OBの山行記録・ 2007年3月25日 (日)
山行記録・高下岳(こうげだけ・1322.8m)
●和賀山塊 高下岳(こうげだけ)1322.8m
【年月日】2007年3月17日(土)〜18日(日)
【ルート】岩手県西和賀町沢内川舟〜高下岳(往復)
【メンバ】銭谷竜一(1990入部)、北川徹(山スキー部OB)、深田直之(山スキー部OB)
【行 程】3月17日 森の館かっこう(10:00) 高下岳(こうげだけ)南東尾根1100mC1(13:40)
3月18日 C1(6:25) 高下岳(7:10〜7:30) C1(7:45〜9:30)〜森の館かっこう(10:30)
【年月日】2007年3月17日(土)〜18日(日)
【ルート】岩手県西和賀町沢内川舟〜高下岳(往復)
【メンバ】銭谷竜一(1990入部)、北川徹(山スキー部OB)、深田直之(山スキー部OB)
【行 程】3月17日 森の館かっこう(10:00) 高下岳(こうげだけ)南東尾根1100mC1(13:40)
3月18日 C1(6:25) 高下岳(7:10〜7:30) C1(7:45〜9:30)〜森の館かっこう(10:30)
山深い奥羽山脈脊梁の山々でも秘境性が高いといわれる和賀山塊。正月のNHKで、秋田側のブナ林が紹介されていたが、岩手側からの記録はほとんど見ない。今回は函館、仙台、一関から集ったメンバーで岩手側からのアプローチを試みた。
3/17 晴れ時々雪
盛岡駅で集合し、深田車に乗り込む。北川とは4〜5年ぶり、深田とは第3次カムチャツカ以来10年ぶりの山行。みんな相変わらずである。
1時間ほどで旧沢内村に到着。最寄りのバス停は「開拓地」とあり、東北の山村というより、北海道のような雰囲気が感じられる。現在は地ビール工場ができて、「銀河高原」と呼ばれている。
大荒沢川沿いの最終人家「森の館かっこう」横で準備をしていると、管理人さんから山の様子を聞くことができた。川の渡渉もできるようなので、当初予定していた、左岸側の尾根から脊梁の稜線に乗る計画を高下岳経由に変更する。また、緊急下山したときのために、古民家を改築した施設を開放しておいてくれるとのこと。親切に感謝しながら出発。
教えてもらったとおりに牧場脇の渓畔林を抜けて工事中の砂防施設の下で渡渉し、尾根に取り付く。傾斜の緩い広い尾根を快調に登っていくと、道標のようにブナの大木がそびえている。
ある大木にはカタカナで鉈目が記してあった。「ユキヲ」と表記してあるので、昭和30〜40年代以前に彫られたものだろうか?奥羽山脈を自在に歩いていたマタギの手によるものだろうか?と想像も膨らむ。
標高900〜1000m付近は大きな木が多く、気持ちよく歩ける。1000m以上ではブナの樹高が低くなり、低い位置から多くの枝が分かれている。「矮性ブナ」といい、この山域の特徴的な植生らしい。
標高1100m付近の、判りにくい尾根の分岐にイグルーを作り、下りの目印とする。10年ぶりなので時間がかかってしまったが、2時間強で3人分の快適なイグルーができた。銀河高原を見渡せるいい天場だ。
天気もまあまあなので、イグルーの脇で焚火を起こし、生姜入りカレー雑炊をつくる。やっぱり山のなかで食う飯はうまい。
3/18 雪・風 のち曇時々雪
夜中風が強く吹いていたが、イグルーの中は快適に眠れた。朝も風はやまず、視界もあまりない。天気の回復も見込めそうにないが、高下岳はすぐそこだ。スキーを履いて出発する。
高下岳頂上付近から先の稜線はクラストしているし、悪い視界のなかで無理に朝日岳までロングアタックすることはなかろう、と引き返すことにする(写真:頂上にて。左から深田、北川。)
樹林限界より上の1300〜1200mは快調な斜面で、イグルーまであっという間に帰着する。
登頂をビールで祝い、お茶を飲んでのんびりしていると、カンジキ履きの単独行の登山者が登ってきた。聞けば年齢は70歳で、年に何度か登りにきているらしい。話もそこそこに別れて、下山を開始する。
標高750mくらいまでは快調な樹林帯スキーを楽しむ。その下は灌木が多く、山スキー部の2人は小回りでかわしながら下っていくが、銭谷は怪我しないようにのんびりとついていく。
昼前に下山すると、楽しみにしていた「森の館かっこう」のネパールカレーは、冬季間銀河高原ビールの工場に併設されたホテルで出張営業しているとのこと。リゾートホテルの爽やかなレストランで生姜の利いたネパールカレーと温泉を楽しみ、地ビールを土産に帰路についた。
当初もくろんでいた羽後朝日岳までは行けなかったが、この山域は植生が標高200mくらいの間隔ではっきり変わるし、沢も深く、面白そうだ。残雪期や沢登りでも楽しめそうなので、また来よう。
3/17 晴れ時々雪
盛岡駅で集合し、深田車に乗り込む。北川とは4〜5年ぶり、深田とは第3次カムチャツカ以来10年ぶりの山行。みんな相変わらずである。
1時間ほどで旧沢内村に到着。最寄りのバス停は「開拓地」とあり、東北の山村というより、北海道のような雰囲気が感じられる。現在は地ビール工場ができて、「銀河高原」と呼ばれている。
大荒沢川沿いの最終人家「森の館かっこう」横で準備をしていると、管理人さんから山の様子を聞くことができた。川の渡渉もできるようなので、当初予定していた、左岸側の尾根から脊梁の稜線に乗る計画を高下岳経由に変更する。また、緊急下山したときのために、古民家を改築した施設を開放しておいてくれるとのこと。親切に感謝しながら出発。
