中岳へ喜茂別岳から先を望む(並河岳、中岳、無意根山)無意根山頂上から中岳を望む胡桃沢左岸尾根を滑降長尾山から無意根山北斜面無意根山から稜線を滑る喜茂別岳の登り本倶登山並河岳から滑降並河岳への登り後方喜茂別岳感想:まさに近郊のオートルート。近くて良き山。楽しみにしていた無意根山北斜面はカキンコキンに凍っていて滑降を断念。
|
2023-3-19 22:23 |
イグルー講習JAC東海@大日岳
ようやくできたよ、東海支部講習名古屋でずいぶんお世話になっている日本山岳会東海支部で、イグルー講習会でした。去年はコロナで中止、今年も一泊予定だったのに、昨日の雨雪で泊まり日程だったのを日帰りに変更でした。きょうは遠くまで見える晴天で、気持ちよくイグルー稽古に励みました。11人。イグルスキーの実演とレクチャーで1時間、各々のイグルー作りで3時間の講習でした。 すっかり残雪期スノウきょうの雪は上層に昨夜の新雪湿雪10センチ、その下30センチはザラメ層ふくむグサグサ雪で、サイコロ一段目ブロック向き、その下の層にちょっと硬くて重いけど良い層がありました。結局の所、この層を活かせるかどうかの手際で、イグルーができるか長引いてしまうかの分かれ目でした。 重いブロックの扱いもポイントこの季節は良い層といってもかなり重いので、丁寧な切れ目を入れ、スコップさしてブロックが浮き上がっても、その先、崩さずに取り出すまでに割れてしまうこともあります。慎重なノコさばきをできるかどうかもかなり重要です。そして重いブロックをへそに近づけて運ぶ体術も問われます。 短いノコはやっぱり駄目。安いスコップも駄目長さが25センチくらいのノコを持ってきた参加者は、いつまで経っても良いブロックが取れず、イグルスキーの30センチノコを貸したら、その後すぐに良いブロックを切り始めました。ブロックは大きくないとイグルーができないし、大きいブロックは長いノコでなければ絶対に切れません。通販で2000圓で買ったというスコップは、首のところで折れていました。スコップに折れるほどの力を加えること自体も駄目です。ノコの切れ目がつながっていないのに硬い雪のブロックをスコップで無理やりねじると、ブロックが壊れます。理想は鋸だけでブロックを切り離し、スコップを刺すとブロックがコトンと静かに動くことです。スコップが壊れるような力を加えたら良いブロックはとれません。 でも、残雪期のこんな厄介なブロックでイグルーが作れれば、風雪の樹林限界以上の3000m地帯のカルカタ雪はとてもありがたく思えるでしょう。いつか体感してみてほしいものです。 きょうはここまで、またね。 山行記録: イグルー講習JAC東海@大日岳 2023年03月19日(日帰り) 東海, 講習/トレーニング / yoneyamaの山行記録 www.yamareco.com |
2023-3-19 12:52 |
増毛/群別川林道から奧徳富岳(南東面滑降〜大滝山乗越)
増毛/群別川林道から奧徳富岳(南東面滑降〜大滝山乗越)(山滑走/増毛・樺戸)日程:2023-03-18〜2023-03-19メンバー: saito1987 Yanke1987コースタイム:写真:稜線直下はバックステップで下降黄金山の威容カリカリの稜線から南東斜面へシートラ徳富川対岸の大滝山へ向かって緩やかな斜面を滑るピンネシリと神威尻山徳富ダム貯水池へ出る奥徳富岳の滑降ライン大滝山南尾根から徳富川への斜面南西尾根最後の登り大滝山から雨竜沼湿原奥徳富岳へ取付きの西尾根両面雪庇が出ているC1と焚火奥徳富捕らえる南東斜面の滑降トンネルを抜ける昨日滑った奥徳富岳南西面大滝山南尾根下部から徳富川へオープン斜面を滑る知来岳徳富川から登り返して徳富ダム貯水池へと続く緩やかな火山原面にのる奥徳富岳頂上へ沢型へ導かれる徳富川渡渉点へ降りる大滝山から徳富岳前々日からの降雪でパウダー斜面に徳富川下部渡渉点翌日大滝山西尾根を登る頂上から群別岳のトンガリ大滝山頂上快調な斜面大滝山から南尾根を滑る重量感ある暑寒別岳を望む徳富ダムから奥徳富岳を振り返る貯水池に架かる橋は積雪1m感想:奥徳富岳南東面の白い大斜面を堪能した。ドロップポイントは雪庇の張り出しや溶岩バンドの露出もあって今回の部分に限られるだろう。徳富川のスノーブリッジはおそらく4月上〜中旬までに消失してしまうので、スキーツアーとしては雪が落ち着くこの時期が適期か。
|
2023-3-16 8:53 |
トレンチ切り出し法・残雪季に特に使う方法
硬めの雪の季節のトレンチ法積雪が1mほどあるならば、イグルーの壁の中だけからブロックをとって、屋根まで作ってしまいます。下一層目は普通にサイコロブロックをとって周りの壁を作り更にその下の層からもとります。その際は、踏み固まった足元から切り出すことになりますね。そこで重要なのがトレンチ切り出し法です。トレンチ法とはつまり、硬めの雪を、切れ目をきちっと合わせて丁寧にきりだすための技術です。 トレンチとは溝のことです。トレンチコートの語源は第一次大戦で塹壕(トレンチ)の中で兵員が来たコートからきているのだそうです。ここでいうトレンチは、イグルー自体の溝ではなく、ブロックを切り出す前に作る溝(トレンチ)のことです。 屋根を作るには、長細い、良いブロックの切り出しが不可欠です。じゃがいもみたいなブロックではなく、長芋や大根の短冊切りみたいな四面平らで角が立ったぴしっとしたやつです。それには切り出す前の下準備が重要です。 トレンチの1「掘りごたつ」ブロックの縦周りのノコの切れ目は上から差し込めるから簡単ですが、下面の切れ目を入れるには、まず一箇所「掘りごたつ」を掘らなければ、刃がブロックの下に差し込めません。だから掘りごたつ分はブロックを諦めて、崩して彫ります。辺の長さはスコップの幅程度です。掘りごたつの位置は、イグルー予定地のど真ん中が良いです。 トレンチの2「両脇に広げトレンチを作る」そうしたら、掘りごたつから左右にトレンチを掘り出します。下面にノコが入るので、かろうじてブロックを取れます。トレンチ部分のブロックはあまり大きいのや長いのを狙わず、取れればラッキーくらいの気持ちで小さいブロックを出します。目的はトレンチを作ることなので。 トレンチの3「両脇から長いのを取る」トレンチができたら、ブロック下面にノコを入れられるので、ブロック側面の切れ目と合わせて大胆なやつを切れます。こうしてトレンチの両脇から、長細いブロックを切り出していきます。長さ60センチくらいを狙います。踏み固まっていてわりと重いので、あまり大きいのは大変。細め長めを丁寧に切りましょう。重すぎたら縦割りにします。 トレンチ法は残雪期の重い雪では必須春先の、気温の高い季節も使えます。今年は残雪の減りが早くて雨ばかり。普段より一ヶ月季節が早く、まだ3月なのに、この方法で作っています。5月にも使う方法です。 周りの片づけとハの字は必修トレンチの角の部分のクズ雪など、丁寧にスコップで取り除いてからノコを入れてください。柄や手が当たると、それだけ切れ目が奥まで届かず、ブロックが切れません。スコップでねじったりして、せっかくの長いブロックを割ったりします。あくまでノコでブロックを完全に切り離してからスコップで取り出します。切れているのに出てこないときは、「ハの字」になっていないためなので、もう一度切れ目の角度をハの字に入れ直しましょう。 下の面にもデリケートな長いブロックを切ることになるので、刃先を入れる深さも必要最小限にして、下段に切れ目を入れないよう気をつけましょう。 きょうはここまで、またね。 |
2023-3-12 23:03 |
五竜遠見尾根地蔵の頭イグルー講習・松本深志高校山岳部
?高校生に雪山登山をというのがイグルスキーの願いです。危ないとかなんとか言わずに、やればできるんで。大人になってからやる人も多いけど、なるべく早く始めたほうがいいです。とくにイグルー。どこでもできるし、絶対死なないから。雪国の高校生は、全員やったほうがいいです。 松本深志高校でのイグルー講習は三回目です。イグルスキーの母校です。40年くらい前に通っていました。その頃は高校生が一人で冬山に登っても、先生には「気をつけてね」と言われるだけでした。社会もいろいろ変わってしまったけれど、まあ、ひとまずイグルーからはじめて見ましょう。深志の山岳部は2017年、創立以来100年経ちました。 今回も1989雪崩遭難の追悼をでも、過去にどんな事故があったかを知って雪山に行くべきでしょう。何が間違いだったかを知らなくては。自分で判断できるように。 山岳部顧問の西牧さんとイグルスキーの高校時代の同級生だった酒井耕さん(当時高校教師一年目)は、この地蔵の頭の尾根の向かいの谷の中で、高校山岳部顧問教員が対象の雪山訓練の研修中に雪崩遭難死しました。新雪急斜面に数人踏み込んで起きた人為的な雪崩です。1995年、主催者と講師の責任を問う判決が出ました。それまでとは違う画期になりました。それまで山での事故に訴訟はほとんどなく、理由の追求も責任もあいまいでした。あいまいならば危ないことも起こりやすくなります。 西牧さんは、山岳部の顧問になってからずっと、親友の酒井さんの事故現場の前で、高校生たちに事故のことを話しています。今年はコロナで三年ぶりの現場訪問でした。 イグルー続々完成生徒+先生13人、みなイグルスキーの話をよく理解して実践してくれました。早い人は1時間以内でした。特大のブロックで特大のイグルーを作りきった特大の生徒もいました。みな、何かを掴んでもらえたと思います。次回はぜひ、一泊しましょう。共同イグルーもよし、一人部屋に戻ってもよし。
過去の高校生イグルー講習記録です。 山行記録: 五竜遠見尾根地蔵の頭イグルー講習・松本深志高校山岳部 2023年03月11日(日帰り) 白馬・鹿島槍・五竜, 積雪期ピークハント/縦走 / yoneyamaの山行記録 www.yamareco.com 山行記録: 五竜遠見尾根・地蔵の頭でイグルー大会 2015年03月14日(日帰り) 白馬・鹿島槍・五竜, 講習/トレーニング / yoneyamaの山行記録 www.yamareco.com きょうはここまで、またね。 |
