OBの山行記録・ 2007年2月14日 (水)
記録)ニペソツ山〜ウペペサンケ山縦走/(田戸岡99)
月 日)2007.02.10-13
ルート)十勝三股〜ニペ〜丸山〜東丸山南ポコ〜ウペペ〜糠平
田戸岡尚樹(99入部)
3連休に冬休みを重ねて,2年前に途中敗退した続きを倒してきました。社会人になってから初めてのちょっと長い山行でかなり不安もありましたが,やはり過去の蓄積は残っているもんなんですね。無事に貫徹できてうれしく思います。でもやっぱし一緒に行ってくれる人が欲しかったです。。。
では記録どーぞ。
2月9日 晴れ(冬型) 職場18:00〜十勝三股20:45
仕事を終え,そのまま十勝三股へ。上川のコンビニで晩飯。到着してから山の格好に着替え,明日は早いのですぐに就寝。外は星がきれい。
2月10日 晴れ上部ガス(冬型のゆるみ) C0/4:05〜林道終点7:15/20〜天狗のコル10:15/20〜ニペソツ山15:00/05〜大平のコル17:15
山行開始。
明日谷の通過で全道的に天気が悪いという話なので,初日ニペのっこしをするべくラテルネを点けて4時にdepaする。林道は轍があるが,帰りのことを考え車は国道沿いの入り口にデポ。轍は十六の沢林道の入り口までで,そこからは少しのラッセルが入る。天狗のコルへの尾根は出だしで風倒木やらラッセルやらでペースが上がらないが,まぁそれなりの時間で着いた。ここまでで6時間,さすがに結構疲れてきたがここからが本番。雪面のシュカブラがひどくなってきて固くなってきたCo1720でシートラーゲンに入る。しかしここから天狗までが結構なバリズボラッセル。はまったのに地面が無い足ブラなんてことも一度あった。
ニペをのっこせ!
さらにラッセルは続く。最低コルに着いた所でもう13時半。そしてここからの登りがラッセル地獄。ここまでですでに10時間近く行動しているので体力的にもぼろぼろ。7日分の装備にスキーが付いた30kg近いザックが食い込みつつバリズボ。ふらふらになりながらニペのピークに着いたらもう15時。全然余裕が無い。ここからが2年前のリベンジの部分。今回は200mくらいの視界があったので問題なく南尾根へ。ルート的には何にも無い尾根だが,やはりラッセルは続く。・1736のプラトーに出た所でやっとシートラから解放。しかしその先のコルへの下りがまたまた極道。ガリガリに氷化した斜面で,ハイマツや岩の起伏もあって難儀する。しばらく下ると少しやわらかくなってきたのでまたまたシートラしてつぼで下る。樹林帯に入った所で日没。今日は終わりもラテルネ行動。しまいには何にも無いキックターンでさえこける。Co1400付近のタンネの間でC1。激しい一日だった。
もうぼろぼろ君。
2月11日 曇り時々雪(弱い谷の通過) C1/9:20〜丸山11:55/12:00〜C2/15:05
この日は午前中にに谷の通過という話でだったが,8時にもう一度起きると意外にに天気が悪くないのでdepa。丸山はCo1400から先が白い。Co1460でシートラ。壁のような斜面は結構急で膝ラッセルが入る。しかも滑落したらちょっとやばそうな雰囲気があって少し怖い。稜線に上がってからはバリズボのラッセルになり,しかも意外に遠い。丸山から南のポコへは猛烈なラッセルが入ったので一時的にスキーを履く。それでも腿ラッセル。ポコは狭い所。またシートラして降りていくがすぐにスキーに戻せた。この先樹林帯の下りで尾根の分岐には注意が必要。間違えたくないので慎重に地図読みしていく。あとは樹林ないラッセルをひたすら続けて尾根分岐少し先のCo1320にC2。ここも快適なタンネ帯。FMも携帯もOK。それにしても時間読みよりも結構かかってしまい,昨日の疲れがかなり残っているようだった。
2月12日 極薄いガスの晴れ(冬型) C2/6:15〜・1386/8:15/20〜ウペペ西峰10:40/45〜ウペペ東峰12:40/45〜林道15:30〜林道上Co860(?)16:15
冬型で一日持つ天気ということで一気にのっこしへ。東丸山南のポコは結構白くてたまに固くて嫌なところがあるがスキーで行ける。この日は体調も回復してきたのか,がしがしスキーで歩けていいペース。ウペペ西峰すぐ手前のCo1720でシートラ。この先はアイゼンが快調に決まるのでこれはもう楽勝かと思いきや,頂稜ではまる。雪庇くずれが互い違いに出たりのへんな頂稜。深い雪のどラッセルに時折バリズボが入る。今回は全部EPで行ったが,スキーでも行けそうだった。頂稜の最低コルへの降り口は雪庇の影になっている。登り返し後は岩が出てきて歩きづらいが時間通りに東峰着。やっとニペからウペペへ繋げることができた。ここでニペが見えたら感動的だったんだろうけど残念。
