OBの山行記録・ 2006年4月16日 (日)
東北・会津駒ヶ岳スキー山行
会津駒ヶ岳(2132.4m)
●2006年4月15日(土) (1ー0)
【ルート】
桧枝岐(滝沢橋)Co950m=(夏道尾根)=会津駒ヶ岳(2132.4m)
【メンバ】
L:山森聡(86入部)、M:石橋岳志(82入部)、清原実(86入部)、銭谷竜一(90入部)
※石川守(87入部)も登山口まで同行したが、体調不良のため山行を断念し、登山口の車中で待機。
●2006年4月15日(土) (1ー0)
【ルート】
桧枝岐(滝沢橋)Co950m=(夏道尾根)=会津駒ヶ岳(2132.4m)
【メンバ】
L:山森聡(86入部)、M:石橋岳志(82入部)、清原実(86入部)、銭谷竜一(90入部)
※石川守(87入部)も登山口まで同行したが、体調不良のため山行を断念し、登山口の車中で待機。
【行程】
4月15日(土)(晴れ) 桧枝岐滝沢橋(7:30)→Co1370m電波塔(9:00-20)→Co1700m付近(10:10-40)→会津駒ヶ岳山頂(12:00-12:30)→Co1900m付近(12:50-13:10)→Co1370m電波塔(13:40-50)→桧枝岐滝沢橋(14:10)
【記録】
先週末は、北アルプス等で山スキー雪崩遭難が相次ぎ、また、会津駒ヶ岳でも1名下山せずというニュースがあった。今回の山行では、積雪期のスキー登山の危険性を再確認し、下記(1)〜(5)などを事前にパーティで申し合わせた。
(1) 家族に登山計画書と緊急連絡網を渡し、万一の際の対応方法を確認しておく。
(2) 悪天候や視界がないときは、無理をしないで引き返す。
(3) 雪崩事故の場合、パートナーによる迅速な行動(セルフレスキュー)しか助かる道はない。ビーコン、ゾンデ棒、スコップの三種の神器は個人装備とし、やばいところは、お互いに見ているようにする。
(4) 軽量化もいいが、現役時代の考え方を良く思い出して、事故時でも2〜3日はビバークして生き残れるだけの非常用装備をパーティとして持つ。(ツエルト、ノコ、ストーブはパーティ装備とし、非常食や防寒具等は各自真剣に準備。)
(5) パーティの先頭と最後で、声が届く範囲で離れないように行動する。
東京組の4人は、金曜日の夜22:00に、目黒区の石橋兄邸前を石橋兄号で出発。道の駅たじま着2:00。テントを張りC0。銭谷は仙台を23:00に出発し、道の駅たじま着3:00、車中で仮眠。6:00に出発し、7:00に桧枝岐の滝沢橋(登山口)着。ここで、石川ヤンケが体調不良で山行を断念。小3の長男が風邪で高熱を出していたそうで、それがうつったらしい。残念だが、車の中で寝ていてもらう。
このコースは、山スキーの人気コースのようで、準備をしていると、次々と他のパーティも車で到着する。最終的には、この日は、約10パーティ20数名が同じコースで登頂したと思われる。登山口には、「登山者の皆様へお願い」と題し、「先週(4/8土)に入山した方(59歳男性)が現在も行方不明で、心当たりがあれば、南会津警察署か桧枝岐村役場に連絡して欲しい」という趣旨の看板が立っている。
林道はショートカットして沢沿いを進む(写真)。Co1100m付近で再度林道に合流するが、取付点にハシゴがあるという夏道尾根にはとりつかず、Co1300付近まで夏道尾根の南側の沢を詰めた。沢には表層雪崩と思われるデブリが残っているが、この日の雪の状態は安定していた。Co1370m付近の夏道尾根と合流するところで休憩。電波塔(共同アンテナ)がある。ここからしばらくは美しいブナの森を登る。
駒の小屋から山頂までは、真っ白で風が強い。景色は最高。写真は、燧ヶ岳(左)、至仏山(中央)、平ヶ岳(右)の尾瀬の名峰(いずれも百名山)を眺めながら会津駒ヶ岳山頂(これも百名山)へシール登高する石橋兄。私は燧ヶ岳(1999年GW)と至仏山(2005GW)はスキーで登ったが、平ヶ岳はまだ登ったことがない。鳩待峠から平ヶ岳までは是非行きたいルートだが、やはり相当距離がありそうだ。
