● 2008年9月
サッシビチャリ沢ルベツネ山北面直登沢
【ルート】
サッシビチャリ沢→ルベツネ山北面直登沢→ルベツネ山→1599峰西面沢→サッシビチャリ沢
【メンバ】
米山悟(84)、齋藤清克(87)、勝亦浩樹(2002)、田中バイエルン(2006)
【年月日】
2008/9/13-15
【時間】
9/13
サッシビチャリ沢林道より入渓(11:20)→ルベツネ岳北面直登沢出会(16:00)
9/14
C1(5:15)→40m滝の捲き始め(6:00)→沢に戻る(9:00)→ルベツネ山頂(12:20ー13:15)→1469コル北のポコの北下降点(15:15)→C1=C2(17:30)
9/15
C2(7:15)→サッシビチャリ沢入渓点(11:15)
冬も春も縦走の途上で踏んだルベツネ山は、これまでペテガリの弟分というやや地味な存在だったが、今回は最もルベツネならではの特殊ルートから登り、ようやく礼を尽くせた気がする。これでなかなか格好いい山なのである。ルベツネ北面沢は日高でナンバーワンの連瀑の沢。異色の景観はまるで上越のオツルミズか幽の沢だ。日高離れした風景は、カウンナイを45度にぶっ立てた感じ。何mの滝が何本という感じではなく、ごらんの通り、全部が滝。
1日目: :晴れ
サッシビチャリ林道は左岸に1キロほどでおしまい。沢にはいるといきなり泳ぎ。水温は低いが日差しがあるとずいぶん助かる。シビチャリ山南面沢出会いの下流1キロほどが函状。流れを読んで遠回り泳ぎして、急流を一気に泳ぎ渡り、はい上がる息ゼーゼーポイントあり。ここでせっかくはい上がったバイエルンが滑って落ちてやり直す気の毒シーンあり。
Co660の屈曲点に魚止めの滝があり、唯一捲く。これ以外は全て直登で函を行く。突っ張りに泳ぎありでとっても楽しい。
ルベツネ北面直登の二股はビンの底状になっている。左の右岸をへつり抜けて登って、右股の直登沢に入り、天場とする。焚き火でゴロ寝。満月が山際をかすめて進んだ。
2日目:・晴れ
暗いうちから起きて朝ご飯。いくつか函滝を越えると、Co825二股の向こうに45m大滝が見えた。前座の25m滝(10mくらいにしか見えない)を越えるとそれの下に至る。直径100mほどの円形競技場のようなスラブ谷の真ん中にいる僕たち。みな上を見上げて口を開けている。45m滝の上の方は結構な傾斜で登れなさそう。左後ろの洞窟のあるスラブから、上のブッシュ帯への高巻きに移る。写真正面に見えるのが北面沢。45m滝から上は標高差800mほどが滝の連続。最初の三つを捲く。これは洞窟の中のビレーポイントから撮影。トップ齋藤
洞窟からザイルを出して1ピッチ強でカンバのあるブッシュ面へ。ヤブこぎはササが少なく進みやすいが、半面油断するとつかむものが無い。100mの絶壁、降り口探しながら縁を行くので緊張度は高い。45m滝の上の傾斜強く逆層の滝二つを共に捲いてクライムダウンで60mナメ滝の下に戻る。高巻き締めて3時間。
戻ったあとも傾斜の強いカウンナイが続く。ほとんどはノーザイルで思い思い行くが、二度ザイルを出した。でも全体にはすごく爽快なナメ滝登りだ。太陽が正面、ギラギラ光る行く手は手をかざして見るとほとんど逆層。秋空の下、向かいのヤオロマップと39峰が、どんどん格好良く姿を変えていく。
源頭は、たいしたヤブこぎも無く、ほぼ山頂に直上した。北はカムエク、エサオマン、南は楽古まで見える日高日和。草地に足を投げ出し、重層する日高の山並みを愛でる。
下山は1599西面の沢まで回り込まないと下流部に大スラブがあるので、二時間ヤブをこぐ。ヤオロマップ川の1599南東面沢の大スラブに目を奪われる。下降の沢の上部はナメ滝が続き中程はガレ、天場が近づくにつれ飛び込みたくなる函滝が連続するが、もう寒いし疲れてきているのでへつりながら帰る。