2023-3-6 7:18 |
今金/美利河峠からキムンタップコップ岳
今金/美利河峠からキムンタップコップ岳(積雪期ピークハント/縦走/道南)日程:2023-03-04〜2023-03-05メンバー: saito1987 Yanke1987コースタイム:写真:朝焼けの遊楽部坊主山から滑降半分白いのが坊主山キムンタップを滑る坊主山最後の登りおぼこどれがキムンタップ?坊主山を振り返るキムンタップより坊主山坊主、迫るルコツ岳目指す翌朝、噴火湾に日が差すトワルタップコップ頂上近く地図にない林道キムンタップが近づいてきた坊主山頂上林道からキムンタップコップキムンタップを滑る広い稜線ルコツ岳から滑降キムンタップコップへの林道シールなしで進めた坊主山ピークより八雲方面南方、遊楽部山塊いい天場、いい焚火駒ヶ岳遠望坊主山とルコツ岳美利河峠からの稜線晩餐と日没坊主山から延々とトレースしてきた分水嶺を振り返る滑降月明りの下で下駄雪ルコツ岳へキムンタップコップ頂上に1本のオンコルコツ岳からの北方、カニカン、利別、長万部岳坊主山とルコツ岳感想:美利河峠からキムンタップコップ山まで低山の稜線をスキーでつなぐ。初日、下駄雪に苦労しながら坊主山を越える。C1はカンバとブナの混合林で気持ちいところ。2日目、鍋をひっくり返してしまい出発に時間がかかる。ひと登りしてルコツ岳、しばし山座同定、これまで登った山、未踏山を確認。ピークでシール外し・319まで滑降、トワルタップコップは樹木に覆われ展望よくない。ここからしばらく地形が複雑で地図読み難。・274から林道にのる。キムンタップではこれまで歩いた稜線が見渡せた。
|
2023-3-6 6:41 |
2022年度一年班春メイン極北日高 オダッシュ山〜日勝峠〜幌内岳〜芽室岳〜ルベシベ山
2022年度一年班春メイン極北日高 オダッシュ山〜日勝峠〜幌内岳〜芽室岳〜ルベシベ山(積雪期ピークハント/縦走/日高山脈)日程:2023-02-27〜2023-03-05メンバー: marucircld Mt-sunny koichiro_m misa2021 Sugiyama_2022コースタイム:写真:幌内ピーク十勝側に雲海小野寺ハピバ乾物を卒業してうまい安い高栄養の乾燥野菜の時代へパンケヌーシと芽室十勝平野が赤く染まる芽室ピーク
|
2023-3-3 17:11 |
イグルー長期山行の気づき
イグルーは長期山行に適している6泊7日のイグルー長期山行に行ってきました。標高1000mほどの越美国境山地です。日本海が近いのでこの季節だけは高山並の樹林限界の景観で、しかも人里から遠いので誰にも会いません。携帯電波もほとんど不通。イグルーの強みは、雪洞やテントと違ってどこでも泊まれること。今日はもうガスで視界が厳しいからここで泊まろうとか、落っこちて足を痛めたからその場で泊まって体制を立て直そうとか、泊まり場の制約から自由なので圧迫感がないのです。10泊11日分も日程を用意しているから、完全に自由です。山頂でも、絶壁の雪稜の上でも安全に泊まれます。 トイレイグルーを併設今回は二人だったので、毎日イグルーの母屋を私が作り、その脇にもうひとりが同時にトイレ用を作りました。足元からのブロックだけで作るのでそれぞれ進めて、出来上がったら下でトンネルでつなげ?。トイレは小さめでもいいけど、立ち上がってズボンを直したりするのに、ちょっと高い屋根に作ると使いやすいです。イグルーというのは一人一個ずつ作ったほうが良くて、共同でやるとうまく行かないことが多いです。それに外で待っていると寒いけど、作っていれば体が温かい。 朝イチで、メシより先にフンをしたいような場合、トンネル経由でトイレに行けるので大変便利。吹雪の朝などは助かります。女子用を分けるのもよし、人数分のトイレを放射状につけても良いです。トイレイグルーの隙間を完全に塞がない場合、トンネルの入口はスキマ風が寒いので、使うときまで壁を締めておきます。もちろん単独泊なら、母屋でトイレすれば良し、自由です。スコップで20センチほど掘った穴にフンをして、上から雪をかけて固めれば良いです。フンをするなら、キャンプ指定地や登山道の近くではなく、無雪期にはヤブになるようなところに作りましょう。 濡れたものは風の中で乾く一泊なら寝袋が濡れてもいいですが、長期だと乾いてほしいですね。濡れたものが寒い風の中で乾くのを知っていますか?日光があってもなくても、気温が低くても高くても、風が吹いている中に濡れた寝袋などをビレーを取って干しておくと、すぐ乾きます。イグルー作る間にパリパリになります。不思議です。 長い山行では修理具の出番がある北大山岳部では長期山行中にスキーなどが壊れたときの修理のために皆針金をストックに巻きつけています。私のストックにも40年前から針金が巻きつけてあり、長く活躍しませんでしたが、今回はこれに出番がきました。ストックの輪が取れて無くなったのです。短い山行ならこれで我慢しますが、一週間も輪無しでは、ラッセルもできません。針金とテーピングテープで応急修理し、最期まで持たせました。 タープを使うと快適イグルーは雨に弱く、せっかく屋根を作っても、溶けて落っこちますから、春先、夜中の雨が予測されるときは周りの壁だけブロックを立てて、屋根はタープを張るという方法を使います。しかし厳冬期のこの季節でも平気で雨が降るようになったのが最近の温暖化です。この前、イグルー愛好家仲間が、雨に備えてイグルー全体にタープをかぶせて快適だった記録がありました。今回実践してみたところ、雨でなくても、隙間からの雪の吹込みもなくなり、気温も保温され、かなり快適でした。風のある夜はバタバタと音はうるさいですが、これは快適です。私のタープは4人用で500gのものです。 行動食の容器について私の行動食は、焼酎(黒霧島など)の広口ボトルに柿の種やグラノーラをがさりと入れて、上着の胸ポケットに突っ込んで置きます。水も。気温が低いときなど、いちいち大きな手袋を外したり、25kgの重いザックを下ろしたりしなくても一口ずつ口に入れ続けるのが重要です。これが面倒で行動食を食べなくて、突然バテたことがあります。以前は一日分ずつポリ袋に分けていましたが、厚い手袋をしていると袋の開け締めも厄介です。広口ボトルは、手袋のまま蓋を回して開けてがさっと口に運ぶだけ。日々の詰替も、毎晩大袋の中に容器を入れてがさっと掬えばOK。口が広いのがポイントです。コンビニで一番安い焼酎ボトルは120圓でした。 ちなみにこのボトルに夜70℃くらいのお湯を入れて、象足の中に入れて寝ると、足先が暖かくよく眠れます。容器の耐熱温度が70℃で、100℃を入れると、底のところが変形しますが、穴はあきません。中身は翌朝飲むなり行動中に飲むなりします。一つを両足で挟めばOKです。 ローソクに変わりソーラLEDローソクも長期だと結構ずっしりになるので、今回はソーラ充電のLEDにしました。快適です。4泊までは持ちましたが5泊目に充電切れでしょぼくなりました。ザックの雨蓋の上に日中の歩行中にも充電できるよう、購入時の半透明ケースを縫い付けたのですが、低温での耐久性が悪く、スライドジッパーがこわれてしまいました。また改良しなくては。 山行記録: 越美国境・土倉岳、三国山、三周ヶ岳、美濃又丸、笹ヶ峰 2023年02月23日(7日間) 東海, 積雪期ピークハント/縦走 / yoneyamaの山行記録 www.yamareco.com ↑イグルー6連泊の長距離山行の記録です。温帯住人で6連泊は世界記録かもしれません。イグルスキーの経験では最長です。来年はもっと伸ばしますよ。 きょうはここまで、またね。 |
2023-3-2 1:22 |
越美国境・土倉岳、三国山、三周ヶ岳、美濃又丸、笹ヶ峰
越美国境・土倉岳、三国山、三周ヶ岳、美濃又丸、笹ヶ峰(積雪期ピークハント/縦走/東海)日程:2023-02-23〜2023-03-01メンバー: yoneyama fujiwara61コース状況/その他周辺情報:例年よりも少雪のようだが年間で最も積雪の多い季節で、足りないということは無し。視界不良時のルートファインドはかなり難しい。全域ほぼブナのみ。ところどころ、急傾斜に挟まれた細い雪稜あり。雪面の硬さも様々で、スキーを担ぐ(シートラ)か履くかの判断は極めて頻繁。人里からの隔絶度は満点の山域。それぞれのピークは地味ながら美しい。写真:(フジ撮)(フジ撮)(フジ撮)(フジ撮)(フジ撮)(フジ撮)能郷白山は遠かった。夜叉丸北面の硬かった斜面朝焼けのC5(フジ撮)三周ヶ岳への岩稜1206夜叉姫岳への登り、クラストと新雪の斜面揖斐川源流の道谷と赤谷に囲まれた孤島のような釈迦嶺氷の上の薄い粉雪なので鮮明。通ったホヤホヤ?朝日の中で。一泊目イグルー作る荷物がないとスキーが楽しい!ようやく白い稜線が見えてきた、三国岳?(フジ撮)霧の山稜視界不良でルート不鮮明白山と別山三周ヶ岳と白山(フジ撮)(フジ撮)(フジ撮)(フジ撮)(フジ撮)(フジ撮)カレー雑炊(フジ撮)ひげ1週間分(フジ撮)(フジ撮)カレー雑炊ブナの巨木あり尾根末端は急すぎる傾斜で登り返すほどトイレ棟も。狭い雪稜、シール利かして重荷で通過夜叉ヶ池微風改正、行く手は高丸と木曽御嶽山。高丸アタックは割愛。(フジ撮)(フジ撮)古そうな標識あり(フジ撮)ブナの尾根、大ダワから土倉へ(フジ撮)段差の向こうで5mほど西側急斜面に落ち、樹木に引っかかって止まったとのこと。1210夜叉丸への登り、西側はかなりの急斜面で東は雪庇。2段めから長いブロック焼酎黒霧島の広口ボトルの柿の種を食べる(フジ撮)手製のストックリング。一週間持った。北陸本線、今庄駅。(フジ撮)白山と能郷白山崩落してしまった!