駒ヶ岳山頂で登頂を祝って固い握手。中門岳方面に北側へ延びる尾根をバックに記念撮影(写真)。石橋兄と2週間前にスキーで登った、越後・守門岳も遠くに見える。
山森、石橋、清原の3名は会津駒ヶ岳へは初登頂だ。銭谷は、現役1年目の春山メイン山行で、武尊山から平ヶ岳、燧ヶ岳、会津駒まで縦走して以来、17年振り2回目の登頂だそうだ。石川ヤンケも17年前の春山メイン山行のゴールに会津駒ヶ岳を銭谷と一緒に登頂しているそうだが、今回は残念ながら登山口の車の中で寝て待機している。本当に可哀想だ。
折角持って歩いているゾンデ棒で積雪量を測定。280cmの積雪。私の身長よりもさらに1mも高い木であっても、すっぽり雪の下に埋まっていると考えると、相当の積雪量だ。
山頂からのスキーは、アイスバーンではあるが、ド快調だ。燧ヶ岳を正面に見ながらの大滑降。気持ちがいい。ババアは小回りのジャンプターン(ジャンプウエーデルン)でかっこよく一気に滑り降りていった。石橋兄(写真)は、テレマークで優雅な滑り。私は、今シーズンさらに上達したスキーを皆に披露すべく、パラレルターン大回りで気持ち良く滑り降りた。
スキーが、やや苦手な銭谷君も、転びまくりではあるが、この大雪原のスキー大滑降を存分に楽しんでいた。右後ろは、会津駒ヶ岳山頂。
Co1900付近まで滑ると、樹林帯で風が当たらない。一気に下山するのは、もったいないので、折角非常用に持ってきたガスストーブで、雪からお湯を沸かして、コーンスープを作って皆で飲んだ。うまい! 春山は楽しいねぇ〜。
スキーの寵児を歌いながら、ブナの疎林をスキーで快調に滑る。先頭を滑っていると、うしろからコールがする。どうやらルートを外れたようだ。危ない危ない。トラバースして正しい尾根に乗る。下山後にPCでGPSの軌跡を確認したら、ルートを外れてから、標高差100mも下っていた。スキーの下りはルートを間違えると、一瞬で相当の標高差を下ってしまうので要注意だ。反省。
登山口では、行方不明の方の関係者だという夫婦らしき2人組に、山の中で何か手がかりがなかったかを訊ねられた。下山してくる全パーティに訊ねているようだが、有益な情報は得られていない様子で気の毒だった。石川ヤンケは、まだ相当体調が悪いようだ。桧枝岐村の2つある公衆浴場(駒の湯、燧の湯)のうち、駒ヶ岳登山口に近い「駒の湯(500円)」に入り、そばを食べて、東京と仙台へ帰った。
(文責:山森 聡)
4月15日(土)(晴れ) 桧枝岐滝沢橋(7:30)→Co1370m電波塔(9:00-20)→Co1700m付近(10:10-40)→会津駒ヶ岳山頂(12:00-12:30)→Co1900m付近(12:50-13:10)→Co1370m電波塔(13:40-50)→桧枝岐滝沢橋(14:10)
【記録】
先週末は、北アルプス等で山スキー雪崩遭難が相次ぎ、また、会津駒ヶ岳でも1名下山せずというニュースがあった。今回の山行では、積雪期のスキー登山の危険性を再確認し、下記(1)〜(5)などを事前にパーティで申し合わせた。
(1) 家族に登山計画書と緊急連絡網を渡し、万一の際の対応方法を確認しておく。
(2) 悪天候や視界がないときは、無理をしないで引き返す。
(3) 雪崩事故の場合、パートナーによる迅速な行動(セルフレスキュー)しか助かる道はない。ビーコン、ゾンデ棒、スコップの三種の神器は個人装備とし、やばいところは、お互いに見ているようにする。
(4) 軽量化もいいが、現役時代の考え方を良く思い出して、事故時でも2〜3日はビバークして生き残れるだけの非常用装備をパーティとして持つ。(ツエルト、ノコ、ストーブはパーティ装備とし、非常食や防寒具等は各自真剣に準備。)
(5) パーティの先頭と最後で、声が届く範囲で離れないように行動する。
東京組の4人は、金曜日の夜22:00に、目黒区の石橋兄邸前を石橋兄号で出発。道の駅たじま着2:00。テントを張りC0。銭谷は仙台を23:00に出発し、道の駅たじま着3:00、車中で仮眠。6:00に出発し、7:00に桧枝岐の滝沢橋(登山口)着。ここで、石川ヤンケが体調不良で山行を断念。小3の長男が風邪で高熱を出していたそうで、それがうつったらしい。残念だが、車の中で寝ていてもらう。