焚き火で体を乾かしてまた暖かくゴロ寝で眠る。満点の星と満月。火は朝まで絶えない。ストーブもツエルトも不要だ。
3日目:晴れ
秋空のアサイチ。ダブル瓶の底滝5mでいきなり飛び込み、ウオータースライダーでスタート。普段寡黙な勝亦が寒さのあまりホエーとか言って叫ぶのを聞くのが心地よい。登りで唯一捲いた魚止め滝12mは仇討ちと言うことで、下りは飛び込む。10m超える飛び込みは度胸が要る。バイエルンはこの滝壺に銀ブチ眼鏡を奉納。あとは牧歌的に流れ下って下山。プール泳ぎは冷たいけれど、もう愉快でたまらない。
前回までのようにラッキーなヒッチが出来なかったので、今回は入下山に自転車をこぐ。登り6時間下り4時間半。
静内の天政で天丼をカッ込み、静内温泉のヌルヌル湯で股ズレを癒す。
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2年前の6月に札幌から歩き始めて琉球の大東島までいき、今年の春鹿児島から北上をはじめた石崎は先週水曜日、青森にきた。携帯電話の着信に「公衆電話」と出るのはまあ石崎くらいだ。公衆電話→携帯電話は料金が高い。すぐ10円玉が切れるので、会話は合言葉なみの短さだ。
うちでは4歳になったまきちゃんのおもりをしてもらい、yes!プリキュア5GoGo!には相当詳しくなった。食客として逗留。スープカレーを作ってもらう。体重が3キロ増えたところで旅立った。
次はいつやってくるのか時間感覚江戸時代男。
ヤマレコにnezzrow名でヤマレコならぬ「トホレコ」の記録アップを始めました。ヤマではないので標高グラフはまっ平らですが、歩いたトレースが赤くなって日本を巡るでしょう。更新は江戸時代スピードで随時。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/userinfo-2199-prof.html きょうは南部領に入り、陸奥湾を左手に下北半島のどこかで泊。
2008/08/15-17(3-0)
メンバー:齋藤(1987)、勝亦(6)、澤田(5)
記録:
ソエマツ岳南西面直登沢は、昔から知られる日高最難関の沢のひとつだ。
巨大な山の裂け目を彷彿させるV字状谷の底に函滝トイ状滝、チョックストーン滝がこれでもかと連続する。いつものように高捲きは最小限に抑え、極力水際を離れずに突破する。
この数年、沢で鍛え上げた現役最強メンバーとともに充実の1本。
8/15 曇りのち霧雨 林道からソエマツ直登沢出合まで
元浦川林道通行止め地点(12:00)→ソエマツ林道終点(14:40)→ピリカヌプリ北西面直登沢出合(15:40)→ソエマツ南西面直登沢出合C1(16:15)
元浦川林道は、神威橋を過ぎて楡の沢出合から1kmも行かないうちにゲートがあって通行止めとなっている。
林道終点から広く明るい河原を進み、ピリカ直登沢出合からソエマツ出合までの間2ヵ所の函は、はじめ右岸をへつって通過、次は右岸の捲き道を使う。
8/16 曇り ソエマツ直登沢核心部
出発(4:40)→700mガレ場地点(7:50)→1080m核心部終了(13:20)→ソエマツ岳(15:20〜16:00)→ヌピナイ川上二股C2(17:30)
明るくなるのを待って出発。出だしいくつかの函付き段差はずぶぬれになりながらも中を行く。その後トイ状8mの滝は抜け口が微妙なため、左岸から捲く。
3段18m滝(写真)は、1段目右岸を登り、2段目左岸テラス上に這いあがった後、ザイルを出してバンド沿い落ち口へトラバース。奥に3段目が隠れているが、そのままザイルを伸ばして急な左岸カンテ状を登る。
3段18m滝 3段目は奥に隠れて見えない