(泣)外で天気図取っています。(フジ撮)トイレの天守。ズボンを直しながら周辺を隙間から見る。(フジ撮)美濃俣丸を振り返る。奥は三周ヶ岳太陽光充電のラテルネ4泊目も明るい。高倉峠への最期の楽しい滑り(フジ撮)(フジ撮)滑落したところ(フジ撮)(フジ撮)三国山は風雪、視界なし、下降路探しで写真無し。1206夜叉姫岳への登り、クラストと新雪の斜面金草岳(フジ撮)笹ヶ峰(フジ撮)(フジ撮)午後はバリバリ進んで、三周ヶ岳北面の見える1122の天場に。下降尾根はブナ密過ぎてスキーは早々にやめてシートラ(フジ撮)(フジ撮)木が踊っている(フジ撮)ムムッチ!あれは能郷白山と木曽御嶽山ではないか左は三周ヶ岳の手前、1252ポコ。その代わり晴天なのに熟睡して出遅れた。雪を溶かしている(フジ撮)神又峰1050mピーク坂内のお宮、この裏から登る大ダワより金糞山(フジ撮)(フジ撮)右・三国岳、左・上谷山方面夜叉ヶ池(フジ撮)トレンチを掘ると長いブロックがキチキチと取れる。残雪なのにスキーが快適でもない林道C3を発つ朝。曇天。トイレイグルーは天守付き。高いほうがズボンを上げて直しやすい。(フジ撮)(フジ撮)(フジ撮)(フジ撮)三周ヶ岳と4段目(フジ撮)晴天の夜叉ケ池(フジ撮)美濃俣丸を望むC5建設1000mピーク。標識あり(フジ撮)(フジ撮)(フジ撮)白山と能郷白山。冠岳も見える。出発前C3イグルー、稜線下の風除けになりそうな場所。でも吹き溜まりにもなりそう。尾根末端の雪、シートラ(スキーを担ぐこと)(フジ撮)笹ヶ峰手前ポコは笹が出ていた。釈迦嶺の林道跡の左延長が高倉峠能郷白山の左奥には北アルプス、木曽御嶽山、中央アルプス、恵那山、南アルプスも右はトイレ用イグルー、フジ氏初作。920ポコ周辺の地形が霧でつかみにくいので、14時には泊まってしまうことにする。三周ヶ岳の夕暮れ高倉峠への最期の楽しい滑り(フジ撮)夜叉丸の北面を振り返る夜叉ヶ池への急な下りは凍っていてアイゼンをつけシートラ(フジ撮)(フジ撮)稜線のスキー可能幅が狭すぎなのでシートラ。団子も着くので高丸と三周ヶ岳、美濃俣丸山頂より(フジ撮)(フジ撮)縦のシートラ狭い雪稜、シール利かして重荷で通過(フジ撮)(フジ撮)(フジ撮)朝焼けのC5(フジ撮)(フジ撮)左奥に三周ヶ岳が。ほぼ完成のところで、一段目ブロックを外から踏み抜いて崩落。天井。ズクズク雪の踏みかため床面からの長いブロック。稜線はブナ林(フジ撮)夜叉ヶ池周辺の岩稜帯は石灰岩層だった夜叉丸よりゆくて。三周ヶ岳は雲の中。雲間から朝日。ここもクラスとしていてシートラ判断を問われる。風強し。C4イグルー二連。稜線はブナ林晴天のブナ林美濃俣丸と荒削りイグルー晴天の朝(フジ撮)25キロ+7キロ崩落ごろごろブロックでも、くっつきやすい雪なので再利用して完成美濃俣丸山頂より行く手を見る上から1段目ブロック、新雪層、ザラメ入氷層、かるかた層、ザラメ層滑落したところ(フジ撮)夜叉丸より見下ろす稜線。左が夜叉ヶ池(フジ撮)三周ヶ岳北面濃厚な霧能郷白山とイグルーの夕景朝焼けのC6。今日は夕方から雨とのことで下山(フジ撮)(フジ撮)イグルーと蕎麦粒岳(そむぎだけ)(フジ撮)(フジ撮)夜叉丸の北面を振り返る5段目は、特に長いのが取れたので、ほぼ平らな屋根のイグルーになった。ブナ林の中のC2、広く小地形入り組むところ三周ヶ岳山頂(フジ撮)(フジ撮)タープを掛けていたので、隙間の吹込みが無かった。背景は、高丸と三周ヶ岳。凍った斜面のトラバースではシートラもこまめに切り替える。判断と着脱の繰り返し三国岳への本格登りを前にイグルー泊にする。(フジ撮)天井遺跡1210夜叉丸への最後の上りは細い雪稜にある段差がカチカチで、シールが効かない。この段差の裏側に姿を見せるまで20分ほど待つ。ビーコンを落とし、探しに行き、ここで2時間待つ。1252ポコあたりから振り返る(フジ撮)美濃俣丸山頂より。笹ヶ峰はどれだ〜〜よく見えないけどこの方角。遠くは白山と北方稜線(フジ撮)自撮り棒(フジ撮)(フジ撮)笹ヶ峰へ。ポコをいくつも越えていく(フジ撮)(フジ撮)美濃俣丸と3段目(フジ撮)古い集落へ。きょうも気温があがりそう。美濃俣丸を下るムムッチ、あれは伊吹山と金糞岳だ。(フジ撮)(フジ撮)(フジ撮)(フジ撮)(フジ撮)(フジ撮)(フジ撮)白山と能郷白山のツーショット。両白山脈です。(フジ撮)(フジ撮)三周ヶ岳山頂より北東を見る、白山、笹ヶ峰、冠岳、能郷白山1252高丸分岐の手前より、夜叉丸と夜叉ヶ池。噴火口のような広さを持つ大きな窪地だ。晴天のブナ林クラスト面での重荷スキー林道に到着美濃俣丸を振り返る。奥は三周ヶ岳縦のシートラ今日はよく歩いた(フジ撮)「かんのまた」山頂イグルー作る(フジ撮)美濃俣丸山頂にて(フジ撮)狭い雪稜、シール利かして重荷で通過白山の左手前に金草岳が見えた。右手前、林道跡が山腹を横切っているのが釈迦嶺樹間に見える坂内の集落。見えない?夜叉ヶ池を見下ろす。画角に入らず(フジ撮)味噌納豆玄米雑炊金糞山に雲。琵琶湖はよく見えず。その代わり晴天なのに熟睡して出遅れた。あさの光(フジ撮)岩稜と細い雪稜あたりで。脇をトラバースするポコ一日目イグルー晴天の稜線。雪庇と、ブナの疎林自作乾燥野菜と大豆肉載せマルタイラーメン餅入り蕎麦粒岳猫ヶ洞分岐あたりずっと左に見えていたクリュチェフスカヤのような日野岳と鯖江盆地笹ヶ峰を下ったコル、能郷白山の格好良く見えるポイントにC6(フジ撮)(フジ撮)瀬戸の集落、伊藤氏庭園感想:〈計画〉奥美濃の人里からの隔絶度が魅力で、数日刻みでの入山より、一度につなげて行ってしまいたいという思いがここ数年あり、名古屋暮らしを締めくくる大計画を企画した。今年は一人でも行くぞ、と計画を作った。イグルーと山スキーを使った重荷長距離山行は北大山岳部文化で、センパイのフジワラさんが参加することに。雪質次第で進行速度は変わるので、元の計画111km油坂峠までは、好調な場合。状況に応じて6つのエスケープルートを用意して、日程後半に判断できるよう調べた。能郷白山までが本命かな。〈食料、燃料〉長期間なのでカロリー計算し、朝は毎朝マルタイラーメンと餅、晩は隔日でカレー雑炊と納豆味噌玄米雑炊のみに。フジさんが禁肉食中で、乾燥大豆肉入。行動食はグラノーラと柿の種という粒状をメインに毎日ワンカップ容器に掬って胸ポケットへ。かりんとうを補足。食料は10泊11日分で一人8.5キロ。燃料はホワイトガソリン朝晩飲用水作り込みで、二人で250cc×10日。この山域はブナのみで、焚き火できる薪が無かった。入山時全重量はザックに25kg、スキーと靴10kg、衣類3kgだった。〈装備〉イグルー泊でテントは無し。ただし、雨に備えてタープ(500g)を備えた。吹き込みも防止でき保温性もあり快適。スキーは150cmの短板(ヨネ)がヤブ、シートラ時、狭い雪稜滑りに最適。フジ氏の170cm幅広の板はエッジを効かせる登りが弱く、苦労していた。ビンディングはジルブレッタ300と500。300(ヨネ)は蝶番の部品が金属疲労で壊れたがなんとか持ちこたえた。40年モノ。もうご臨終かも。500(フジ)は安全装置の横ずれ機能がすぐズレて不調。何度も叩いて治す。重荷でもあり、シールは下山林道まで外さなかった。ノリが薄くなっていて、テーピングで縛って対処。ラッセルもあり、スノーシューやわかんよりスキーのほうが良いと思う。ただし快適な滑降箇所はオマケ程度。アイゼンは持っていって良かった。風の当たる急な雪面はカキカキに凍っていて必須。ピッケルは使わず済ます。〈記録〉1日目:〈雨のち曇り)入山名古屋から車で2時間半で取り付きへ。お宮の裏から直登。もう少し右に廻ると踏み跡があったかも。ヤブはたいして無し。すぐに雪になる。フジ氏がビーコンを無くして、探しに降りる。3時間かけお宮まで降りて見てきたが無い。結局気がついたところから2,3分のところに見つかった。疲れたので標高差400mで泊。フジ氏が書いたばかりで私は昨日まで読みたてホヤホヤの「評伝・酔いどれクライマー永田東一郎」の話で盛り上がりながらカレー雑炊。2日目:〈曇り→ガス〉霧の山稜ラッセルには登山靴+スキーが重宝。フジさんも同じ山岳部装備なのでこの山行には最適なビンディングなのだが、どちらも古く壊れかけている。フジさんのビンディングは久しぶりとのことで調整で度々止まること多し。視界は濃霧になり、小さなポコから下る際には地図読みが難しくなる。複雑な地形の窪地に入ったところで、泊まることにする。美しいブナ林だ。フジさんには同時に隣でトイレイグルーを作ってもらう。中でつながっているので朝イチでトイレに行くのに大変便利。今回仕込んだ自作乾燥納豆の粉末の味噌雑炊は今後定番としたい。冬山の天場で足がつるのは一泊目だけなのだと今回わかった。娘や息子とのやりとりの話などで盛り上がる。3日目:〈晴れ風〉ブナの稜線を進む行程がすごく送れているけど、日程が長いからあまり気にしない。予報では寒気で悪天とのことだったのでイグルーにタープを掛けて寝たら吹き込みもなく快適で寝過ごす。好天だったのに気づかなかった。風は強い。三国岳まで行くかと思ったが届かず。小さな登り下りの、下りのところは地図読みがすごく大事。GPS無しで、昔のように確認し合う。冬合宿みたいだ。楽しい。何か探検活動や戦国斥候作戦をしているような高揚感。きょうは能郷白山が遥か彼方に見えた。疲れたときの飲み物にクエン酸砂糖湯が効く。フジさんは初日にストックリングを無くしていたが、米山のストックに40年前から巻いてあった修理用針金を使ってリングを自作した。長い山行ではこういう修理道具の意味が立ち上がる。4日目:〈ガス時々曇り〉濃霧の尾根下り、シートラ、クラスト、滑落毎日移動、安全確認、進路決定、イグルー設営、食事の支度をして又移動。旅暮らしだ。南米やアフリカ内戦の話をしながら、読んだ本の話をしながら。濃霧の山頂から下るのはいつもながら難しい。