教えてもらったとおりに牧場脇の渓畔林を抜けて工事中の砂防施設の下で渡渉し、尾根に取り付く。傾斜の緩い広い尾根を快調に登っていくと、道標のようにブナの大木がそびえている。
ある大木にはカタカナで鉈目が記してあった。「ユキヲ」と表記してあるので、昭和30〜40年代以前に彫られたものだろうか?奥羽山脈を自在に歩いていたマタギの手によるものだろうか?と想像も膨らむ。
標高900〜1000m付近は大きな木が多く、気持ちよく歩ける。1000m以上ではブナの樹高が低くなり、低い位置から多くの枝が分かれている。「矮性ブナ」といい、この山域の特徴的な植生らしい。
標高1100m付近の、判りにくい尾根の分岐にイグルーを作り、下りの目印とする。10年ぶりなので時間がかかってしまったが、2時間強で3人分の快適なイグルーができた。銀河高原を見渡せるいい天場だ。
天気もまあまあなので、イグルーの脇で焚火を起こし、生姜入りカレー雑炊をつくる。やっぱり山のなかで食う飯はうまい。
3/18 雪・風 のち曇時々雪
夜中風が強く吹いていたが、イグルーの中は快適に眠れた。朝も風はやまず、視界もあまりない。天気の回復も見込めそうにないが、高下岳はすぐそこだ。スキーを履いて出発する。
高下岳頂上付近から先の稜線はクラストしているし、悪い視界のなかで無理に朝日岳までロングアタックすることはなかろう、と引き返すことにする(写真:頂上にて。左から深田、北川。)
樹林限界より上の1300〜1200mは快調な斜面で、イグルーまであっという間に帰着する。
登頂をビールで祝い、お茶を飲んでのんびりしていると、カンジキ履きの単独行の登山者が登ってきた。聞けば年齢は70歳で、年に何度か登りにきているらしい。話もそこそこに別れて、下山を開始する。
標高750mくらいまでは快調な樹林帯スキーを楽しむ。その下は灌木が多く、山スキー部の2人は小回りでかわしながら下っていくが、銭谷は怪我しないようにのんびりとついていく。
昼前に下山すると、楽しみにしていた「森の館かっこう」のネパールカレーは、冬季間銀河高原ビールの工場に併設されたホテルで出張営業しているとのこと。リゾートホテルの爽やかなレストランで生姜の利いたネパールカレーと温泉を楽しみ、地ビールを土産に帰路についた。
当初もくろんでいた羽後朝日岳までは行けなかったが、この山域は植生が標高200mくらいの間隔ではっきり変わるし、沢も深く、面白そうだ。残雪期や沢登りでも楽しめそうなので、また来よう。
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コメント一覧
銭谷竜一
投稿日時 2007-4-9 23:38
上野さん
登山の際にはお世話になりました。
この半月あまりで、だいぶ雪解けが進んだのですね。
高下岳への尾根は陽当たりの良い林なので、
カタクリの群落もきっときれいなことでしょう。
再度登りに行きますので、
山の学校のおいしいネパールカレーを楽しみにしています。
登山の際にはお世話になりました。
この半月あまりで、だいぶ雪解けが進んだのですね。
高下岳への尾根は陽当たりの良い林なので、
カタクリの群落もきっときれいなことでしょう。
再度登りに行きますので、
山の学校のおいしいネパールカレーを楽しみにしています。
上野幸人
投稿日時 2007-4-8 21:45
山の学校の講師をしている、上野です。
銀河高原ホテルでカレーを提供した者です。
高下岳を検索していたら、あなたのブログを発見しましたので投稿させていただきました。
じつは、昨日、また高下岳に登って来ました。
イーグルの跡が残っているかと期待していたのですが、ありませんでした。
沢内村も雪解けが進み、学校のあたりにバッケが出てきました。
もうじき水芭蕉が出てきて、来月はカタクリの花でにぎわいます。
花が咲き始めましたらHPに掲載しますのでご覧下さい。
またお出でになったときは、声をおかけ下さい。
山の学校のホームページ
http://www18.ocn.ne.jp/~yama55/
上野のホームページ
http://www.geocities.jp/pkqnx291/
銀河高原ホテルでカレーを提供した者です。
高下岳を検索していたら、あなたのブログを発見しましたので投稿させていただきました。
じつは、昨日、また高下岳に登って来ました。
イーグルの跡が残っているかと期待していたのですが、ありませんでした。
沢内村も雪解けが進み、学校のあたりにバッケが出てきました。
もうじき水芭蕉が出てきて、来月はカタクリの花でにぎわいます。
花が咲き始めましたらHPに掲載しますのでご覧下さい。
またお出でになったときは、声をおかけ下さい。
山の学校のホームページ
http://www18.ocn.ne.jp/~yama55/
上野のホームページ
http://www.geocities.jp/pkqnx291/
米山(84)
投稿日時 2007-3-25 22:29
奥羽山脈とは陸奥(東北地方の太平洋側全部)と出羽(東北地方の日本海側全部)の境だから一字ずつとって奥羽というんだそうな。「陸奥」というのが江戸時代までは太平洋側全部(青森から福島)を指す地名だったとは近頃知った。
八甲田、八幡平、和賀、蔵王、那須まで全部奥羽山脈だそうで。函館にいるうちに奥羽山脈合同山行をやりたいのだが是非!。ところで今週末はどうでしょう?
八甲田、八幡平、和賀、蔵王、那須まで全部奥羽山脈だそうで。函館にいるうちに奥羽山脈合同山行をやりたいのだが是非!。ところで今週末はどうでしょう?