その後2、3mの函滝、CS滝が連続して出てくる。泳いで取りついたりショルダーで越えたりして楽しいところだ。続く7m傾斜のある滝は澤田がザイルを出し、左岸を直登。
次第に沢幅が狭くなり両岸が見事に切れあがったV字ゴルジュに突入。五体駆使した突っ張りで狭い淵とチョックストーンの詰まった段差をズリズリと越えていく(写真)。
V字ゴルジュを行く
ゴルジュのどん詰まりまで行くと、左側のつるつる岩から8mの直瀑が頭上に降りそそぎ、前進を阻まれた。いったんゴルジュ内を引き返し、右岸のルンゼから高捲く。結局次の4mつるつる函滝の上までまとめて捲く。
沢身に戻って3〜4mの函滝を2つ越えたところで700m地点のガレ場に着く。右岸に良いビバークサイトあり。
4m下部ツルツルを登る
再び沢が左に曲がったところで直登不能な10m滝。その奥にも直登困難な5m、10m直瀑が続いて見える。左岸の岩尾根から上部ブッシュ帯に入り、これらをまとめて高捲く。さらに次の屈曲部3段15mののっぺりしたナメ滝が確認できたので、再び高度を上げて捲き続ける。次の10m滝で、落ち口付近へ向けてブッシュ伝いにクライムダウンし、高捲きを早めに切り上げる。沢身に降りて2mCS滝、その奥の4mナメ滝は見た目と違ってすんなりと登れたので良かった。
巻き終わってCS3m滝
高捲きがひと段落した所で1968年この捲きの途中で墜死したルームの先輩、西信氏を弔い、全員でカメラーデンリードを歌った。
この先も、狭い溝状の中にチョックストーン滝、つるつるの段差、トイ状の小滝が連続する。徐々にヌメりがちとなって、落ち口でザイルを出した滝も幾つか。
左股から80mの落差で滝が合流すると、例年雪渓が残るような雰囲気のところとなる。今年はひとかけらも見られない。狭いトイ状の函滝を突っ張りで抜け、35mの滝。ここは勝亦がトップでザイルを出す。
35m滝の登攀
上部核心部より見上げる
続く35m滝は、右岸ルンゼをしばらく登ってから落ち口へ向かってザイルを出してトラバース。落石浮石に注意。その後、狭いチムニー状の5m、4mの滝を突破、1080m地点で核心は終わる。
沢は一直線で稜線直下まで。全身筋肉痛になるくらい突っ張りで越える段差が続く。途中、伏流するが水流はかなり上の方まで続く。多少のはい松を漕いでソエマツの頂稜に出る。
ピークからは東尾根の踏み跡を少し下り、真東を向いてヌピナイ川の源頭へ。
下降に採ったのはちょうど20年前夏メインの飯島パーティで滑落事故を起こした沢とは1本北側の沢。下るならこちらをお勧めする。
ヌピナイの上二股には別の社会人パーティ4人が泊っていた。この夏は入山者が多かったせいか、薪を集めるのに苦労した。
8/17 曇りのち晴れ ヌピナイ川右俣を下る
出発(7:10)→二股(10:50〜11:40)→林道通行止め箇所(13:15)
気温が上がるのを待ってゆっくりと出発。
決して喜んで水に浸かるような天気ではないが、衝動を抑えきれず、多くの捲き道は無視してすいすい?と泳ぎ下った。
ヌピナイ川林道はCo260付近で通行止めとなっている。あらかじめデポしておいた車を回収。
ヌピナイ右俣の函を下る。左岸捲き道に先行していた社会人パーティ。
ヌピナイ右俣の函滝を下る
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【年月日】2008年8月下旬(4-2)
【メンバー】L:田中(3 AL:澤田(OB1 M:小池、田中(2
<時間とルート>
1日目 ソエマツ林道入口(5h)ソエマツ川Co574三股=C1林道と河原。林道は神威橋から3km先、楡の沢川500m手前のゲートまでは入れる。問題ない。三股は広い河原。Co640右岸ルンゼ出合まで河原なので、時間・天気などの様子を見つつテン場を進める。