ウペペ頂稜を振り返る。
下りは歩きづらいしだるい。登り返し後Co1690でスキーに換えるが急に雪が重くなる。Co1600ポコの下りはウインドクラストでガチガチのひどい斜面。アカエゾの植林なんかもしてあるが育っていないようだ。・1399から林道への下りはブッシュが多いが快調。林道に出て,地図上にある小屋マークが気になるのでちょっと歩いてみるが見つからずにC3。林道は沢の橋が落ちてたり倒木があったりでひどい。しかもなぜか登り気味。
2月13日 快晴(高気圧) C3/7:00〜糠平9:00
後はひたすら歩くだけなので気楽な朝。しばらく行くとなんだか地図と道が違う上に分岐が多くて迷わされる。とりあえず下の方に行く林道を行くと,沢型に架かる橋があって安心したが,逆方向に行く林道もあって「ウペペサンケ山登山口→」という看板があった。どうやらやはり林道を間違っていたらしい。そういえば登山口に看板も駐車場もなかったのもおかしかった。たぶん旧道だったんだろう。しばらく行ってからシールをはずすがあまり変わらない。登り返し部分はショートカットし,ひたすら歩いて,川を渡る手前の浄水施設のような所で除雪が入っていた。とはいえここからもほぼフラットな林道なのでさらに歩いて糠平着。
山行終了。
短距離とはいえ2年ぶりのヒッチはやや苦戦を強いられ,30分くらい後に役場の車が快く乗せてくれた。トークの中ですごいすごいと言われとても恐縮してしまうが,窓から見えたニペとウペペを見ると確かにすごいなぁと思った。車に着くと無事にエンジンもかかり,荒らされてもなかったので安心。三股のカフェに寄ってみたが運悪く定休日だった。層雲峡で風呂入って飯食って帰旭。
三国峠から眺めるニペとウペペ。
久しぶりに魂を削った山行で,まだまだ自分もやれるもんだとうれしく思った。でもやっぱり単独の山行はきびしいなぁというのが正直な感想です。しばらくはいいや。
仕事を終え,そのまま十勝三股へ。上川のコンビニで晩飯。到着してから山の格好に着替え,明日は早いのですぐに就寝。外は星がきれい。
2月10日 晴れ上部ガス(冬型のゆるみ) C0/4:05〜林道終点7:15/20〜天狗のコル10:15/20〜ニペソツ山15:00/05〜大平のコル17:15
山行開始。
明日谷の通過で全道的に天気が悪いという話なので,初日ニペのっこしをするべくラテルネを点けて4時にdepaする。林道は轍があるが,帰りのことを考え車は国道沿いの入り口にデポ。轍は十六の沢林道の入り口までで,そこからは少しのラッセルが入る。天狗のコルへの尾根は出だしで風倒木やらラッセルやらでペースが上がらないが,まぁそれなりの時間で着いた。ここまでで6時間,さすがに結構疲れてきたがここからが本番。雪面のシュカブラがひどくなってきて固くなってきたCo1720でシートラーゲンに入る。しかしここから天狗までが結構なバリズボラッセル。はまったのに地面が無い足ブラなんてことも一度あった。
ニペをのっこせ!
さらにラッセルは続く。最低コルに着いた所でもう13時半。そしてここからの登りがラッセル地獄。ここまでですでに10時間近く行動しているので体力的にもぼろぼろ。7日分の装備にスキーが付いた30kg近いザックが食い込みつつバリズボ。ふらふらになりながらニペのピークに着いたらもう15時。全然余裕が無い。ここからが2年前のリベンジの部分。今回は200mくらいの視界があったので問題なく南尾根へ。ルート的には何にも無い尾根だが,やはりラッセルは続く。・1736のプラトーに出た所でやっとシートラから解放。しかしその先のコルへの下りがまたまた極道。ガリガリに氷化した斜面で,ハイマツや岩の起伏もあって難儀する。しばらく下ると少しやわらかくなってきたのでまたまたシートラしてつぼで下る。樹林帯に入った所で日没。今日は終わりもラテルネ行動。しまいには何にも無いキックターンでさえこける。Co1400付近のタンネの間でC1。激しい一日だった。
もうぼろぼろ君。
2月11日 曇り時々雪(弱い谷の通過) C1/9:20〜丸山11:55/12:00〜C2/15:05