地図と磁石でわかっていても、三国山の山頂からも一回間違え、夜叉姫岳の山頂からの下りも間違えた尾根を下る。それぞれ30mほど疑いながら下ると間違いがわかる。フジさんはこういうときに抑えるポイントを外さない。必ず確認して実践して修正する。人はいかに視界に助けられているかがわかる。雪稜が狭く、硬く凍った傾斜のある段差が増えてきて、雪庇とは逆側のヤブの斜面の傾斜も強い。シールでは効かず、エッジを蹴り込んで登ることが増えた。フジさんの板は幅が広いせいか、この登り方がうまく行かないらしい。段差をいくつか越えて振り返ると、なかなか登ってこない。50mほどむこうの段差の向こうで、5mほど滑落していたとのこと。20分ほどしても来ないので様子を見に行こうかとザックを背負ったところで現れた。立ち木に乗ってすぐに止まったが、傾斜はずっと下まで続いていたので危なかったとのこと。荷物が重かったので足首に多少のダメージがあったよう。現場は夜叉丸ピークのやや南のあたり。夜叉丸から夜叉ケ池への下りはクラストした急斜面でアイゼン、シートラにする。標高1200mで低くヤブの山域という印象だが、結構アイゼン領域も多い。そして雪面の硬さが七変化で、シートラ判断が常に問われ、重い荷物を上げ下げしての着脱回数は日に十数回になる。天国のような夜叉ヶ池の白い湖畔にイグルー。フジさんは入山以来ずっと手指がしびれているという。重荷で肩を圧迫するのと寒さのせいだろうか。5日目:〈微風快晴〉三周ヶ岳登頂、白山が見える朝日に輝く白い夜叉ヶ池を発ち、岩稜の細い尾根の脇の雪のテラスをたどって高丸分岐へ。もうここは樹林の山の雰囲気ではなく、真っ白な山域だ。今回は高丸アタックは割愛。三周ヶ岳の往復は荷物を少し下げておいて(下げすぎた)、空身で行う。荷物から開放されると、スピードが出る。標高差100m以上を登り20分ほどであっという間に登り、下りも自由にターンして下る。この山は国境線から離れて独立峰のようにあり、この日の午後はその外側をくるりと北へ回り込んでラッセルした。北側に回り込むほどに美しい姿になり、登頂の喜びが沸き出づる。長い距離のラッセルで午後1時台は板の裏に雪団子で足かせトレーニングしているようだ。美濃俣丸を見上げる1122白い台地の上にイグルー。遠くまであかね空が見える最高の天場。健さんが妻の過去を根掘り葉掘り聞く「黄色いハンカチ」のシーンや、戦争を経験した小津安二郎が戦争を描かない話、369、258、147の話で盛り上がる。ここで初めて携帯電波が通じて、GPSログを送る。6日目:〈微風快晴〉美濃俣丸、笹ヶ峰越え朝は雪面が固く、美濃俣丸の登りもシートラしたりスキーにしたりとせわしない。しかし山を超すたびに遠い白山が少しずつ大きくなるように感じる。能郷白山までの国境線が遠い。笹ヶ峰の向こう側でぐぐっと標高が下がっているようだ。左門や平家の方もようやく分かるようになってきた。1288西面は固く凍っていて、トラバースも苦労する。笹ヶ峰までにはいくつかのポコがあり、どれも真っ白だ。視界があるとはありがたことだ。笹ヶ峰の下り、結構スキーのターン幅が狭いのに急な下りで、ところどころシートラに切り替える。でも案外、うまくターンできたりもする。最低コルから見る能郷白山の角度がとても美しく、そこにイグルーを作る。ほぼ完成というところでうっかり下段を踏み抜いて、半分崩落。でもジャリジャリ雪でくっつき易い雪だったので、残骸を大幅に利用して再建する。ラジオで天気図取って、明日の夕から明後日にかけ雨になるとのこと。そろそろ長期作戦会議を、と検討すると、結構スロウなこのペースで能郷白山まで行くのも、残り5日かけるとギリギリかもしれないことがわかり、冠峠まで行くにも雨で一日停滞するのもなあ、などと話していて、明日高倉峠から下る選択となる。旅の終わりは突然やってきてしまった。でもそれは夢と同じで、よくあることかもしれない。7日目:〈晴れ、高曇り〉高倉峠〜瀬戸シールスキーじゃどうなんだよ、という結構細い雪稜もあるし、下は硬いけど柔らかい雪を載せていて制動になるスキーの楽しい斜面もあり。旅も終わりかと思うと名残惜しい。「天国のキッス」のピアノパートや「絶体絶命」の二股男のモノマネの話で盛り上がる。高倉峠から下降尾根に入ると、始めはスキー向きのゆるい尾根なのに、植林杉後は木が密になってシートラ。尾根末端は450mくらいから下は西によりすぎて、絶壁近い急斜面に出てしまい、登り返したりする。ピンクの印も西に降りていて、地形図の夏道は今はどうも無いようだ。最期に苦行をしてようやく林道に出たと思ったら、林道の雪もズボズボで、シール外してスキーで行こうとすれば時々雪が切れ、またシートラを繰り返す。転んで鹿の糞溜めに尻もちをついたりする。クタクタだ。ようやく降りた瀬戸の集落は古い建築の民家がひしめく素敵な佇まい。辻の石仏。玄関先で銀杏を干す老人や、寡黙で凛々しい甲斐犬を連れたおじさんに出会う。珍奇な来訪者にも動ぜず話す人達だ。神社前で今庄タクシーを呼び今庄駅へ4110圓。谷間の宿場町のよう。汽車はトンネルをくぐって敦賀へ。特急しらさぎの無い時間帯で、快速で1時間で米原へ。新幹線で30分で名古屋へ。大曽根のスーパー銭湯で祝杯。1984年以来のセンパイと1週間も長旅をできた。学生の時そのままの、25kgシートラ雑炊無人領域イグルー山行。本州中央部にもまだこんな無垢な山域がある。
|
2023-2-26 9:44 |
日高平取/振内山
日高平取/振内山(山滑走/北海道)日程:2023-02-26(日帰り)メンバー: saito1987コースタイム:写真:頂上直下寿都似山と名無しの鋭鋒群を望む沙流川の対岸にシキシャナイとヲパケシウシベ緩い尾根の滑降南東の緩い尾根から所々作業道を交差する振内山頂上頂上に看板ありシキシャナイの奥に糠平山感想:冬型が決まったので、日高内陸側の沙流川中流域へ。1000m未満の山は時折晴れ間の見える悪くない天気。緩い尾根筋のツリーランを楽しめたが、これより雪が少ないとブッシュや倒木で不快調だろう。
|
2023-2-22 5:43 |
十勝岳〜オムシャヌプリ〜野塚岳
十勝岳〜オムシャヌプリ〜野塚岳(積雪期ピークハント/縦走/日高山脈)日程:2023-02-20〜2023-02-21メンバー: marucircld Mt-sunny koichiro_m misa2021 Sugiyama_2022コースタイム:写真:
|
2023-2-20 9:26 |
Canadian Rockies Ice&Mixed Climbing
Canadian Rockies Ice&Mixed Climbing(アイスクライミング/北アメリカ)日程:2023-01-13〜2023-02-18メンバー: Takenaka2017写真:Nemexis WI6,150m1p目よりPolar Circusは6時(日の出8時)に駐車場着いたのに先行Pいて転進。Kitty HowkへWeeping Wall手は氷柱、足は鱗で20mトラバース。その後30mクラゲバーチカル。こえぇ〜L.Minnewanka Liquid Sord M5+,90m突っ込む勇気なく敗退ドラツー技術も、コンディションをつかむ経験も足りなかった。Mt.Crowfoot C-train 1p目WI3とあったが全く氷がなく積み木岩だった最近の空港あるある⚡️Nemexis 3p目。硬くて脆い氷柱トラバースが怖かったKitty Howk肉でかい!Weeping WallアプローチのSnivelling Gully(WI3,180m)はデート向き。Kidd Fall WI4,80mLuise Fall3p目の難しそう方で心のトレーニングHydorophobia →Haffner CreekでCragging短いので気楽に取り付けるKidd FallNo use in Crying悪条件を跳ね返せず敗退😢とらとStanleyWhiteman Falls良いカメラ欲しい...©︎Cody ShimizuKidd Fallこ、これは...!@Alpine Clubhouse in CanmoreLuise Fall1p目をいく岐阜大山岳部のひろとくんWeeping WallWeeping Pillar、日当たり良すぎて肌着までびちょびちょBanff郊外を散歩Mt.Crowfoot名前忘れた。でも30mに2時間もかかった。最初真ん中直登してやろうと思ったがクラゲが激しすぎて左に逃げる。が、こちらもクラゲが脆くて分厚かった。発狂。Whiteman Falls©︎Cody ShimizuMt.KiddWhiteman Fallsアプローチの凍ったゴルジュは探検的で楽しい。Lodder PeakDoors of Perception WI3M6,620m(半分はロープいらない)トポにないチムニーを行く谷さんNo use in Crying:泣いても無駄😢Doors of Perceptionボルト群避け、敗退ピンぽいの越えて脆いコーナークラックを突く。Weeping WallNo use in Crying M7,200mC-train行動食C-trainどやってこのバルジ越えるんすか(笑)積雪深不足と信じたい。スタンスが脆すぎる。Doors of Perception1週間前はロープ忘れて取付敗退したNemexis最終ピッチをいくCodyWhiteman Falls WI6(今回のコンディションなら6はない),80mHydorophobia WI5+,150m頑張るあや姉さんPad ThaiWeeping WallWeeping Pillar WI6,180mC-trainKitty Howk WI4R,130m例年より薄く、楽しいミックス。 感想:大学3年頃に発見したチームLinkUpのブログ。研究の休憩時間に見てはカナダ良いかも。と思ってたがWCM2022にて谷さん山田さんのプレゼンを直接聞き、今年は暇だしちょっと行ってみるか!