2日目 C1(7.5h)ピリカヌプリ(1:30)ヌピナイCo790上二股=C2Co690より滝が出てくる。Co740屈曲点につるつるの滝、その上につるつるの段差が2、3ある。その上からは10〜15mほどの滝が連続する。Co740の滝は左岸を、Co800の2段C.Sの滝は右岸をそれそれ捲いている記録がある。Co850の30m大滝は直登できる。Co890はガレが溜まり、中に雪渓がかかっていることがある。この上にもCo940大滝やCo1030大滝、Co1290大滝が続くがいずれも直登可能で、それを越えると小滝が連続する岩盤になり、最後は草付をつめてピリカヌプリへ。ピリカからヌピナイ上二股までは滑滝と小滝。段差や小滝の連続だが、c.dで対処している記録が多い。上二股でC2.なお北西面でビバークできそうな所は、Co710ガレの河原、Co890ガレ場で、後者は泊まっている記録がある。
3日目 C2(3:00)ソエマツ(3:00)中の川支流Co650二股=C3ソエマツまでは下りには前を向いて下れる程度の滑滝の連続。ソエマツから東のポコへ行き、北東へ下って中の川支流へ。上部はガレ。Co650は河原になっていて、そこでC3.
4日目 C3(5:00)中の川本流出合C3からは滝が多いが、ほぼabで問題なく降りられる。本流出合からは林道を国道まで。
<進め方>
高気圧圏内・へりは動ける。寒気入るとガスることも。雨が降り続くのは最大2日。二日目の天気を読んで入山する。中ノ川の支流のテン場は増水に耐えられないので、ソエマツは天気を読んで乗越す。減水待ちは1日。4、5日目に本格的な雨が降るときはのっこせない。が、中ノ川は前日より雨が降って増水していても下っている記録があり、少々の雨なら下れる。
エスケープはC2からヌピナイ右股を下る。上二股(4h)林道終点(5h)最終人家。エスケープを使うのは中の川に入れないとき。
テン場着15:30、最終下山19:30。
<パーティー>
2年班沢メイン。慎重に行く。
Ls:天気・M判断、登攀力
M:緊張感、登攀力、口出し
<装備>
ツェルト2、ロープ50m×8mm×1、回収用シュリンゲ、のこ2、鍋、茶食器、無線、ガス(小1) その他ハーケン、バイル含む沢個人装備
<準備山行>
?積丹;余別51点左股沢〜122点沢(AL、M田中不在)
?積丹;古平川下二股〜モヘル川 (AL不在)
?中部日高;ピラトコミ東面直登沢〜南東面直登沢
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【年月日】2008年8月下旬(7-3)
【メンバー】L平塚(5 AL中島(6 M野沢(2 井村 鹿島(1
<時間とルート>
1日目 ・604付近(1.5h)トッタベツ8の沢出合(6h)Bカール=C1604付近まで車入れる。そこからトッタベツ8の沢出合まで、林道跡を歩いていき、入渓。
Co1000に7mのF、Co1120に二段10mのF。どちらも明瞭な捲き道を使って捲く。その後は特に問題ない。Bカールあがる直前は急で落石怖い。BカールでC1。快適テン場。
2日目 C1(1h)トッタベツ(2h)幌尻(1.5h)七つ沼カール=C2夏道に上がる所は急でもろいところもありちょっと怖い。夏道でトッタベツに行き幌尻At.。七つ沼カールへは、地図上の「七」の字辺りから下ると良い。またもや快適テン場。
3日目 C2(6h)エサオマン入りの沢出合=C3 新冠川上部はガレていたり急だったりと怖い。Co1270から下は一回河原になり、そこで泊まっている記録もある。Co1160から函状で、函や函Fがいくつか出てくる。中行ったり巻いたり。記録では空身になってザック吊り下げしている所もある。必要以上にブッシュの中に入っていくとはまるらしい。出合直前に大きい函Fがあり、左岸を大きく巻く。テン場は増水に耐えられる場所。