このコースは、山スキーの人気コースのようで、準備をしていると、次々と他のパーティも車で到着する。最終的には、この日は、約10パーティ20数名が同じコースで登頂したと思われる。登山口には、「登山者の皆様へお願い」と題し、「先週(4/8土)に入山した方(59歳男性)が現在も行方不明で、心当たりがあれば、南会津警察署か桧枝岐村役場に連絡して欲しい」という趣旨の看板が立っている。
林道はショートカットして沢沿いを進む(写真)。Co1100m付近で再度林道に合流するが、取付点にハシゴがあるという夏道尾根にはとりつかず、Co1300付近まで夏道尾根の南側の沢を詰めた。沢には表層雪崩と思われるデブリが残っているが、この日の雪の状態は安定していた。Co1370m付近の夏道尾根と合流するところで休憩。電波塔(共同アンテナ)がある。ここからしばらくは美しいブナの森を登る。
駒の小屋から山頂までは、真っ白で風が強い。景色は最高。写真は、燧ヶ岳(左)、至仏山(中央)、平ヶ岳(右)の尾瀬の名峰(いずれも百名山)を眺めながら会津駒ヶ岳山頂(これも百名山)へシール登高する石橋兄。私は燧ヶ岳(1999年GW)と至仏山(2005GW)はスキーで登ったが、平ヶ岳はまだ登ったことがない。鳩待峠から平ヶ岳までは是非行きたいルートだが、やはり相当距離がありそうだ。
駒ヶ岳山頂で登頂を祝って固い握手。中門岳方面に北側へ延びる尾根をバックに記念撮影(写真)。石橋兄と2週間前にスキーで登った、越後・守門岳も遠くに見える。
山森、石橋、清原の3名は会津駒ヶ岳へは初登頂だ。銭谷は、現役1年目の春山メイン山行で、武尊山から平ヶ岳、燧ヶ岳、会津駒まで縦走して以来、17年振り2回目の登頂だそうだ。石川ヤンケも17年前の春山メイン山行のゴールに会津駒ヶ岳を銭谷と一緒に登頂しているそうだが、今回は残念ながら登山口の車の中で寝て待機している。本当に可哀想だ。
折角持って歩いているゾンデ棒で積雪量を測定。280cmの積雪。私の身長よりもさらに1mも高い木であっても、すっぽり雪の下に埋まっていると考えると、相当の積雪量だ。
山頂からのスキーは、アイスバーンではあるが、ド快調だ。燧ヶ岳を正面に見ながらの大滑降。気持ちがいい。ババアは小回りのジャンプターン(ジャンプウエーデルン)でかっこよく一気に滑り降りていった。石橋兄(写真)は、テレマークで優雅な滑り。私は、今シーズンさらに上達したスキーを皆に披露すべく、パラレルターン大回りで気持ち良く滑り降りた。
スキーが、やや苦手な銭谷君も、転びまくりではあるが、この大雪原のスキー大滑降を存分に楽しんでいた。右後ろは、会津駒ヶ岳山頂。
Co1900付近まで滑ると、樹林帯で風が当たらない。一気に下山するのは、もったいないので、折角非常用に持ってきたガスストーブで、雪からお湯を沸かして、コーンスープを作って皆で飲んだ。うまい! 春山は楽しいねぇ〜。
スキーの寵児を歌いながら、ブナの疎林をスキーで快調に滑る。先頭を滑っていると、うしろからコールがする。どうやらルートを外れたようだ。危ない危ない。トラバースして正しい尾根に乗る。下山後にPCでGPSの軌跡を確認したら、ルートを外れてから、標高差100mも下っていた。スキーの下りはルートを間違えると、一瞬で相当の標高差を下ってしまうので要注意だ。反省。
登山口では、行方不明の方の関係者だという夫婦らしき2人組に、山の中で何か手がかりがなかったかを訊ねられた。下山してくる全パーティに訊ねているようだが、有益な情報は得られていない様子で気の毒だった。石川ヤンケは、まだ相当体調が悪いようだ。桧枝岐村の2つある公衆浴場(駒の湯、燧の湯)のうち、駒ヶ岳登山口に近い「駒の湯(500円)」に入り、そばを食べて、東京と仙台へ帰った。
(文責:山森 聡)
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