この日は午前中にに谷の通過という話でだったが,8時にもう一度起きると意外にに天気が悪くないのでdepa。丸山はCo1400から先が白い。Co1460でシートラ。壁のような斜面は結構急で膝ラッセルが入る。しかも滑落したらちょっとやばそうな雰囲気があって少し怖い。稜線に上がってからはバリズボのラッセルになり,しかも意外に遠い。丸山から南のポコへは猛烈なラッセルが入ったので一時的にスキーを履く。それでも腿ラッセル。ポコは狭い所。またシートラして降りていくがすぐにスキーに戻せた。この先樹林帯の下りで尾根の分岐には注意が必要。間違えたくないので慎重に地図読みしていく。あとは樹林ないラッセルをひたすら続けて尾根分岐少し先のCo1320にC2。ここも快適なタンネ帯。FMも携帯もOK。それにしても時間読みよりも結構かかってしまい,昨日の疲れがかなり残っているようだった。
2月12日 極薄いガスの晴れ(冬型) C2/6:15〜・1386/8:15/20〜ウペペ西峰10:40/45〜ウペペ東峰12:40/45〜林道15:30〜林道上Co860(?)16:15
冬型で一日持つ天気ということで一気にのっこしへ。東丸山南のポコは結構白くてたまに固くて嫌なところがあるがスキーで行ける。この日は体調も回復してきたのか,がしがしスキーで歩けていいペース。ウペペ西峰すぐ手前のCo1720でシートラ。この先はアイゼンが快調に決まるのでこれはもう楽勝かと思いきや,頂稜ではまる。雪庇くずれが互い違いに出たりのへんな頂稜。深い雪のどラッセルに時折バリズボが入る。今回は全部EPで行ったが,スキーでも行けそうだった。頂稜の最低コルへの降り口は雪庇の影になっている。登り返し後は岩が出てきて歩きづらいが時間通りに東峰着。やっとニペからウペペへ繋げることができた。ここでニペが見えたら感動的だったんだろうけど残念。
ウペペ頂稜を振り返る。
下りは歩きづらいしだるい。登り返し後Co1690でスキーに換えるが急に雪が重くなる。Co1600ポコの下りはウインドクラストでガチガチのひどい斜面。アカエゾの植林なんかもしてあるが育っていないようだ。・1399から林道への下りはブッシュが多いが快調。林道に出て,地図上にある小屋マークが気になるのでちょっと歩いてみるが見つからずにC3。林道は沢の橋が落ちてたり倒木があったりでひどい。しかもなぜか登り気味。
2月13日 快晴(高気圧) C3/7:00〜糠平9:00
後はひたすら歩くだけなので気楽な朝。しばらく行くとなんだか地図と道が違う上に分岐が多くて迷わされる。とりあえず下の方に行く林道を行くと,沢型に架かる橋があって安心したが,逆方向に行く林道もあって「ウペペサンケ山登山口→」という看板があった。どうやらやはり林道を間違っていたらしい。そういえば登山口に看板も駐車場もなかったのもおかしかった。たぶん旧道だったんだろう。しばらく行ってからシールをはずすがあまり変わらない。登り返し部分はショートカットし,ひたすら歩いて,川を渡る手前の浄水施設のような所で除雪が入っていた。とはいえここからもほぼフラットな林道なのでさらに歩いて糠平着。
山行終了。
短距離とはいえ2年ぶりのヒッチはやや苦戦を強いられ,30分くらい後に役場の車が快く乗せてくれた。トークの中ですごいすごいと言われとても恐縮してしまうが,窓から見えたニペとウペペを見ると確かにすごいなぁと思った。車に着くと無事にエンジンもかかり,荒らされてもなかったので安心。三股のカフェに寄ってみたが運悪く定休日だった。層雲峡で風呂入って飯食って帰旭。
三国峠から眺めるニペとウペペ。
久しぶりに魂を削った山行で,まだまだ自分もやれるもんだとうれしく思った。でもやっぱり単独の山行はきびしいなぁというのが正直な感想です。しばらくはいいや。
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コメント一覧
米山
投稿日時 2007-2-14 13:46
この週末は天気が予報ほど悪くなかったですね。やはりこの山域は今の季節、比較的晴れるから貴重です。
東大雪の三国峠からの貫徹よかったですね。やっぱり厳冬期は厳しいね。丸山周辺はバリズボ地獄でしょう。
さすがに4日間+停滞だと、相棒はなかなか見つからないですねえ。しかし勤め人で山をやるなら、ホイホイ登れる仲間が不可欠。やめかけている同年代OBを説得して、開拓すべし。
東大雪の三国峠からの貫徹よかったですね。やっぱり厳冬期は厳しいね。丸山周辺はバリズボ地獄でしょう。
さすがに4日間+停滞だと、相棒はなかなか見つからないですねえ。しかし勤め人で山をやるなら、ホイホイ登れる仲間が不可欠。やめかけている同年代OBを説得して、開拓すべし。
naokiss
投稿日時 2007-2-14 13:24
なぜかテキストの回りこみがされなかったので見づらいですが,力不足で修正できなかったのですんませんがご了承ください。