4日目 C3(1.5h)Co970二股(4h)神威(2.5h) Co970二股=C4Co970二股から神威At.。Co1220から上、なめ滝が連続する。一つ一つの規模は小さい。上部でRfをミスすると藪漕ぎにはまる。下りなめ滝は全部c.d.できる。
5日目 C4(3.5h)エサオマン(1.5h)10.5の沢カール(3h)10の沢出合=C5Co1100に2段7mのF。右岸草付きまくか、左岸の踏み跡行く。2段目から直登している記録もある。難しくない。カール手前は急でゴーロ帯。踏み跡たどって稜線、ピークへ。稜線上の踏み跡を行きJPを越え、10.5の沢源頭カールへ。10.5の沢上部少し急で、全体的にぬるっている。出合まで段差や小F連続、c.d.やまきで対処。一部空身になっているのもある。出合でC5。釣れまくれる。そんなに増水は怖くないテン場。
6日目 C5(4.5h)札内岳(5h)林道(2h)トッタベツヒュッテ=C610の沢を詰めて札内岳を目指す。札内川Co1160にF。左岸ルンゼ状巻く。Co1500ぐらいからガレになり、その先にトイ状の滝が2つ出てくる。シュリンゲたらすなどで対処。源頭は急なガレと砂。ハイ松などをつかんでいく。札内ピークからピリカペタンへは、北東尾根に踏み跡たどっていくと降りれる。・1655手前コルから沢に降りる。Co1600ぐらいまで水のない沢型、10の沢出合まで段差等出てくるが、c.d.で対処。Co1400に20mF、右岸のブッシュで20m、ab。10の沢出合から河原。5の沢出合から伸びている林道で、トッタベツヒュッテに下山。
7日目 C6(3h)車回収トッタベツヒュッテから車回収して下山。
<進め方>
・小雨まで行動。新冠川のC3,C4は、逃げられないテン場。C2までで停滞4日以上したらC3に入らず引き返す。トッタベツ川を下る。C3に入るなら計画通りかEsc.かでのっこすものとする。
・Esc.としてエサオマントッタベツ川。エサオマンピークから・1869JPへ行き、そこから沢に下りる。途中で200mほどナメが続くところがあるが、傾斜緩いので気をつけていけば大丈夫。下部は函などがあるが、その前に林道を見つければ問題ない。エサオマン(1h)JP(6h)林道。
・C3からは2日あれば下山できる。神威At.をカットしてエサオマン北カールに逃げ、さらにEsc.を使って下山。最終下山時刻を考えてもC3から残り3日あれば問題ない。C2までで停滞3日使ってC3に入っても、残り4日あるから問題ない。
・テン場着15時、最終下山12時。
<装備>
夏天 ポール 鍋 茶食器 のこ3 無線 蚊取線香 熊スプレー ザイル9mm×50m
回収用シュリンゲ ガス(中2) 他夏山個人装備(Lsはバイル・ハーケン)
<パーティ・準備山行>沢メイン1年班
Ls:天気判断、Rf、M判断
M2:前を行く、口出し
M1:体力、口出し
? 6/21-22(2-0) 漁川〜漁岳〜オコタンぺ湖:沢の基礎、のっこし(鹿島不在)
? 7/6(1-0) 発寒川:沢歩き(中島、野沢不在)
? 7/19-20(2-0) トヨニ左股往復:総合確認。函やFへの対処、藪漕ぎ、ガレへの対処
? 7/26-27(2-0) ラルマナイ川:生活技術、藪漕ぎ(中島、野沢不在)
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【年月日】2008/8/9・10(2-0)
【メンバー】L:田中(3 AL:澤田(OB1 M:小池、田中(2
<時間とルート>
札内二股橋(10:00)Co760(12:40)=C1(5:15)ピラトコミ(11:45~12:05)札内川出合(16:10)札内二股橋
