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OBの山行記録・ 2008年3月12日 (水)

上越国境・平標山&仙ノ倉山シッケイ沢スキー山行
平標山(1983.7m)、仙ノ倉山(2026.2m)
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●2008年3月9日(日)(1ー0)
【ルート】
元橋(火打峠)→ヤカイ沢登高→平標山→仙ノ倉山→シッケイ沢滑降→土樽(毛渡橋)
【メンバ】
L:石橋兄(AACH1982)、M:山森(AACH1986)
【行程】
3月9日(日)(晴) 元橋(火打峠)Co960m(6:20,-5℃)→別荘地除雪終点Co1000m(6:30)→ヤカイ沢送電線下Co1110m(7:00)→ヤカイ沢Co1400m(8:00)→Co1700m(9:00,+5℃)→平標山1983.7m(10:20-35)→仙ノ倉山2026.2m(10:25-50,0℃)→(シッケイ沢大滑降)→シッケイ沢と毛渡沢の出合付近Co1060m(12:45)→仙ノ倉谷との出合Co750m(14:00-30,+10℃)→土樽(毛渡橋)Co550m(15:15)
【地図】(五万図)四万、越後湯沢
【記録】
 かねてよりの念願がかない、元橋から入山し、平標山と仙ノ倉山を乗越して、シッケイ沢を大滑降し、土樽へ下山するという、総延長約18km、標高差約1400mの谷川連峰を縦断するコースを、絶好の山スキー日和の中、約9時間かけて走破した。
<山行前日>

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当初の計画では、3/8(土)に山行をして、下山後に妻と娘に会いに、妻の里帰り先(新潟)へ行く予定であったが、天気読みの関係で、入山を一日遅らせることにした。そのため、入山前日に新潟に行き、生後1ヶ月半の娘の面倒を見る。登山用のエアーマットの上に寝かせ、「大きくなったら、お父さんと一緒に山に行こうね」と話かけると、ニコニコしながら、「ウン」とうなずいてくれた(写真)。今から楽しみだ。(親バカです。)


<山行当日>

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新潟と東京からそれぞれ車で移動し、越後湯沢で早朝に合流。車1台を土樽(毛渡橋)にデポする。登山口の元橋(火打峠)に向かい、別荘地の除雪終点まで行き、入山準備をしていると、別荘地の管理人さんが巡回してきて、駐車禁止だという。仕方がないので、火打峠の雪覆道の手前の国道沿いの駐車スペースに移動。この日は我々が一番に入山したが、ヤカイ沢途中(写真)の当りで、単独行の方々計4名に追い抜かれる。



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山行前日には八幡平で山スキーヤー2名が死亡する雪崩事故があった。また、2月3日に平標山に入山した山スキーヤーが行方不明になっており、情報提供を呼びかける南魚沼警察署の看板がコース沿いに立っていた。今回のコース周辺では、道迷い遭難や雪崩遭難が過去に起きており、「視界がなければ乗越さない」「雪崩には十分注意する」等をパーティで再確認する。写真は、苗場スキー場をバックにヤカイ沢をシール登高する石橋兄。



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平標山(1983.7m)に到着した私(山森)。背後には、浅間山や遠く八ヶ岳も見える。この写真には写っていないが、富士山もくっきりと見えた。我々が到着した時には、ヤカイ沢途中で我々を追い抜いた4名は、もういなかった。トレースを見る限り、1名は西ゼンを、あとの3名は平標沢を滑降したものと思われる。山頂では、我々の他、その後追いついてきた男女2名のパーティと、スノーボーダー1名が休憩している。



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越後の山々が白く連なっており圧巻だ。この日の日本列島は高気圧に覆われ、絶好の山スキー日和。平標山ピークからの360度の大展望を楽しむ。



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平標山ピークから、これから向かう、谷川連峰の最高峰・仙ノ倉山(2026.2m)を望む。ノペッとした地形で、視界がないとシビアな地形だ。過去には、道迷い遭難も起きている。



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コルまでシールをつけたまま降りると、「東芝ランプ」と書かれた赤い標識があった。1950年11月に、谷川岳から仙ノ倉山を乗越して、平標小屋に向かっていた東芝パーティ3名が、視界がない中、リングワンデリングに陥り、全員が遭難死したそうだ。このような遭難を起こさないように、東芝の電球の旧商標名の「マツダランプ」と書かれた標識が設置され、50年以上も風雪に耐えて来たが、最近「東芝ランプ」と書かれた新しい標識に変わったらしい。