と倹約&バイト生活を経て1ヶ月弱のミニ遠征。大きくて難しい氷をたくさん登れて満足。でも、後半戦のMixedルートはドラツー技術もコンディションをつかむ経験値も足りず敗退を繰り返した。自分主導だとまだまだこんなもんか。まぁ条件に恵まれて登れちゃうよりは学びがあるから良しとしよう。凡夫らしく懲りずにまた修行しよ。今後ロッキーでクライミングをする人に向けての覚え書きです。快適で効率的なクライミングライフの一助となれば幸いです。ーーーーーーーーーー【ネット記事抜粋】・ヤムナスカブログ https://ymtours.exblog.jp/・ウィルガットインタビューhttps://torja.ca/will-gadd/ ・スタンレーヘッドウォールhttp://yukiyama.co.jp/mountain/2020/01/swift-blade-steadfast-in-the-canadian-winter.php○Link∞up抜粋・http://8linkup.blogspot.com/?m=1・201.一念http://8linkup.blogspot.com/2020/11/vol201-wi5rm130m.html?m=1・200.マウンテンライフの共有http://8linkup.blogspot.com/2019/12/vol200.html?m=1・180.カナダの山岳救助http://8linkup.blogspot.com/2019/06/vol-180.html?m=1・170.反復トレ重要http://8linkup.blogspot.com/2019/04/vol170.html?m=1・164.マインドセットhttp://8linkup.blogspot.com/2019/03/vol164.html?m=1・150.師弟制度http://8linkup.blogspot.com/2018/11/vol150.html?m=1・143.山について思うこと(ギアhttp://8linkup.blogspot.com/2018/09/vol-143.html?m=1・113.ヴァージンアイスhttp://8linkup.blogspot.com/2018/02/vol113.html?m=1・ 101.アイスクライミング規約http://8linkup.blogspot.com/2017/12/vol101.html?m=・97雪崩危険度の判断指標https://8linkup.blogspot.com/2017/10/vol96.html?m=1・91ギアショップ紹介http://8linkup.blogspot.com/2017/09/vol91.html・89squamishで夏休みhttp://8linkup.blogspot.com/2017/09/vol89-squamish.html・88氷河登高のテクニックhttp://8linkup.blogspot.com/2017/09/blog-post.html・76パート君の1年の過ごし方http://8linkup.blogspot.com/2017/06/vol76-1.html・52カナダのアイスクライミングの注意点その1http://8linkup.blogspot.com/2016/12/vol52.htmlこれ以前はなぜか上手く見れない。【ルート情報】有名どころを押さえたい人はアイスならIceLines -Select Waterfalls of the Canadian Rockies- (Brent Peters)+GaiaGPSでルートとアプローチ情報を得るか、50$払ってアプリIce&Mixed;(Will Gadd)をインストールするかが良い。Crag(ゲレンデでのドラツーやミックス)ならWinter Cragging in the Canadian Rockies (Nick Baggaley)がわかりやすい。WATERFALL ICE(Joe Josephson)やMIXED CLIMBS(Sean Isaac)の方が網羅性は高いが絶版らしい。自分は北大山岳部の本棚でほこりかぶってたので借りてきた。【雪崩対策】ロッキーの雪はコンディションを掴むのが難しい。1週間以上前に降った雪が風や気温変化により突然雪崩れることもあるという。日本だと基本的には人間による誘発雪崩を警戒してればいいが、ここでは自然発生に気を遣う。fasetという日本では馴染みのない現象もある。カナディアンクライマーは雪が降ったら本当に登らない。毎度えーーっとなる。雪崩ハザードの小さいエリアかCanmore近郊のドラツーエリアへ転戦する。avalanch control(ヘリから山へ爆弾落としてあえて雪崩を起こす)でハイウェイが封鎖され、どこにも行けないこともしばしば。雪崩地形や気温推移、日照度合、など基本的な項目は日本と変わらないがかなりシビアに考える必要がありそう。基本雪崩は起きないという判断で取り付くので、アバランチギアは駐車場まで持って行き、車に置いていくことが多かった。・Avalanche Canada:https://www.avalanche.ca/en/map・ハイウェイ情報:https://511.alberta.ca/#:Alerts・天気情報:spothttps://spotwx.com/【装備】・ノミック ・クォーク ・替え刃(ピュアアイス,ピュアドライ,アイス新品)・スクリュー(22cm,19cm×3,13cm×2,10cm×2)・ダブル8.1mm60m(懸垂70m便利)・シングル10mm60m・カム類01ー3を1セット ・ナッツ ・ボールナッツ ・ハーケン類・workman雨具上下(強風、高標高の日以外基本これ) ・finetrackエバーブレス ・montbellズボン・テムレス×2 ・workmanインナー手袋・黒軍 ・ミトン・montbellオーバー手袋 ・アバランチギア・montbellバーサライトパック15L・マカルー50L ・PackTechnology35L・ダクトテープ ・鎮痛剤・ビレイジャケット など【宿】facebookのBow Valley Home Finderで探せる。相場は1ヶ月700$で最安値くらい。ただ、自分のように1ヶ月という短期間だとなかなかリプライが来ない。ワーキングビザも不取得なので、相手からすれば支払能力の証明ができない。運良く声がかかったらMessangerでvideochatの面談?がある。僕はここでめんどくさくなって逃げてしまったが。Alpine Clubhouse in Canmore(通称ACC)はAlpineclub of Canada(入会金35$)に入れば1泊35$で泊まれる。広いキッチンに広い部屋(相部屋にならなければ)、暖かいシャワーがあり快適。4pm以降は2$で洗濯機と乾燥機が使える。無料wifiも完備されているが宿泊部屋2階の奥に行くほど電波は弱くなる。6番部屋はデジタルデトックスによい。downtownまで片道45分かかるうえに途中から完全車道で街灯もないので跳ねられないよう対策必要。冬にバムるのは夜寝るの寒くて厳しいし、装備も渇かないので却下した。2月からは2月中は日本に帰るから、という優しい方の家に泊めさせてもらえた。ありがたい。【食事】スーパーはSafewayとSaveonの2択。無料の会員カードを作ると色々と安くなる。どちらが安いかは物によるので、徒歩5分で両方行くとよい。白菜、にんじん、タマネギ、じゃがいもは日本と殆ど変わらない値段感覚で入手できるので、これらばっかり食べてた。肉は高いが仕方ない。米も売っているが白米は高い。ジャスミン米をアイラップ(岩谷マテリアル)に入れて炊飯していた。ポン酢、食べるラー油を見つけた。袋麺系は1食1$相当で高い。後半はレストラン勤務のシェアハウス主が持って帰ってくるパンを恵んでもらっていた。行動食はシリアルバーが充実している。14$で28袋入り(56本)がお得なのでそればっか食べていた。甘すぎて山にいると虫歯になりそうだった。外食は基本的に15$オーバーな上にチップの文化があるため敬遠した。チップはクレジットの画面に15%〜の選択画面が出てくる。もちろんノーチップも選択できる。「郷にいれば郷に従え」精神に則って15%払った。Spice Hut Indian CuisineのnaanとThai HouseのPat thaiはとてもおいしかった。日本のご飯屋さんのレベルの高さに驚くけど、こちらも美味しいパンとかカフェとか行ったりしてリフレッシュしてた。【お金問題】空港での両替手数料は高すぎるのと、大金を常に所持するのが嫌だったのでクレカ払いにした。保険として50$だけ現金可していったがコインランドリーなどで使うくらいで基本クレカで済む。現金を日本の口座から作るにはwiseが便利らしい。またソニー銀行は自分の口座内での外貨両替手数料がかからないらしい。この辺りは次回に試してみたい。楽天カードに問い合わせたところ、学生だとキャッシングできないので注意。【保険】今回は7aと日山協に見積もりをしてもらった。保険金額は同じで補償内容が良かった7aにした。コスパを考えると労山保険が最適解っぽいが、6000m以上を登る予定があるなら1年はクラブに入会している必要があるらしい。オーストラリアのworldnomadという保険もなかなか良さそう。eposカードというクレカは海外旅行保険が90日間も自動付帯なので便利。基本的にクレカの海外旅行保険は旅行会社主催のツアーしか有効でないので、個人旅行の人にはよい。【費用】全体で45万ほど。航空券+家賃が殆ど。スクリュー買い足したりも含む。【気づいたこと雑記】・寒さ的には(今年は)ワークマン雨具で十分。ビレイ中に暖かいビレイジャケットを着ればよい。・ロッキーのNPルートにはボールナッツ有効。