東面直登沢出合は伏流している。ちょっと行くと堤防が3つあり、その後は段差。Co670付近から先は滝がいくつか。捲いたり直登したり。捲きのtrv.でお助け紐で確保したのとお助け紐垂らした滝があった。Co760付近は増水には耐えられないテン場があり、前日の天気予報・天気図から翌日の天気は荒れないことが予想されたため、ここでC1。Co780付近からは函状。中に小滝や滝が3つ程あり、ザック吊り上げやお助け紐、捲きで対処。Co800付近は開けていて奥に崩れかけの雪渓とスノーブロック、30m大滝。大滝は右岸緩い所を登り、その後木とbushを使い大高捲き。最後は草付の緩傾斜帯を滝の落ち口上まで。Co1000二股の滝の上の滝でLがRFミスし、ALがザイルつけて右岸水流中を突破。Fixして後続ゴボウ。その上は滑滝が連続。Co1270から先は水が枯れてしばらくは岩盤、後に草付に変わる。草付を登ってピーク北に出る。道がついていたのでそれを使いピークまで。下降は南西・南尾根分岐頭からコンパス切って下る。しばらくは沢型はっきりせず笹bushを降り、途中から沢型を行く。沢型を少し下ると滑滝が連続。C.d、尻フリクション、bush使って対処。Co900付近の15m程の滝もc.d、その下もCo600屈曲点まで滑滝や小滝、段差が連続。Co750付近、Co650、Co610付近の滝は25m ab.。出合からは河原を歩いて札内二股橋まで。
<パーティー>
2年班夏メイン最終準山。滑滝含めた滝の対処、下りの沢できた。
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【年月日】2008年7月26,27日 (2−0)
【メンバ】L田中宏(3 M田中 小池(2
<Time>
古平川の滝の沢付近(4:45)引き返し(5:10)ゲート(6:00)入渓(7:00)F1手前(7:30)コル(13:15)Co260(16:00)=C1(6:15)Co170大滝下(8:15)
<Route>
タクシーで山道を行き下二股の林道だと思われるところでC0.次の朝そこが古平川の滝の沢(右岸支流)付近の橋であることが判明し、引き返す。下二股の林道は冷水林道。すぐにゲートが閉まっている。林道をつめ、F1手前から入渓。地図記号1つ目の滝は2段30m、1段目は右岸水流際をLが空身で行く。たらしてFix、途中残置2つ。2段目は直登不能で、一度釜を挟んで滝と反対側のテラスに上がり(お助けFix)、捲く(seil50m1p)。その後小滝や滑が続くが問題ない。200m滑滝は滑と段差。地図記号4つ目は15m苔むした滝、左岸をシャワーで登る。Seil引っ張っていきFix。その上は、1つ捲いた滝があるが、他は滑や段差が続き、Co680二股を右に取り、最低コルまで。コルからは笹bushこいでモヘルへ乗越す。沢型にうまく出ず、下りの上部は1時間位こいで沢型に降りる。Co380二股まで、蕗や草が沢を覆い隠してうっとおしい。モヘルを下りCo270まで行き、C1。C1からは一度小滝でザック吊り下げした。他段差、小滝、滑が続くが問題ない。Co170 2段大滝は一段目・二段目共に右岸草付を、捲く。両方とも細い紐がFixしてあった。大滝下からは遊歩道が尾根上を走っていて、前小川出合まで。出合は駐車場になっていて、そこからは林道を泊まで。
<Party>
沢2年班準山2.5回目。ザイルワーク、滝の処理できた。
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【メンバ】米山悟(1984)、斎藤(1987)、田中バイエルン(3)
2008/7/19