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東芝ランプ標識の前を通過する私(山森)。後ろの山が平標山。右側の大斜面が、西ゼンの源頭部。平標山のピークで一緒だった男女2名のパーティも、西ゼンを滑降して行ったようだ。西ゼンは、沢登りでも山スキーでも素晴らしいようだ。斜面の向こうの尾根を越えると平標沢のルートに入る。



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谷川連峰の最高峰・仙ノ倉山(2026.2m)に到着した私(山森)。背後には苗場山や遠く北アルプスの後立山連峰も見えている。



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越後の山々をバックに記念撮影。



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仙ノ倉山に、単独行の方1名が到着。2人揃っての写真を撮ってもらう。我々が出発すると、入れ違いで、もう1名単独行の方が到着した。



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万太郎山の後ろには、谷川岳も見える。そして、遠くには尾瀬の至仏山や燧ヶ岳も見えている。



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シッケイ沢上部は、傾斜が急でアイスバーンだ。尾根沿いに横滑りなども入れながら、転倒・滑落しないように慎重に下った。写真は、少し雪がやわらかくなってから、ターンをしながら尾根沿いに高度を下げる私(山森)。



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万太郎山を見ながらテレマークターンで滑降する石橋兄。



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仙ノ倉山を背に、連続ターンで滑降する私(山森)。写真右側のシュプールは石橋兄のもの。2人とも、なかなか美しいシュプールを刻めたようだ。



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シッケイ沢に美しく刻まれた石橋兄のシュプールと、万太郎山。



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北東面なので雪質は、まあまあ。裏ヒヨや黒姫の激パウに比べると、重い湿雪風ではあるが、この時期の雪質としては、まあ満足。広大なスケールのシッケイ沢の大滑降を十分に堪能できた。



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シッケイ沢下部で、単独行の2人に追い抜かれる。この日、シッケイ沢を滑降したのは、この2名と我々の計4名。傾斜が緩くなるシッケイ沢下部も、氷河を滑っているかのような広大なスケールである。



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毛渡沢に入り、スキー滑降しながら下山していると、左岸の尾根上に、カモシカ君がいた。



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毛渡沢を下る石橋兄。



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日白(にっぱく)山(1631m,写真左)と、タカマタギ(1529.2m,写真右)を見ながら、クロスカントリー状態で、仙ノ倉谷との出合を目指す。



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仙ノ倉谷との出合の吊橋の様子。この少し上流側のスノーブリッジを使って、左岸側に渡渉することができた。ここで容易に渡渉できるか否かが、このコースのひとつのポイントであるようだ。



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出合から先は、西ゼンや平標沢の下りのコースと一緒になる。先行パーティのしっかりしたトレースがあり、思ったよりもスキーが滑った。上越線の鉄橋をくぐり、高速道路もくぐって、土樽(毛渡橋)に無事下山した。



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お決まりの温泉は、土樽近くの「岩の湯」。400円。日焼け止めをぬったのに、かなり日焼けした。温泉でスッキリ、サッパリしたあとに、元橋(火打峠)のもう一台の車を回収し、それぞれ東京・横浜に帰宅。山スキーメーリングリストでは、この日は谷川岳100人超、平標山30人超との報告があったが、我々が出会ったのは10名程度であり、山の広大さもあり、混雑しているという印象はなかった。晴天の中、静かで想い出に残る充実した山行であった。


(記録:山森 聡http://homepage2.nifty.com/yamamori/
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コメント一覧
きよはら@ながの(単身赴任   投稿日時 2008-3-13 22:26
東京でインフルエンザあがりの家族の世話をしていたことは、それはそれで満足なのですが、写真を見るとついスバラシイ、羨ましいの言葉が出てしまいます。
でも、私もいろんな所にこの春から行きますよ。一年班になった気分で。先だっては、栂池から北小谷に行ったし、今週もどっかに行ってきますから。
ばばあ@ながの(単身赴任)
米山   投稿日時 2008-3-12 23:48
いや、日曜日は惚れ惚れするような高気圧だったね。僕は青函トンネルウオークという催しで、23キロ5時間のトンネルを黙々と踏破していました。天気いいのに。でもまあ生涯最長のトンネル歩きです。

平標は昔清野、名取のアニキと行ったなあ。これからの時期の上越はスキー天国ですな。
 
 
 
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