マイクロカムでは対応しきれないリスに使える。・寒い夜は街でもビレイジャケット着用。おしゃれブーツ無いのでDCM長靴で街を闊歩。・limestone結構脆い。個人の感覚の差はあれど、脆すぎたら正規ルートから逸れたと思ってよさそう。・banffまでのバス6$は発券機よく壊れている。車掌さんにout of orderと伝えたらタダ乗りできた。・犬を飼っている人が多い。犬好きを感じるのか散歩中の犬によく興味もたれた。・eSIM契約は不要。強力なwifiがsafeway,A&Wburger;,canmorecityhallにある。→緊急時の連絡をどうするか?garminのinReach買うか?・新ノミックのリーシュ連結部分壊れやすいので要工夫・Elevation Placeは1ヶ月60$でジムやプールが使い放題。ジムの課題おもしろい。図書館には無料WiFiやカナダ山岳雑誌Grippedがある。【総括】総じて快適で楽しかった。比較的効率よく登り込めた。でも英語がもっと話せたらもっと世界が広がったんだろうなと感じた。1月は日照時間短くてロングルートあまり取り付けなかった。stanley, storm creek, the real big drip等...もっと行きたかったなぁ。強くなって出直してこいと捉えよう。Mt.Quadraもいつか行ってみたい。日本で稼いでこちらではフルタイムクライムするつもりで来た。けど、ワーキングビザで来ないと家が見つけにくかったり、色々節約一方だったり、英語もすぐには話せるようにはならないから結局登ったり友達になれるのは日本人に限られる。場所が変わっただけで日本とやってることは殆ど変わらなかった(これは自分の性格もあるだろうけど)。最初からそんな気がしていたけれどここはワーホリで来るのが正解のようだ。まぁでも1ヶ月弱のクライミング遠征、人にも恵まれ目標にしていた氷も無事登れて楽しむことができた。
|
2023-2-19 11:40 |
南富良野/三ノ山〜二ノ山〜一ノ山
南富良野/三ノ山〜二ノ山〜一ノ山(山滑走/北海道)日程:2023-02-19(日帰り)メンバー: saito1987 Yanke1987コースタイム:写真:牧草地を横切り国道まで沢型を一気に下まで頂上から滑降開始二ノ山頂上直下このような斜面が続く疎林帯の沢型を滑る二ノ山の滑降を終えて一ノ山へ東大演習林の森三ノ山を越えて二ノ山へ三ノ山着三ノ山頂上南富良野の街三ノ山を振り返る。尾根の裏側で見えないが、沢筋は疎林帯が続く感想:樹海峠からかなやま湖北岸のポコ群、三ノ山〜二ノ山〜一ノ山と針葉樹の森をプチ縦走、三ノ山頂上からは標高差350mの沢斜面を良質なパウダー滑降で締めくくる低山おすすめルート。三ノ山頂上手前には緑色岩の岩稜帯あり。かなやま湖側の雪面をトラバース気味に捲く。
|
2023-2-18 19:28 |
永田東一郎・評伝読みながらパッキング
10泊の山行は久しぶりなので、食料を量って袋詰めしてます。朝は毎朝マルタイラーメンと餅。夜はカレーか納豆汁味噌雑炊の二択。 米は玄米。白米にはゼロのタンパク質もかなりはいっています。ビタミン・ミネラル、繊維質も豊富で、長期の山でこそ重宝。白米とは完全に別の食品です。マルタイラーメンは普通味のパックは5袋がちょうど牛乳パックに入るのですが、とんこつ味はスープ袋が厚いので4つしか入らなかった。これで10回分の二人の朝飯です。 野菜はすべて乾燥野菜。一生懸命干してきた。切り干し大根と干し椎茸、わかめは買えるので買った。人参、玉ねぎ、生姜は千切り、納豆とにんにくは干した上でフードプロセッサで粉にした。 肉は、私は塩コショウ過剰炒め豚肉とカルパス。これは夏でも腐らない。パートナーは禁肉中なので大豆のお肉を用意。 行動食はフルーツグラノーラと柿の種ピーナッツとかりんとうの三本柱。毎晩、行動用広口PETボトルにザラザラ入れるための仕掛けも用意した。 山行食料はいつも全部食べて無くなってしまうので、記念に記録してみた。食べ物って山行記録に残らないんだよね。ヒマラヤでもなければ計画書にもわざわざ書かないし。 酔いどれクライマーの本、届きました。パッキングしていたら、予約していた「永田東一郎」が届きました。著者は藤原章生さん、今回の10泊山行のパートナーです。私の山岳部のセンパイです。「破滅型」の魅力ある人、大学の寮には何人かこういう人が居て、強い印象を今も残していました。読むのが楽しみです。入山までに読了できるかな。 きょうはここまで。またね。
|
2023-2-14 8:51 |
積丹岳
積丹岳(積雪期ピークハント/縦走/積丹・ニセコ・羊蹄山)日程:2023-02-11(日帰り)メンバー: marucircld Mt-sunny koichiro_m misa2021 Sugiyama_2022コースタイム:写真:
|
2023-2-14 8:43 |
樽前風不死
樽前風不死(積雪期ピークハント/縦走/支笏・洞爺)日程:2023-02-04〜2023-02-05メンバー: marucircld Mt-sunny koichiro_m misa2021 Sugiyama_2022コースタイム:写真:
|
2023-2-12 9:15 |
冬山装備を初めて全部計量して新発見
全部はかるのは、今回始めて先日、来たる山行の10泊分の山行食料を計算して量ったので、こんどは装備の重量を量ってみました。40年も冬山登って初めてです。自分が何キロ担いでいたのかも知らず、いろいろ発見がありました。イグルー講習が中止になったので、きょう気まぐれで思いつきました。最近家計簿とか、食べたものの記録とか、みえる化アプリにハマっていて、ついにこれもやってみました。 まず第一の驚きはスキーや靴。両足回りの重さだけで7.3kg。足についていると軽く感じるのか。スキーは150cmの短い板で、ビンディングはジルブレッタ300。靴は結構重い合成皮革の二重靴。でも以前はもっと長くて重い板だった。 第二の発見は、体に着けている衣類だけでなんと3kg。アウター上下で1kg。それほど重くは感じなかった。 10泊となると一人当たり食料8.5kg、燃料2.2kg、それから以前はなかったけど、携帯電話とバッテリーが1kg。電話は多分全く通じないけど、ログを取るのとカメラ代わりに。 軽量装備二点今回は山スキー主体で、岩はほぼ無くアイゼンはお守りなので、重さ半分、価格も半値の軽量ジュラルミン製で行きます。ベニア合板のストーブ台が案外重いのがわかったけど、愛着があるので。木製シャフトの鍛造ピッケルも、ほぼ活躍無しだろうけどこれも愛着があるので。それから、山越えのときは持っていかざるを得ないアプローチシューズ。これまではワークマンのたびぐつなどでしたが、もっと軽いのを見つけました。両足で270g。 きょうはここまで、またね。 |
2023-2-11 10:02 |
南岸低気圧でイグルー講習が中止になりました
きょうは今頃、乗鞍でイグルー講習のはずでしたが、昨日の午後、今住んでいる名古屋から会場の松本市乗鞍岳への交通機関がJRも高速道路もなくなってしまい、中止といたしました。楽しみにしていた皆様、ごめんなさい。とくに前々日や本格的に降り出す前の午前のうちに松本入りしていた皆様には申し訳ないです。今日は晴れているだけに! 松本市の岳都山岳松本フォーラム主催の講習会は、いまのところイグルスキーが講師で一般の参加を広く募集している唯一のイグルー講習です。また次回の募集もあるかと思いますので、この場でもご連絡いたします。今後もこれに懲りず、イグルーへの関心を持ってください。よろしくお願いいたします。 先月伊賀甲賀で自動車道の大雪渋滞がありましたので、交通機関運行の判断も慎重になされたようです。実際、松本では近年ではめずらしい積雪だったとのことです。今回は南岸低気圧で、こういうときは普段降らないところに降るので用心が必要ですね。遠距離でも計画どおりに運行される交通機関というのは、普段頼っているだけに、尊いものだと思いました。 でも今後は、長距離をホイホイ行ったり来たりしなくても良いような山麓暮らしに向けて準備をしたいです。やはり、総合的な安全保障のためにもヤマギワに住みたいものです。
|
2023-2-6 12:03 |
道北/歌登山
道北/歌登山(山滑走/道北・利尻)日程:2023-02-04〜2023-02-05メンバー: saito1987 Yanke1987コースタイム:写真:凍てつく森で暖を取る頂上近くは視界が要る樹林内の滑降流氷初日の朝沖合に確認頂上片方の角の欠けた牡鹿緩やかな尾根をラッセル感想:流氷初日!オホーツク北部のマイナーピークへ。尾根の傾斜は緩く、滑降に面白みは無かったが、道北の山の雰囲気は楽しめた。
|
2023-2-5 14:41 |
イグルーも食べ物も手作り・玄米雑炊