コイボク林道ナリノ沢下1キロ地点(13:50)→峠のっこしてナナシ沢Co400入渓(14:20)→3の沢二股(17:40)Co640広場C1(19:00))
2008.7/20
C1(5:45)発→23直登沢出会い(6:10)→・822荼毘の広場(8:10)→Co1040ババ遭難現場(11:00)→23山頂C2(19:10)
2008/7/21
C2(5:15)→最低コル・1573下降点(7:10)→コイボクシュシビチャリ川810二股(10:00)→イワナノ沢出会下、清和橋Co540(15:00)
1986年のババの雪渓崩落遭難以来はじめて現場の墓参りができた。雪渓跡に一面に咲いていた黄色の花を供え、バーボンをかけてカメラーデンリートで弔った。
ここ数年にわたり現役学生を日高の難しい直登沢に誘い、沢力の底上げを続けてきた。今回もやる気満々の三年目、バイエルンを引率。ルーム現役は少人数ながらも着実にハイレベル化している。直登沢莫迦が続々誕生中だ。
1日目: 水満々:曇り
コイボク林道から最低鞍部をのっこしてナナシ沢に降りる。水が多い。雨も降ったが、融雪期の続きのようだ。渡渉するのにいちいち選ばなければならない。函はおおむね中を行く。バイエルンは初め、この水量と流れでは「行ける気がしないんですけど・・」と言っていたが、渦と速さを読み、弱点を突いて渡渉を重ねるうち慣れてきた。前にナナシに来た斎藤の印象では、こんなに苦労した覚えはなく、今回の水量はかなり多い。水温はぬるくて助かった。
右岸3mほどのギャップでトップにヒモを垂らしてもらう難しい箇所あり。予定を大幅に上回り、暗くなってきても23出会いに着かない。手前一キロに、広い河原、流木ありの地点があり、ここで泊る。タープを張り焚き火するなり日没。焚火の傍らで寝ていたら、夜中に一時雨が降りあわててタープに避難。ずぶ濡れになった。寒くてほとんど眠れず。
2日目:徹底的に滝・霧雨
朝から晩まで滝滝滝でもういちいち書いていられない。13時間半、30数本の滝を登り続けた。最大で30m、10m台がいくつか、あとは数mのが無数。小さいものほど難しい。水量もかなり多く、少なければ水の際で登れたものを、側壁の別ルートを登ってトラバースといういやな対処もあり、時間がどんどん過ぎる。斎藤がアクロバチコなルートを切り開き、決して大高捲きせずにルートを開く。ほとんどを20mザイルで切り抜ける。
今年の雪渓は少ない。ババの遭難現場1040mに今年は既になかった。ババはここで崩れた雪渓の下敷きになって死んだ。それより上部には二か所ほど大きく残っていたが、滝をべったり隠してはくれなかった。雪渓の上から側壁に移り、アンザイレンで滝の上へ。
ザイルを垂らしたのは十回前後か。概ねトップはビレー無しで登り、後続が時間節約のため、粘らずザイルを掴んで登るという方法。背の高いいくつかの滝だけビレーした。ザック吊り上げを要するバランス微妙な滝も幾多かあり。登っても登っても次の滝が見えている。とうとう源頭には良い天場もなく、山頂泊の覚悟となる。
ようやく花畑に差し掛かると、頭の上うっすら切れたガスの先にアカネ雲が見えた。上は晴れている。クマの掘り返しあとなどを辿って山頂に着くと、雲海の上に39やコイカクが。完登の祝福だ。一日の苦闘を昇華する景色だが、すぐに宵闇が来た。タープを張って下に潜るが寒い。全身ずぶ濡れで火の気無し。行動食やハムを食べて横になる。震えが止まらずほとんど眠れない。十七夜の月が上がる。幻想的だ。
3日目:ヨボヨボと下山