休日の昼、10泊分の冬季スキー山行の食料を試食してみました。 長期山行は食べ飽きない同じものを長期なのでレトルトやアルファ米ではなく、原料自家製乾燥で。そしてやはり長期なのでビタミン、ミネラル、繊維質が自ら豊富な玄米で雑炊とします。雑炊は鍋一つ、食器は各自一つで完結するし、冬季は特に必要な水分を食事と同時にたくさん取れるし、あたたまる、味付けは失敗しようもない。優れた山料理です。山岳部の定番です。 玄米は沸騰後弱火20分で食べられます。普段の食事はごはん炊きなので更に蒸しますが、雑炊なので別に良し。ちょっと硬いけどよく噛んで食べると味わえるし、ゆっくり食べられる。きょうは玄米130gを半分に分けて2種類。カレー雑炊と納豆味噌雑炊を作りました。実際は一食でこのどちらかの味を倍です。毎晩交互にします。味付けは最期にするので二種の味見です。 カレールウが表示通りでは少ない。やはり130gの雑炊は下界より多い。味噌の加減もわかりました。スーパーで手に入る粉末カレールウは横濱舶来亭とオリエンタルカレーの二種。結局両者とも必要量の重さはそう変わらないこともわかりました。 手作り乾燥野菜と乾燥納豆一人一晩130gの玄米に自家製乾燥野菜をにんじん5g、大根5g、玉ねぎ5g、それからにんにく生姜、しいたけ、きくらげを適宜入れて作ります。乾燥野菜は、大根と椎茸はすぐ手に入るので買ったもの。玉ねぎ、にんじん、納豆、にんにく、生姜は自作。切り方をいろいろ変えてこのところベランダで量産している。 やはり長期山行では野菜がほしい。ビタミン、ミネラル、繊維質は、無いと不調になる重要点。それに菌類。納豆は嬉しい!あとは味噌を粉末にするかどうか。大した重さじゃない気もするし。 これに夏でも腐らない「ひき肉の過剰塩コショウ炒め」をさじで振り入れれば良い。今回のパートナーは肉食制限中とのことなので大豆肉を持参してもらい、各々の鉢でかける。 今の所、食料が一人8kg。これが毎日少しずつ軽くなっていく。この重荷では、華麗に新雪パウパウを滑る「バックカントリー・スキー」という感じではなくて、「山スキー」です。 イグルー作りとの共通点乾燥野菜を作っていて思いましたが、食料を原料から手作りする山登りは、寝床を手作りするイグルー山行に通じます。便利な食品を買ってきてお湯をかけて食べるだけでもいいのですが、自作の喜びというか、やってみれば面白いところとか、やってみると全然面倒くさくないところとか、何か似ています。 きょうはここまで、また |
2023-2-1 23:48 |
ノーウェジアン・イグルー
イヌイットやエスキモー以外でイグルスキーほど山でイグルーに泊まっている人はいるのだろうか?と思っていましたが浅はかでした。 先日、ノルウェイに引っ越したというインスタ友だちから衝撃のお話が。あちらではちらほらイグルー泊している長期スキー旅行者がいるらしいのです。 動画を送ってくれました。 Vikerfjell en vinternattsdrøm del 2 iglo på fjelletigloo in the mountainsIglu im Gebirge www.youtube.com 衝撃です。イグルスキーが早々に諦めた、わりと平たいブロックを整形しながらタテに積んで、多面体の半球を作る、本場「北極圏式」の難しいイグルーを作っています。上手です。ノコギリの幅が欧米風で広い点も、平らな面を広く切りやすそうですね。 また、日本海があるため低緯度の割に雪が多い日本は、世界一の豪雪地帯なので、いつでも新雪がたっぷりあってどけるのが大変ですが、アッチは気温が低くて古い雪(積もってから時間が経って自然に締まっている)が多いからイグルー的には作りやすい「かるかた雪」が多いのではないかと想像します。つまり日本の3000mの稜線みたいなイグルーを作りやすい状態です。 ちなみに話はそれますが、欧米人は新雪ラッセルとか新雪パフパフとかが日本ほど頻繁にないので、白馬や栂池やニセコや羊蹄や八甲田にパフパフ求めて来るんじゃないかなと思っています。以前カナダで、日本なら普通に行く感じの新雪ラッセルの日、雪崩が危ないから行けませんとガイドに言われ、ちょっと違和感を感じたことがありました。 新雪も多く、気温の上下が結構あるため溶けて凍ったザラメ層が割とある、かるかた雪層を掘って探る形の日本の樹林帯でのイグルー作りは、文句なしの「かるかたブロック」をたくさん切るにはちょっと不利な状況かもしれません。イグルスキー式は、そういう日本の登山で、1時間以内のスピードで作る、不格好な実用型です。 はやくイグルスキー動画を英語化して、このノルウェイ人と交流したいです。いずれは北米の北極圏とも交流したいと思っています。 きょうはここまで、またね。 |
2023-2-1 10:04 |
コイカクシュサツナイ岳北面直登沢 冬季初遡行
コイカクシュサツナイ岳北面直登沢 冬季初遡行(アイスクライミング/日高山脈)日程:2022-12-10〜2022-12-11メンバー: nrtk7写真:左岸垂直からベルグラバンドトラバース。お宝発見!偵察通り左岸捲きを終えると素晴らしい光景が。氷が無限に続く。暗闇のピーク。傾斜は30~80度くらい。ピークが見えてきた?側壁からはいいのが無数に垂れてる。1p目成田60mWI4。見た目より傾斜ある。ひたすら登る。再び函となる。流石に勘弁してくれ。落ちるとドボン。2p目宇野60mWI4。函滝は直登できないので側壁の氷壁を登る。簡単な氷をフリーソロ。フォロー。すごい空間。2p目上部。20m程で傾斜は落ちるが滑滝が続く。初冬のコイカク沢踏み抜かないよう慎重に中を行く。左の氷瀑。左岸トラバースして氷柱の下をくぐって直登。難しくはないがずっと気が抜けない。落ちると数百mの滑り台。夜間登攀。直登沢出合いの氷瀑を見上げる。雰囲気出てくる。映える。右岸からお目当てのコイカク北面直登沢が氷瀑となって合流してきている。暗くなってくるが氷は終わらない。右股、函の始まり。側壁がいちいち面白そう。映え。函滝は右岸捲く。とりあえず登っておく。60mWI4+。2日目、前日の偵察通り下部函をへつる。感想: 「アイスクライミングをして山頂に立ちたい。登山の中の合理的な手段として、アイスクライミングという行為がしたい。」初めてアイスクライミングをしたときからずっとそう思っていた。僕の拠点である北海道はアイスクライミング天国だ。だが、アルパインアイスという観点で見ると寧ろ不遇なフィールドだ。層雲峡の氷も、雷電や雄冬をはじめとする海岸の氷も、全てトップアウトしたらただの平らな台地か雪壁に出るだけだ。そのゴールに山頂はない。勿論アイスクライミングそのものを目的として捉えれば、アプローチは極めて近いし、デカい氷、デリケートな氷柱、テクニカルなミックスなどよりどりみどりだ。だが、そうであるがゆえに氷を登る行為だけに純化されてしまい、最早あまりにも登山と切り離されてしまっている。では山の中の直登沢はどうなのだろうか。おそらくこれは道内のアイスクライマーなら誰もが思いつくだろう。そして次の瞬間には、北海道の雪の多さを思い出して、その発想を捨てたはずだ。すぐに雪で埋め尽くされ、雪崩の巣となるに違いない。あまりに危険すぎる。――本当にそうだろうか?本州で有名なアイスのエリアである甲斐駒は、太平洋側の気候であるが故に冬は基本的に乾燥し、降雪は少ない。だからこそ沢中の雪崩のリスクは比較的少なく、そこまで傾斜のない滑滝も雪で埋め尽くされない。北海道にもそのような山域はないだろうか?その条件を満たす山域には一瞬で思い当たった。北大山岳部の庭といっても過言ではない、日高山脈中南部がまさしくそれだ。そして幸いなことに、日高中南部には急峻な滑滝の連続する直登沢がひしめいている。そういう目で見れば、おそらくここは天国になることは間違いない。そう思い一昨年、昨年の年末年始に日高を単独縦走した際に直登沢の様子をよく見てみると、やはりそこにはあった。美しい蒼氷が。 しかし、これらを登るには問題があった。まず、日高の山にはほとんど登山道がない。つまり積雪がほとんどなく沢の雪崩の危険がない時期には、稜線やそこに上がるまでの尾根は基本的に藪漕ぎとなる。また、当たり前だがほとんどの沢の下部には釜や函を従えた滝が出現する。早い時期にこれがどうなっているか。山深さもネックとなる。ほとんどの山が普通に尾根歩きをしても稜線まで2〜3日かかる。それでも、大学生活すべてを懸けて通い詰めた日高の知識を総動員していくつか行けそうなところにあたりを付けていた。そのうちの一つが、コイカクシュサツナイ岳に突き上がるコイカクシュサツナイ沢(以下コイカク沢)だ。右股左股とあるが、どちらも条件は変わらないだろう。コイカクシュサツナイ岳には、夏尾根と呼ばれる実質的に整備された登山道が存在し、登山口となる札内ダムから、積雪期であれば登り1.5日、下り4時間程度で往復できる。アプローチは比較的楽で、下部の釜や函滝さえどうにかなれば遡行でき、下降も夏尾根を使えば暗闇の中でも可能だ。 2022年1月にカムイエクウチカウシ山南西稜からコイカクシュサツナイ岳まで縦走した際に、コイカクシュサツナイ川(以下コイカク沢)からコイカクシュサツナイ岳の北面に突き上げる直登沢に氷瀑がかかっているのを確認した。この時の下山日に未曾有の大雪が降り、帯広は日勝峠、天馬街道などが全て通行止めとなり札幌への道が全て閉ざされ、僕は帰宅難民となった。そこで帯広在住の宇野さんの家に急きょ泊めてもらい、通行止めが解除されるまでの2晩お世話になった。この時、冬の日高の直登沢の話題になり、宇野さんもコイカク沢に目を付けていたということが分かった。ではまだ雪の少ない次の11月下旬〜12月上旬に行きましょう。という話になった。 それから季節が一回りし、冬となった2022年12月3日、僕と宇野さんはコイカク沢から支稜上にあるピラトコミ山東面直登沢を、この時期の日高の沢のイメージを掴むことを目的として遡行しようとした。今年は例年になく季節の進みが遅く、山脈は黒々としていた。河原や側壁の斜面には雪はほとんどなく、しかしそうであるが故に側壁の微妙なルンゼが結氷し、白い筋となっていた。ピラトコミ東面沢そのものは、普通の冬靴で行ったため序盤はわずかな渡渉が面倒で、途中から釜が始まり、そこでは側壁に張ったベルグラでへつるという新しい遊びを若干楽しみながら通過していった。しかし、ようやく沢床が氷で埋められてきたという段階で、釜に張った氷を成田が踏み抜き太腿まで浸水し敗退となった。戻り際に、側壁の凍ったルンゼを2ピッチ120mで登り、一応1本クライミングをして帰った。気温がそこまで低くなく、釜や側壁に張る氷が脆弱であったのが敗因だった。しかし、今週ここからいよいよ気温が下がり、おそらく来週には条件的にはかなり出来上がっているだろう。そう話し、翌週12月10日と12月11日の2日間に本命のコイカクシュサツナイ岳北面沢を遡行することにした。12月10日 晴→雪 札内川ダムゲート(7:15)コイカク沢(7:45)コイカク沢二股(9:00-10:00)側壁氷瀑登攀開始(12:15)終了(13:45)二股(14:45)=C1 宇野さんと札内川ダムゲートで集合。自転車に乗ってコイカク沢出合いまで建設途中で放棄された道道111号線を走る。先週と比べて冷え込んでいるが、コンスタントに降雪もあったようで、山は少し白くなっている。道道からコイカク沢に入渓。今回は先週の反省を生かし、2人とも長靴で来た。出発から2時間ほどでコイカク沢右股と左股の分岐となるCo640二股に到着。二股にテントを張り冬靴に履き替え、とりあえず右股の偵察へ向かう。最初は雪のうっすら積もった河原で歩きづらい。30分程歩いて函に差し掛かる。函の内部は水面は普通に水が流れていて、側壁は氷柱が垂れ下がっている。ここでアイゼンに履き替えて、右岸を捲く。その後程無くして10m程の釜滝。滝は凍っているように見えたが、右岸から捲き気味にアプローチすると表面1cm程が凍っているに過ぎなかった。これでは登れないので右岸の氷壁WI3程度を捲く。そこから5m懸垂で沢に合流。少しの河原歩きを挟んで再び函滝。ここがCo760屈曲点。函側壁の氷を登ってからバンド状草付きを登って這い上がると、右右岸に氷の筋がいくつもかかっている視界に飛び込んで来た。思わず驚嘆の声を上げる。どれも50〜80mくらいはあろうか。とりあえずその先の沢を覗くと、すぐに函となっている。おそらく左岸を捲くしかないが、大掛かりなものになりそうなので今日はここまでとする。このままテンバまで戻るのも味気ないので、右岸の氷を登ってみることに。成田リードで1ピッチ60mいっぱい。WI4+程度だろうか。ちょうど層雲峡・錦糸の滝と同じようなスケールと内容だった。もう1ピッチ雪所々氷の沢型を詰め、藪漕ぎトラバースをしばらくしてから藪を繋いで斜めに降りて沢床に復帰。ちょうど面倒な釜や函の下降を回避できたようだ。テンバに戻り、ジンギスカンともつ鍋で宴をする。12月11日 晴→雪 C1(6:30)北面直登沢出合い氷瀑(11:30)コイカクシュサツナイ岳(16:45-17:00)二股(19:15-20:15)札内川ダムゲート(22:30) 薄暗い中出発。昨日と同じアプローチをこなし、函地帯まで。ここからは偵察通り左岸の緩斜面を登り藪に突入し左岸を捲く。Co790屈曲まで藪を漕いで適当な緩斜面を伝って沢に復帰。ここから側壁は更に高くなりいよいよ核心部といった風景となった。幸いにもここからは沢が比較的凍っていたり雪で埋まっていたりして歩きやすい。それでも所々踏み抜きがあるので注意しながら進む。たまに現れる釜や淵は側壁に発達した氷をトラバースして突破していく。アイスボルダ―のような感じで楽しい。少し進むと15m程の函滝。下まで繋がっていない氷柱なうえに下が釜となっているたので左岸氷壁のWI3程度をフリーソロで越えてトラバースして捲いた。続けざまに釜持ち滝。これも釜のせいで取り付けないので左岸氷壁から捲いた。この辺り以降の側壁には一級品の氷が無数に垂れており2人とも目を輝かせながら進んでいく。両岸とも立った壁となって(左岸は氷壁)沢が左に曲がる所に入るとすぐに右に曲がる15m滑滝。これは完全に結氷していた!決して難しくはないが、2人して「こういうのがやりたかった!」と喜々として登る。ここを抜けるといよいよ両岸が100m以上切り立った日高らしいV字谷となり、側壁からは幾筋もの氷の筋が僕らの立つ沢に落ち込んできている。圧巻だ……。思わず目移りしてしまうが僕達の目的はアイスクライミングをしてコイカクピークにダイレクトに立つことだ。氷柱の横をすり抜けたりして雪で埋まったゴルジュ帯を歩いていく。再び7m程の函滝。ここも滝下は水流がドバドバなので取り付くことはできないので捲くしかない。両岸立っているが左岸が何とか行けそうなので本日初めてロープ出して成田リードで取り付く。垂直氷壁を7m程登ってからベルグラの張ったバンドを7mトラバース、更に2mクライムダウンしてから微妙なフッキングで滝の落ち口に蹴り込んで突破。ゴルジュを再びラッセルするとまたしても10m函滝。これも滝下は釜となっていて普通には取り付けない。左岸からトラバースして氷柱状のカンテを乗り越え、更に氷壁を左トラバース、垂れ下がった氷を破壊して凍った滝本体にアックスを打ち込んで取り付き、あとは快適な氷を登って突破。ここを越えると奥に右岸側壁から氷瀑が合流してきている。どうやらこれがコイカクシュサツナイ岳ピークにダイレクトに突き上げる直登沢の入り口のようだ。夏にはここはハングした側壁からシャワーが降り注いでおり相当厳しいらしく、未登らしい。今は快適な氷瀑となっており、2人とも思わずニヤける。全てが想像通り、いや想像以上だ。 滝下でロープを出して取り付く。1ピッチ目は成田リードで60mいっぱいWI4+程度、下から見上げるよりも長く(アイスあるある)、滝の途中のテラス状でスクリューで切る。2ピッチ目は宇野さんリード、最初の20m程はWI4+くらい、そこから傾斜は堕ちるがまだ40〜60°程度の氷が続き60mいっぱいでスクリューで切る。3ピッチ目は成田、傾斜の緩いクーロワール状に張った氷を30m程度で次の滝の下の完全結氷した釜まで行き凍り付いた倒木で切る。 この先もまだまだ滝は続きそうだがもう難しいものは出てこないだろうということで、ロープはしまう。次の滝は20m程度だが60°くらいなのでフリーソロ。これを越えてそろそろ終わりかと思ったらそんなことはなく、再びゴルジュ状に。しかもその上にまだ氷瀑が見える。おいおい、まだ楽しませてくれるのか。ゴルジュ状は雪が詰まっているように見えたが、スカ雪で踏み抜くので、側壁ベルグラをつっぱりで越えていく。その上の氷瀑は60〜70°くらい。これもロープは出さずに各々思い思いのラインを登る。この上にもまだ滝が出てきたがこれも難しくはないのでフリーソロ。この上にも滝。これを越えてもまた滝。越えても越えても次の滝が現れる。イメージでは高低差300m程登ったらあとはラッセルかと思っていたが、どうやらそんなことは無さそうだ。次第に滝と滝の間の緩傾斜雪壁(=安定して立てる所)も少なくなり、30〜70°の氷壁がひたすら続くようになる。しかも標高が高くなり気温が低くなるにつれて氷も硬くなり疲れる。ツルツルの硬い氷なのでフロントポイントを蹴り込んでアックスを打ち込まなければならず、特に傾斜が緩いと腕立て伏せみたいな体勢になって逆につらい。 それでも、つらさよりも興奮が勝っている。大好きな日高の山で、大好きなアイスクライミングをしてピークへと歩みを進めているという事実がとてつもなく貴く感じられる。ふと振り返ると適当な尾根や稜線へと突き上げている無名のルンゼ群に素晴らしい氷が張り巡らされている。美しい。全部登ってしまいたい。そう思いながらアックスを振り、アイゼンを蹴り込み、一定のペースで登っていく。 気が付くと時間が押しており段々と薄暗くなってきたので、辛うじて見つけたテラス状で休憩し、ヘッデンを装着。暗くなっても滑滝は容赦なく続く。流石に「もう勘弁してくれ……」なんて思いながら登りまくる。最後は20m程ラッセルをすると、ポンと平らな所にたどり着いた。ピークだ。美しいラインが完成した。宇野さんと抱擁を交わす。ピークは軽く吹雪いているので、ちょっとした余韻に浸った後そくさくと下山開始。コイカク夏尾根は事実上の登山道とは言え、上部は油断できない。岩稜帯を慎重にクライムダウンし、下部はうっすらと新雪の乗った斜面を滑り降りてテンバまで。疲れたので泊まってしまいたいが今日下山の計画なので荷物をパッキングしてコイカク沢を下る。道道に出て、暗闇の中自転車をこいでダムゲートまで。もう遅いので成田は宇野さん宅に宿泊し、翌朝帰札。 ずっと夢見ていたクライミングを、想像以上の内容で行うことができた。沢を下部から詰めてピークにダイレクトに立つというラインの合理性、そのクライミングの内容、全てが理想的だった。日高という僕と宇野さんにとって特別な山域で、こういう新しい冒険ができたことがこの上なく嬉しく思う。この山はいつでも僕に最上級の喜びを提供してくれる。また、ここに戻ってこよう。
|
2023-1-30 11:09 |
道東/標津岳
道東/標津岳(積雪期ピークハント/縦走/道東・知床)日程:2023-01-29(日帰り)メンバー: zeniya1990 Yanke1987コースタイム:写真:湖面を行く湖面にひいた一筋のトレース登り、標高500mくらい登り、標高800mくらい養老牛岳へと繋がる稜線緑ダム湖に降り立つピークにて標津岳をバックに湖面を渡る感想:この時期全面結氷しているであろう緑ダム湖から標津岳を目指す。ダム湖を詰め四の沢を行くがこの沢両岸がやや立ってて面倒。ゼニヤ、スノーブリッジ崩れスキー濡らす。標高800mまで上がると風が強くなってきた、しばし風が弱まるのを待つ。ピークも風強くややシビア、握手して早々に下山。上部はカリカリの斜面だが樹林帯に入ると快調パウダーだった。下山は四の沢とアタックチャ川との間の岬を目指す。.418南の沢型に湖面に繋がる林道を発見、これを経由してすんなりと湖面に戻った。このころになるとすっかり天気は回復。
|
2023-1-30 10:59 |
遠軽/瀬戸瀬山
遠軽/瀬戸瀬山(積雪期ピークハント/縦走/道東・知床)日程:2023-01-28(日帰り)メンバー: zeniya1990 Yanke1987コースタイム:写真:ピークとキンドー氏途中にあった古い小屋、スキー場の名残?瀬戸瀬温泉から歩きはじめる下山の滑降ピーク感想:温泉の除雪終点から歩き林道が交錯する尾根に沿って登る。途中2つ廃屋小屋があった。下山、頂上台地の縁でシールを外す。登った尾根は登り返しがあるので右側の斜面を滑る。ヤブ多く快調ではない。地図にない立派な林道が上まで伸びていた。温泉入って次の目的地に向かう。
|