寒くてほとんど眠れず明るくなると雲海の上だ。ストーブ無しなのでピーナツとギンビスを食べる。タープをたたむころ日が昇ってガスが飛び、カムエクが姿を見せた。神々しい。向かいのコイボクカールにバイエルンは先々週登ったばかり。ピラミッドへの稜線を辿り、最低コルまで。前半まあまあ、後半結構なハイ松藪こぎ。下降の沢はノーザイルのナメ滝が連続。筋肉痛の足で慎重に下る。それもCo1000までで、あとはコイボク沢を延々下る。水量が多く、水温は低い。楽しそうな函も飛び込む気になれず、へつりで下る。筋肉痛に加えて、とある淵で飛び込んだ時にバタ足で足を何かに打ち、ひどく痛むようになった。長い河原歩きで遅れがちになり、結果下山連絡の締切時間に1時間強遅れてしまった。もうまるで高齢者のような歩き姿である、我ながら。
下山連絡をするとやはり在札OBに救助準備連絡が回っていて平謝り。長い林道で、なかなか電話が通じないのである。静内温泉のぬるぬる湯で、三日間すっかり冷え切った体を温め、筋肉をほぐす。バイエルンは現役ながらよく楽しそうについてきた。斎藤はあの状況でもなんでも突破できるスゴ腕である。僕は、四ヶ月ぶりの山で、こんなところに来たにしては善戦したと思うが、トシなんだからもっと体作りしたほうがいい。
札幌駅の青森行き夜行列車を待つホームで訃報を聞いた。昔一緒にヒマラヤに行った上海の梶田さんが昨日の朝、奥秩父の井戸沢で死んだそうだ。ちょうど僕もいやな滝を登っていたころだ。一緒に屋久島の小楊子川や黒部源流を登った。沢での死は一瞬だ。若く未熟ゆえの事故もあるし、たくさん登ってきた末の事故もある。深く弔いたい。死んでしまうとみな悲しむが、逆だ。あんないい男と深く付き合っておいてよかったなあ、と思う。かなしみの感情は、数年経ってから湧いてくる。
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【年月日】2008年7月19・20日(2-0)
【メンバー】L平塚(5 AL中島(6 M野沢(2 井村 鹿島(1←新入部員
<時間とルート>天気は二日とも霧雨
1日目 野塚トンネル(9:00)→Co530二股(9:40)→北口トヨニS峰(15:40-16:00)→
→ペンギンカール=C1(16:40)
野塚トンネル北口駐車場すぐ横から入渓。Co500二股まで下ってトヨニ川へ。下部は河原。Co700ぐらいから、5m、10m、2-3mのFが連続して出てくる。いずれも直登、ノーザイル。Co800に10mぐらいのF、左岸直登、ザイル出す。最後はちょっといやらしい。残置ハーケン、シュリンゲあり。その後にC.S.のF、左岸残置シュリンゲつかんで登る。Co860二股直後に10mF、左岸直登ザイル出す。これも残置ハーケン、シュリンゲあり。その直後7-8mのF、左岸まき気味に岩を行って最後直登、これはノーザイル。あとはガレ。いつも下る沢と違う沢に入ってしまい(Co1200二股で左股ではなく右股へ。右股の方が水量が多く開けているので迷わず右股に入った。)、上部ところどころ微妙な草付や岩盤を登る。M1は苦戦していた。最後1hぐらい藪漕ぎして稜線へ。稜線から踏み跡たどってトヨニS峰。あとはトヨニからコルまで行って踏み跡使いペンギンカールに降りる。いつものテン場もでかい夏テンだと狭い。雨で焚き火が付かず、メタを使った。
2日目 C1(7:00)→稜線(7:35)→野塚トンネル(12:30)
ペンギンカールから稜線に上がり、踏み跡を行ってピークよりちょっと手前のテープから下りの踏み跡へ。上部は急。途中からガレ。最初に出てくる7-8mのFはc.d.、Co860二股直前のFはab。Co800のFはab。Co700周辺に出てくる三つのFは、10mだけabして他はc.d.。あとは河原を歩いて野塚トンネル北口まで。
<パーティ>夏メイン準山2回目 充実した準山になった
Fの対処、c.d.、ab、ガレの経験、藪漕ぎ、カール泊まりできた
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